地理院地図/GSI Maps | 国土地理院 を使って山座同定をする

 私の住む家の南を東西に通るバイパスだった東毛広域幹線道路が整備され、2014年8月全線開通し国道354号線となった、今では片側2車線の道路で外側に歩道も有るので、安全に歩くことができます。


 道路工事が進んである程度通れるようになってからは、散歩コースを354線の歩道を使うようにしました。


 国道354線を散歩していて、天気が良いと北側に、東の方から赤城山、子持山、小野子山、中ノ岳、十二ヶ岳の山塊、榛名山と近くの山が見えます、冬の空気の澄んだ日には、山の間に谷川連峰の雪化粧した山並みが望まれます。


玉村町国道354号線下新田の歩道橋の上から撮る、下はイチゴのハウス

 何度も歩いているうちに、見えている山がどんな山なのか知りたくなりました。


 群馬県の地図を広げて定規を当てたりしてみたが、どうも良く解らない、カシミール3D は山岳展望シュミレーターを謳っていたような気がしたので、山座同定に使えないか試してみました。


 数値地図を読み込んでみたりしたが、三次元の凸凹した面は表示されるが、場所の表示などは無く何処がどこか解らず、私程度の知識ではダメだと諦めました、カシミール3Dは「山と風景を楽しむ地図ナビゲータ」なんですね。


 いつも使っている、国土地理院の地理院地図/GSI Maps はどうだろうと調べてみる、誰さんがどこかの山に登ったなどという情報が入ると、私はまず最初に地理院地図で調べています。


 ブラウザーで地理院地図 maps.gis.go.jp/*** を開くと次のような画面が出て来ます。


Google Chrome で地理院地図を開いたときの画面、Edgeも同じですね

 皆さんご存じだと思いますが、下の標高は十字マークの場所の標高が表示されています、という事は地理院地図はすでに数値地図が入っているようなものですね。


 マウスのホイールで倍率が変えられるので慣れてくると紙の地図を見るより断然使いやすく、今まではマウスのドラッグで位置を変えてホイールで倍率を変えて見たい所を見るのと、十字カーソルの位置を使って標高を調べるくらいしか使っていませんでしたが、メニューバーの下に有るアイコンでいろいろな事が出来る事が解ってきました。


 本来の使い方とは違うかもしれませんが、山座同定をするのに非常に有効な使い方を思いつきました。


 まず知りたい山の写真を撮ります、この時写真を撮った場所も地図上に解るようにしておきます。


メニューバーの下の「ツール」アイコンをクリック

 地理院地図を開いて「ツール」をクリックすると右側にメニューが開きます、この中の上から2番目、「計測」をクリックすると、計測するためののアイコンが開きます。


「計測」を使う

 ここで例えば谷川岳のトマノ耳山頂をクリック開始位置を決めます、次にホイールで倍率を変えて写真を撮った場所を出してクリックします、すると赤の点線が地図上に表示されます、画面には2点間の距離が表示されています、距離を測るための線は次のクリックで続けて距離が測れますが、見えるかどうかを見る為には次の線は引かない方が良いのですが、画面を動かすときに次の点が入ってしまう事が有るので、操作に成れが必要です。


 山が見えるかどうかは、引いた赤の点線が重要で、倍率を変えて地図上の赤の点線の通る場所を調べていって途中に視界を遮る高い山などが無ければ見えるはずだということが解ります。


トマノ耳から、写真を撮った場所まで線を引きます

 同じ方法で調べ山の名前を書き込んだ写真です。


子持山から東に見える山です

 これは354号線の歩道から今年2月17日に撮った写真で、この写真のトマノ耳、オキノ耳は形からして間違いないと思います、よく見ると狐を描く天神尾根も見えています、左の山は後ろの方に有る茂倉山が見えていそうです。


 あとは見えそうな、ピークのオジカ沢ノ頭と俎嵓ではないと思います、当初トマノ耳の左に見えるのは茂倉岳では無くてオジカ沢ノ頭ではないかと思ったのですが、そうするとその左のピークが何なのか解りません、俎嵓は形から判断しました、俎嵓の右にオジカ沢ノ頭が有ると地図と合いますが、如何でしょうか。


平標山・仙ノ倉山

 こちらは小野子山と子持山の間に見える山で同じようの地理院地図で線を引いて調べた結果を入れました。


谷川岳より右に見える山です

 谷川岳より右に見える山です、笠ヶ岳の手前に白毛門が少し右にずれて重なっているようです。


榛名山と十二ヶ岳の間に見える山

 これは榛名山と十二ヶ岳の間に見える山です、白砂山から上ノ倉山、苗場山辺りではないかと思いますが、山を決める決め手が有りません、一つ決まれば後は地図を見ながら決められるのですが。


 手前の山の陰に成るのかどうかは、山のすそ野の広がりに有りますが、どのあたりから陰に入るかは難しいですね。


2023年11月 foxtrot