前武尊 (マエホタカ) |
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標高2040m | |
片品村、川場村 | |
家の串山 (イエノグシヤマ) |
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標高2103m | |
片品村、川場村 | |
武尊山 (ホタカヤマ) |
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標高2158m | |
みなかみ町、川場村 | |
登山日2021年 8月 1日(日) | |
武尊山山頂付近より、左から、中の岳、家の串、剣ヶ峰 |
上州武尊山は96年に上の原から登った、去年は県境を越えない山として26年ぶりに、高手新道を登った、今年3月には、川場スキー場からリフト利用で山頂に立ったが、ぜひ他のルートも登ってみたいと思っていた。
梅雨が明けてから、木曽駒ヶ岳に登る予定だったが、台風のせいで中止になり、代わりに武尊山に登る事にした、高手新道を登った時、谷を隔てた東側に連なる尾根はなかなか登行意欲をそそる。
● いきなりつまずく
オグナほたかのスキー場に入って行くと、正面は進入禁止で右に曲がり登って行くと、大きなレストハウスの手前に広い第一駐車場登山者Ⓟが有る、ここに車を止めて支度をして歩き出すが、登山口が解らない、まずはレストハウスの前を行き、ゲレンデの方に行ってみる、夏草の茂るゲレンデを少し登ってみるが、踏み後らしきものは全くない、濡れた下草のせいで、靴やズボンのすそが濡れてしまう。
武尊山登山口 | 明瞭な踏み後 |
スマホのGeographicaでルートを確認すると、このデーターはゲレンデを登っている、やっぱり登山口が解らなかったようだ、ゲレンデの手前右の方も歩いているので、いったん下って、レストハウスの手前の舗装道路の所を見ると、武尊山 前武尊山 ← の赤い看板がある、ここが登山口らしい、山菜採取禁止の看板もある、もう少し解りやすく書いてほしいものだ。
すでに濡れてしまったが、スパッツを付けて、草の生える斜面の登ると樹林帯の中、明瞭な踏み後が続いている、この先長丁場の事や、午後の天候の事を考えると、山頂まで行けるのかと不安がよぎる、久しぶりにハイドレーションをもってきたが、飲むと苦いような味がして不味い水だ、何とかならないものだろうか。
登山口と同じ看板 | コンクリート舗装された道路を登る |
● 舗装された道を登る
登山口と同じ看板が有ってその先で樹林帯から出ると、コンクリート舗装された道路が上に続き十字路がある、ゲレンデの草むらに入った時、虫に刺されたのか足が痒い、もしかしてヒル?
心配になったので靴や、靴下、ズボンまで脱いで調べてみたが、幸いヒルは見当たらなくて安心した。
ここからコンクリート舗装された道を登って行く、振り返ると雲の中に日光白根山らしい山が見える。
登って行くと建物が見えて来る | レストラン カプリコーン |
左のピークが前武尊?全く人気のないゲレンデを登って行くと右側にリフトが有る。
ゲレンデ終点 | 登山道は左の斜面に入っていく |
舗装はここで終わり、登山道はゲレンデの左側に続いていて、最後は左の樹林帯に続いている。
川場野営場駐車場からの道と合流する | 石仏が有る |
登って行くと、リフトの終点の上あたりに石仏がある、ここで休憩することにする、南側には霞んでいるが、赤城山らしい山が見え
ている、山と高原地図で確認するとここから前武尊まで30分とある、少し元気が出てきた。
赤城山 | 真新しい鎖 |
ここから急な登山道が続くが、道は岩が多く、段差の大きい登りが続く、岩場で捕まる所のない所には、真新しい鎖が付けられている。
岩だらけの登山道 | 石祠が有る |
石仏と石祠がある、登山の安全を祈願して登って行くと間もなく、鉄製の屋根の付いた日本武尊の像が有る、前武尊の山頂に着いた、ザックを下ろして早速無線機のスイッチを入れる。
● 前武尊
前武尊山頂 | 日本武尊の像 |
と声が聞こえ西側の登山道から、一名の若い登山者が登って来た、不動岳から点線の登山道を登って来たようだ、険しい道だったので、帰りは私が登って来た道を下ろうと言っている。
無線機からは赤城山で交信した局が CQ を出しているのが聞こえるので呼んでみる、小川町の峠から出ているようだ、山の陰にでも成っているのか、あまり相性が良く無いようだ、若い登山者は写真を撮ってすぐに出発していく。
その後空いたチャンネルを探して CQ を出すと、横浜保土ヶ谷の局、高崎の局と良好に交信する事が出来た。
正面に剣ヶ峰 |
ここからが本日の核心部になる、北に向かうとすぐに剣ヶ峰の岩峰と右に家の串の台形の山頂が見える、道は一旦下って行くが、尾根に出ると東側に今年3月に利用した川場スキー場のリフトの降り口が見える、剣ヶ峰山は雲の中だ。
家の串山 | 西に川場スキー場の終点 |
登山道は剣ヶ峰の右側を巻いて登って行くが、笹が刈られている片斜面で右側が落ち込んでいて歩きにくい、雪で倒され立ち上がっている大きな木が有って超えるのに一苦労だ。
剣ヶ峰の岸壁 | 急な岩場を登る |
登って行くとアキアカネが沢山いて、大きなアブがまとわりついて来る、耳に止まられないように払いながら急な岩場を登ると剣ヶ峰を東から西に横断する、剣ヶ峰岩峰群の鞍部の道標がある、右に行く踏み後もあるが、すぐに岩場に成って行けそうもない、ここからは剣ヶ峰の西側斜面に登山道が変わり岩や木の根に捕まってたりして、家の串を目指す。
● 家の串山
剣ヶ峰岩峰群の鞍部道標 | 家の串山山頂 |
いったん鞍部に下ってから泥濘んだ道を通って強い日差しの中登って行くと、家の串の山頂に着く、山頂からはこれから向かう中ノ岳、武尊山がはるか遠くに見えている、尾瀬方面や日光方面は雲に隠れて見えない。
ザックを下ろして無線を聞くと、以前交信したことが有る女性の局が富士山山頂から出ているので呼んでみるが、沢山の局に呼ばれて、取ってもらえそうにない。
あきらめて CQ を出すと埼玉県吉川市の局が呼んでくれ、次に福島市の東吾妻山山頂の局が呼んでくれた、山頂はガスで何も見えないらしい、あと上尾市の局と交信して閉局する。
左武尊山、正面が中ノ岳 |
緊張する岩場 | 武尊牧場からの分岐 |
家の串から先は岩の尾根道が中ノ岳に向かっている、アキアカネは前の岩などに止まるので踏み潰さないよう注意しつつ、アブを追い払いながら、岩場を進むと、右側が落ち込んだ岩場がある、落ちたら助かりそうにない岩場だが、手がかり足がかりは有るので下を見ないよう慎重に進み何とか突破する。
すると、前武尊で先に行った若い登山者が下って来た、武尊山山頂まで行ってきたようで、さすがに若い人は健脚だ、山頂には5,6名しか登山者が居なかったそうだ、でもこのコースかなり厳しいと言っていた、天候が心配なので早々に下ると言う、お互い気を付けて声を掛け合い先を目指す。
中ノ岳を仰ぎ見る | 笹清水は枯れていて飲めなかった |
武尊牧場からの分岐までは緩い登りが続く、分岐に着くと、牧場の方から一人の登山者が登って来るので道を譲ろうとするが、分岐で休んでいるようで、登って来ない、見上げると中ノ岳の岩峰が見える、水場で冷たい水を飲もうと思ったが、パイプから水は出ていない、下に水は流れているが、さすがに飲む気になれなかった。
三ツ池の一つ | 日本武尊の像 |
三ツ池の一つは枯れていた、ザイルかなと思ったら、アオダイショウだったようで藪の中に入って行った、こんな高い所にも蛇が住んでいるようだ、登って行くと日本武尊の像がある、最後の登りを何とか登りきり武尊山山頂に着く、時間が過ぎたせいか山頂には15名くらいの登山者が居た。
● 武尊山山頂
武尊山山頂 | 山頂の登山者と三角点 |
近くに居た人が記念写真を撮りたいようで声をかけて来た、先にシャッターを押してくれる、そのあとスマホを預かると3名で並んで撮ってあげた。
菓子パンを一つ食べて、無線を聞くと、丁度さいたま市緑区の局が CQ を出していたので交信し、天候が心配なのですぐに山頂を後にする、願わくばオグナ武尊のスキー場の舗装路に下るまでは降らないで欲しい。
コバイケソウ | 山頂から剣ヶ峰山 |
● 早々に下山
下って行くと、武尊牧場からの分岐の所に居た登山者が登って来る、分岐に着くと一名の登山者が後から降りて来た、山頂で首にタオルをかけていた人で、武尊牧場から登って来ていたようだ、人により感じ方は違うと思うが、牧場から登るのは超楽なコースだと言っていた、というのも武尊牧場の駐車場は500円だが、上まで車で送ってくれるらしい、でも登られるときは事前に確認を。
武尊山は私の登ったコースが一番きついようだと言っていた、天気が心配なので早々に下山する。
カラマツソウ | 西の方、剣ヶ峰山に下る尾根と谷川岳方面 |
剣ヶ峰の岩場 | 剣ヶ峰岩峰群の鞍部にロープが張られている |
沢山のアキアカネが舞う道を慎重に下って行く、剣ヶ峰岩峰群の鞍部の所にはロープが張られ通行止めになっている、この斜面を登れるのだろうか。
尾瀬方面と南の方で雷鳴が聞こえている、雲が出てくるが、降って来るまではまだ時間が有りそうだ、無事前武尊に到着する、ここまでほとんど休まずに来たので、しばし休憩する。
● 前武尊
前武尊、アキアカネが飛ぶ | 荒れた登山道 |
登るときはあまり気にならなかったが、ここからの下りの登山道は、砂が流され岩が出て段差が激しく荒れているのが良くわかる、以前の台風のせいなのだろうか。
オグナほたかスキー場最後のリフト |
ここまで来ればだいぶ安心だ、登った時はあまり気にならなかったが、舗装された道路も結構な登りなっていて、下って行くとつま先が痛くなってくる、ここでも蛇が日向ぼっこしていたのか藪の中に逃げ込んで行く。
少し雨が落ちて来る、もう少しで舗装路が終わるという所で、本格的に雨が降って来た、笠を指して下って行く、駐車場に着くと、私の車の隣に一台止められていた、途中ですれ違った覚えは無いが、登山者が居たのだろうか。
雨の中靴を履き替えて帰路に就いた。
● 記録
駐車場 5:29 -(0:16)- 5:45 登山口 -(0:20)- 6:05 舗装の十字路 6:19 -(1:02)- 7:21 石仏の所で休憩 7:31 -(0:38)- 8:09
前武尊 8:40 -(0:19)- 8:59 剣ヶ峰鞍部 9:03 -(0:34)- 9:37 家の串山 10:01 -(0:57)- 10:58 武尊山山頂 11:15 -(0:27)-
11:42 武尊牧場方面分岐 11:47 -(1:10)- 12:57 前武尊 13:07 -(0:59)- 14:06 雨が降り始める -(0:17)- 14:23 駐車場
カシミール3Dで作る、赤登り、青下り |
2021年 8月 foxtrot