GPS Log について 2021年 1月


 GPS で Log を取りながら山歩きをしているが、時々データーが大きく飛ぶ事がある、昨年、酷かったのは鳥甲山に行った時だ。


鳥甲山に行ったときのLog、苗場山くらいまで飛んでしまった

 上州武尊山に行ったときも、酷く飛んでいる。


上州武尊山に行った時も、酷く飛んでいる。

 Log を取っているのは ICOMのID-31 という GPS 付きの430MHz帯の無線機で、2015年4月に購入した物だ、はやいものでもう5年も経ってしまった、多くの方はガーミンを使われていると思われるが、ガーミンは高価で手が出なかった、余計な事だが、最近はスマホの方が画面も大きくソフトも進化しているのでガーミンを買う人は少ないと思うが。


● 無線機のせい?

 無線機がおかしくなってしまったのかと分解してみた。


  裏側、バッテリーを外す

 バッテリーを取り外し、ヒートシンクの下側にある2コのネジを外す、すると左側のネジの穴にタップが切ってあるので、ここにM3のネジを入れて引き上げる、その前にアンテナのコネクターを止めてあるネジをはずすが、ここは真ん中の抜けた大きな―ドライバーが必要なので、溝に合う厚みの鉄板を削って作成し、ネジを緩めた。


ヒートシンクの下側のネジを外す

 カバーを外すと、アンテナコネクターとボリュームの間にGPSユニットが現れたが、半田部不良などが無いか確認しようと思ったが、半田部分は下側で確認出来ない。


カバーを外したところ 真ん中にあるのがGPSアンテナユニットらしい

 これ以上分解すると元に戻らなくなりそうなので、諦めて、カバーを元どうりに取り付けた。


● Log データーを調べる

 通常使っていてデーターが飛んだりすることは無いので、どうして飛んだのかデーターを詳しく見てみると、どうやら休憩した後にデーターが飛んでいることが多いようだ。


 私の場合無線機はザックの肩ベルトに幅広の紐を縫い付けて無線機のベルトクリップを引っ掛けて取りつけている。


 通常無線機の上は空を向いているので、GPS電波の受信には支障がないはずだ、でも休憩するとき、ザックを下ろすが、時として無線機がザックの下に入ってしまい衛星からの電波が受信できなく成っている事があるような気がする、そんなとき再び歩き出すと、データーが飛んでいるのかもしれない。


 休憩するときは概ね疲れているときなので、無線機がザックの下敷きに成っていても気づかなかったようだ。


 最近は休憩するとき無線機がザックの下敷きにならないよう気を付けている、するとデーターが飛ぶことも今のところ無い。


● Log の取り方

 ID-31で Log を取るのときは、電源を入れて位置情報が表示されるまで時間がかかるので、登山口に着いたらまず無線機の電源を入れて、GPS設定から内臓GPSを選択、GPS情報の画面に切り替えて、車のダッシュボード上に置いてから、支度をするようにしている。


 衛星が見つかり、高度、緯度、経度が表示されるのを確認したら、GPSロガーの画面を出して<<GPSロガー>>のみのモードに切り替えるようにしている。


 <<GPSロガー>>のみのモードだと、表示には緯度、経度、高度、速度、方位が表示されて、マイクロSDのマークが一定間隔で点滅して、Log が取れていることを表示してくれる、これを確認してから、無線機をザックに取り付け、山に向けて出発するようにしている。


 このモードだと、無線機は受信機状態にはならないので、バッテリーを節約出来て、まさに山歩き用のモードと成っている。


 無線機なので表示の液晶が付いていて、そこにLogのデーターが表示される、特に歩きながら標高と時間が確認できるのは、便利だ。


● 位置情報の軌跡を地図に書き出すのは

 Logをパソコンに取り込むのは、内蔵されている、マイクロSDをパソコンに接続して、書き込まれたLogデータを、適当なフォルダにコピーする、あとはカシミール3Dを立ち上げて、ツール(T)→NMEA/IPSファイルの読み込みを開き、データーを入れたフォルダーを指定して、下のNMEA File[*,NME;*,NMEA]から すべて[*.*]をクリックすると、データーを取った日にちのファイルが見えるので、それを指定、開く(O)をクリック、するとファイルのインポートが出るので、開始(S)を押せば、カシミール3Dの地図の上にLog データーが赤い線でプロットされる。


カシミール3DでLogデーターを読み込む

 簡単に自分の歩いた位置情報の軌跡が地図上に出せるので、GPS 内臓の無線機をお持ちの方は、ぜひLogを取られることをお勧めする。


 ID-31はID-31PLUSにモデルチェンジになり、GPSが「みちびき」対応に成ったので、どのくらい正確に位置情報が取れるのか非常に興味があるが、430MHz帯の無線機は他に持っているので、ハンディ機を買うのなら1200MHz帯の出られる無線機の方が欲しい。


1200MHzが出られる無線機は今のところアルインコしかないようだが、144MHz、430MHz、1200MHzの3バンドで、私としては、144MHz、430MHzは必要ない。


 最近の機械では違うかもしれないが、多バンドの無線機は電源の効率が著しく下がってしまうのではないかと思うと気に入らないが、多くの人は一台で沢山の機能が詰まった無線機の方を欲しがるのだろう、今のところ予算が無いので買えそうもないが。


 データーが飛ぶ原因が完全に解ったわけではないが、今後休憩するときは気を付けるようにしていきたいと思う。



2021年 1月 foxtrot