割引岳、巻機山 ヌクビ沢から登る 2023年 9月14日(木)


 
割引岳
(ワリメキダケ)
標高1931m
南魚沼市
 
巻機山
(マキハタヤマ)
標高1967m
南魚沼市
  ヌクビ沢、布干岩

● 予定が変わってしまった

 9月13日、14日で谷川連峰の主脈縦走をしようと思い、山小屋を予約するが、山の天気予報を注視していたら、13、14日の天気は C の登山不適の判定が出てしまう、体力のない自分が長い距離を歩くとなると、良い天気は絶対条件なので、予約をキャンセルした。


 ところが12日に成ると、天気予報は変わり A に成るではないか、山小屋に迷惑が掛かると思い早めに連絡を入れたのが失敗だった、がんばるゾ!と気分を盛り上げていたのに、このまま山に行かないのでは気分が収まらない。


 以前、NHK BS の日本百名山で放送されていた、巻機山を「ぬくび沢」から登る、秋限定のコースの興味が有ったが、今年は雪が少なく、もう大丈夫だろうと、山の会の人に声をかけると、以前会に入っていた Fu さんと行く事に成った、Fu さんはかつてはクライミングもしていたベテランなので心強い、最近一人で登ることが多かったが同行者と登るのは久しぶりだ。


 14日朝、高速道路の割引を効かせるため、4:00前に高速に乗る、塩沢石打ICで高速を下りて桜坂の駐車場へ入る、平日という事も有って、広い駐車場には5,6台の車しかいない、ここから見上げると、天狗岩と割引岳もみる事が出来る。


 真新しいトイレで用を足して、登山道に入る、巻機山に初めて登ったのは1999年の7月なのでずいぶんと前に成る、舗装された道を登るとすぐに井戸尾根コースとの分岐がある。


桜坂駐車場から 井戸尾根とヌクビ沢コースの分岐

割引沢に向かって下って行く Fu さん 割引沢に下りる

 河原に下りたところで、私は持ってきたヘルメットをかぶる。


● 早速滝がある

吹上の滝 アイガメの滝が見えて来る

 沢の脇に付けられた登山道には、赤ペンキが付けられているうえ、要所にロープなども設置されているが、岩の上の濡れているところは滑りやすいので気を遣う、渡渉する場所はあるが岩の上を飛び移るようなところが多くあまり濡れるところはない。


アイガメの滝で記念写真 振り返ると

 登って来た沢を振り返ると深く切れたV字谷の間に尖った山が見える、上越のマッターホルン、大源太山のように見えるがどうだろう、左は七ッ小屋山かな。


滝の上、沢は右に行く

 Fu さんの後ろについて、なるべく登りやすいところを探しながら登って行く、ここから登山道は沢の左の樹林帯に高巻く。


クサリ場を行く 渡渉する

● ヌクビ沢

ヌクビ沢出会 右のヌクビ沢方面に行く

● 布干岩

下山道との分岐 若い登山者が追い越していく

 沢の右の樹林帯の中に下山道との分岐が有った、この先に大きな一枚岩の布干岩が有る、歩き始めてだいぶ経つので、岩の手前で休憩する、目の前の布干岩は見るからに滑り易そうに見えて、こんな所を登れるのか不安になる。


 休憩後、Fu さんに続いて岩に取りつくと、岩の表面は平らだが、靴のソールが効くのか全く滑ることなく登ることが出来る、遠目には水の流れている所と乾いているところの区別がつかないが、表面の乾いている所は快適に登れる、Fu さんは沢登りの靴を履いていたが、この靴はソールが水を吸うようで、滑って歩きにくいので、ここでソールが滑りにくいアプローチシューズに履き替えていた。


 布干岩を登っていると、若い登山者が下から登って来て、アッという間に追い越していく、若さと体力がうらやましい。


● 行者の滝

苗場山に見えるが 行者の滝まで来た

 振り返ると苗場山らしい山並みが見える、標高が上がって来て、沢の流れる向きも変わったので、見える山も変わって来る、登って行くと、行者の滝が正面に見えてくる、ここは右側を高巻くようだ。


こんな所を登って来た 清水峠の避難小屋

 沢に沿って登って行くが、登りやすいところ、滑らないところ、時に藪の中に高巻いたりと、下ばかり見ている、一息ついて振り返ると、稜線にポツンと建物が見える、清水峠の避難小屋のようだ、この辺りでやっと標高が1400mを越えているはずだが、この先は沢は急な登りに成って一気に高度が上がって行く。


● 急登だ!!

沢は狭く傾斜は急になる、谷の先に稜線が見えて来る 見覚えの有る岩峰

 振り返ると、大源太山からシシゴヤの頭を縦走したときに見えた、見覚えの有る山並みが見える。


先に稜線が見える 草付きの急な斜面つかまる所が欲しい

 登って行くと、沢は枯れて、草を掴んだり岩角に手を架けたりして登って行く、ここで落ちたらおしまいだろう、気の抜けない登りが続く。


● 稜線に登る

急すぎて登って来た下の方が見えない 割引岳への稜線に合流する

 何とか稜線に登れた、ここまでくればもう大丈夫だ、疲れた体に鞭打って割引岳に向かう、滑落の危険の無い登山道は何と楽なことか。


● 割引岳

割引岳へ向かう 割引岳山頂

 山頂に着くと、誰も居ない山頂で Fu さんは一等三角点に腰かけて休んでいる、360度遮るものの無い大展望が広がる、写真を撮ってすぐに、430MHzでCQを出すと、何度か繋がっている長岡市の局、藤岡市のおなじみの Kさん、新潟市秋葉区の局と交信する事が出来た。


 新潟方面は雲がかかっているが、雲が切れると八海山、駒ヶ岳、中の岳が良く見える。


天狗岩方面 スキー場は飯士山の岩原か舞子リゾート辺りか

ニセ巻機山方面、高い山は朝日岳かな

 しばらく休んでから巻機山に向かう、一旦下ってから、下りへの分岐の有る御機屋に登る、ここには巻機山の山頂標識があり、登山者が何名かいる、地形図ではその先の、1967mのピークが巻機山に成っているので、先のピークまで登る。


 1967mのピークは広場に成っていて、ケルンが一個ある、山頂標標識は無い、前に来た時も思ったのだが、巻機山の山頂はどこなのだろう、この辺りまで登れば山頂に登った事に成るのだろうか、御機屋=巻機山で良いのだろうか。


御機屋、巻機山の山頂標識が有る 下りの池塘

 1967mのピークにザックを降ろして休む事にする、おにぎりを一つ食して、1200MHzでCQを出してみたが応答は無かった、430MHzでCQを出すと、埼玉県の幸手市と鴻巣市の局と交信する事が出来た、谷川連峰を越えて電波は飛んでくる。


 そうこうしていると、山頂に居た登山者は皆さん下ってしまい、巻機山に居るのは私たち二人だけらしい、帰りも長いので、早々に下山する。


 途中避難小屋を覗いて見た、壁も綺麗に塗られていて、中も綺麗だった。


九合目、ニセ巻機山 このピークは?

 ニセ巻機山なんて呼んだらかわいそうだ。


ニセ巻機山から巻機山を見上げる、綺麗ですね

 このなだらかな展望は素晴らしい。


天狗岩、割引岳、ヌクビ沢もが良く見える

 長い下りをひたすら下って行く、六合目手前の開けた場所から天狗岩、割引岳、ヌクビ沢が良く見えた、途中の高巻きも確認出来る、こんな急な所を良く登ったものだ、 Fu さんのおかげでヌクビ沢を登ることが出来た、一人ではたぶん途中で諦めたろう、Fu さんに感謝、感謝。



● 記録


 桜坂P 5:41 -(0:32)- 6:13 割引沢出会 -(1:06)- 7:19 ヌクビ沢出会 -(0:15)- 7:34 布干岩 7:45 -(0:23)-


 8:08 行者の滝 -(1:18)- 9:26 休憩 9:34 -(1:16)- 10:50 稜線に乗る -(0:10)- 11:00 割引岳山頂 11:30


 -(0:23)- 11:53 御機屋 -(0:10)- 12:03 巻機山 12:41 -(0:28)- 13:09 避難小屋 -(0:13)- 13:22 ニセ巻機山


 -(0:59)- 14:21 休憩 14:29 -(0:40)- 15:09 5合目 -(0:55)- 16:04 桜坂P


カシミール3Dで作る、登り赤、下り青

2023年 9月 foxtrot