船ヶ鼻山 (フネガハナヤマ) |
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標高1466m | ||
利根郡昭和村・渋川市 | ||
登山日2019年10月14日 |
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船ヶ鼻山山頂 |
● 台風は行ったが
10月、体育の日の連休は台風19号が上陸するという事で、天気が良くない。
結局、台風は上陸、大きな被害が出てしまった、被災された方には心からお見舞いを申し上げたい。
台風一過には、県境稜線トレイルに行こうと思っていたが、天気予報では、また雨になってしまった、台風後の登山道も心配なので、県境稜線トレイルは止めることにした。
でも、天気予報は少し良くなり、午前中は曇りなので、赤城山に出かける事にした、場所は未登の船ヶ鼻山(フネガハナヤマ)にする。
関越道を昭和インターで降りて赤城山の方面に向かう、船ヶ鼻山の登山口に向かう道には動物の侵入を防ぐゲートが有る、ゲートを開けていると、地元の農家らしい軽トラックが来た。
ゲートを入ったところで、軽トラックが入って来るのを待ってゲートを閉めようとすると、畑を見に来たので、閉めなくて良いと言って軽トラは先に行ってしまった。
ゲートを開けて登山口に向かう | 駐車場とトイレ、上の山が船ヶ鼻山らしい |
道路右には駐車場があり、トイレが有る、駐車場に車を止めて、綺麗なトイレを借りる、天候は曇りだが降って来る気配はないので支度をしてすぐに出発する。
東屋 |
道路左に東屋があり、北側には山名版があり、テーブルには登山届けと昭和村で作ったパンフレットの入った箱が置かれていた。
山名版 | 今日の天気はこんなもの |
登って行くとまたゲートが有るので、開けて入って行く、鬱蒼とした植林地の中に良く整備された道が続いている、登って行くと重機が動いているような音がする。
先で工事でもしているのかと聞き耳を立てるが音は道路脇のコンクリートの蓋のような物の所から聞こえてくる、下に水道の施設があるようで、この山の上の方から水を引いているようだ。
「楢水コース」という名はこのコースの下に水道の施設が埋められているのでつけられた名前かと思うが、どうだろう、ゲートの所に監視カメラと制御盤らしい箱もあった。
またゲートが有る | ここから水が流れるような音がしている |
今日は午後から雨に成りそうな暗い日だが、樹林帯の中の道なのでなおさら暗い。
● 登山道に入る
林道を登って行くと広場が有り、「動物たちへの合図の鐘」と書かれた鐘がある、ここから左の方に登山道が始まる、地図を確認すると林道を直進して右に行けば「大峯山」の東にある林道に通じるらしい。
鐘をたたくと大きな音がする、まずは船ヶ鼻山の山頂を目指して登山道を登る、ここは尾根に成っていて右に沢がある。
右に沢がある | 道は深くえぐれている |
登って行くと登山道は道の真ん中が雨で浸食されて深くえぐれている、今回の台風のせいかどうかは解らないが、雨が降るたびに、道は川に成って砂が流されるのだろう、道は補修して土止めなどを作らないと、やがて沢になってしまうようだ、道を維持するのも大変だ。
登って行くと、登山道の左にも沢があって水が流れている、この沢の水が下って行き、登山道を削ったのだろう。
また鐘がある | 右には水道の施設がある |
登って行くと黄色く塗られた手製の鐘がある、たたくとこれも大きな音がする、登山道右には水道の施設らしいコンクリートの構造物がある。
道は左の沢を渡って右にトラバースする、台風のせいで登山道には折れた枝が沢山落ちている、ストックを使ってで枝を道の脇によけながら登っていく。
ここで沢を渡る | 登山道脇には大きな岩がある |
● 一休み
登山道脇には大きな岩がある、さらに登って行くとまた大きな岩が有り、左の方が少し開けている、登り始めて1時間ほど経つので、休憩することにする、開けたところから、ちょっと青空も見える、近くの道標には七曲、と書かれているので、この先に九十九折の道があるらしい。
休憩する | 楢の巨木 |
休憩後九十九折の道を登って行くと登山道が左に曲がるところに、楢の巨木がある、樹齢100年以上と書かれているがなかなか良い木だ。
荒れた沢を越える |
落ちている枝を払いながら登って行くと荒れた沢がある、今回の台風でやられたようで、荒れている、送電線が見えてきたら右側が開けた展望の良さそうな所に出る、晴れていれば上越の山々が良く見えそうだ、リンドウの蕾がある。
右側が開けた所に出る |
リンドウの蕾 | 牛石コースの分岐、鐘がある |
出る、ここは牛石コースとの分岐になっていて、右が船ヶ鼻山の山頂で、左が牛石コースのようだ、左側に大きな送電線鉄塔があるので、巡視路にもなっているようだ。
● 船ヶ鼻山の山頂
ここを登れば山頂 | 船ヶ鼻山山頂 |
鐘をたたいてから、草付きの広い尾根を登ると待望の船ヶ鼻山の山頂だ、石の祠と山神と書かれた木の祠には赤城山というお酒が供えられている、山頂を表す石柱、大沼尻方向を示す道標がある、樹林帯なので、展望は無い。
早速アンテナを組み立ててCQを出す、南の方にはここよりも高い山があるので、厳しいかなと思ったが何度かCQを出すと、久喜市の局が応答してくれた、その後、沼田市、また久喜市、渋川市、安中市と5局も交信することが出来た。
山頂はガスが出てきて寒くなってきたので、パンをひとつ食べて下ることにする、すると登山者が一人、大沼の方から登って来た、何度か来ているが人がいたのは初めてだと言っていた。
山頂から牛石コースとの分岐まで下る、鉄塔もガスで霞んでいる、登山道右側に「わらび平」と書かれてあるので行ってみるが下のほうは真っ白で何も見えない。
大きな鉄塔もこの通り | 快適に下る |
登山道に落ちた枝をかたづけながら登って来たので帰りは快適だ、紅葉は始まっているが、まだ早い。
紅葉にはまだちょっと早い |
● 大峯山に行ってみる
「動物たちへの合図の鐘」のところまで戻って、まだ雨は落ちてこなそうなので、大峯山の方に行ってみる事にする。
大峯山に登ったのは、2001年のことで、今は無き太田の先生と小黒檜に登った後に、大峯山にも登ってみた。
小黒檜に登った後、赤城の北面道路を下って、今の横浜市少年自然の家のあたりに車を置いて、林道を詰めて途中から藪に入り大峯山の山頂に登った、山頂には三角点が有り、そこから先に踏み後があり少し歩くとすぐに林道に出てしまった。
楽しかった思い出をまたたどってみようと思う。
石を伝って向こうに行く | こちらも渡った |
鐘のところを先に進むと、沢が合流している、先に一度沢を渡り、右にもう一度渡ると綱が張られた林道がある、ここをたどると大峯山の東の林道に出るはずだ。
綱が張られ林道がある | この林道も激しくえぐれている |
この林道、さながら枯れ沢のようで、激しくえぐれている、えぐれた窪地に落ちないように脇を通って先に行くと倒木の散らかった先にガードレールの有る林道がある。
● 林道を登る
林道に出る | 右側に大峯山がある |
当時はこの林道を登り適当な所から右側の藪に突っ込み、山頂に行ったが、遠回りに成るが林道を行けば大峯山山頂にいけるので林道を行く。
地図には点線で近道が書かれているが、この道は完全に藪に飲まれてしまったようで道形は無い。
T字路に出たので右に行く、道には掘り返したような跡が沢山有る、イノシシがミミズでも探して掘り返したのだろうか、あまり気持ちの良いものではない。
スマホの Geographica で確認しながら林道を行くと、目印のカーブミラーがある、青いテープも付けられていて、ここから大峯山の山頂に行けるのは間違いない。
藪に入っていくが今は藪が元気で時期が悪い、藪に入るとトリカブトが咲いている、先には踏後がある、Geographica を見ながら、三角点の場所に向かって進むがそれらしい所が無く、斜面は下ってしまう、戻って北の方に行くがこちらも先の方で下ってしまう。
トリカブトが咲いている | 藪に踏み後が有る |
● 山頂が確認できない
藪の中をうろついたが、山頂の三角点にたどり着けない、時間も過ぎて天候も心配なので、あきらめて戻ることにする。
昔来たときは藪コギをするので、5月だった、今とはだいぶ違うが、山頂三角点の所から簡単に林道に出られたのを鮮明に覚えていたが記憶違いだったのか、帰ってから無線機の GPS のログを調べれば解ると思うが。
納得出来ない気持ちで林道を戻る、途中「すれ違い所」の標識が何箇所か有るが、散弾で撃たれのか跡が有るのに気が付いた、たまたまなのか、わざと撃ったのか、厚い鉄板がへこんで錆びている。
「すれ違い所」の標識 | 折れたシカの角 |
楢水のコースに戻って林道を下っていく途中、下を見ると木の枝が落ちている、木の枝なんて珍しくもないが、良く見るとシカの角のようだ、シカの角は生え変わるらしいが、こんなふうに折れているのはなぜなんだろう。
変な物に気がついてしまう。
4駆の車が登って来た | 東屋に若い男女 |
下っていくと4駆の車が登って来た、端によけて待っていると止まって倒木など無かったかと話しかけてくる、地元のボランティア人で登山道を点検に来たようだ。
登山口に戻ると、東屋に若い男女が居る、ギターを弾いて歌っているようだ。
近くの畑ではホウレンソウの収穫をしている、靴を履き替えて帰ろうとすると、一台の軽自動車が登って来た、地元の人のようでトイレの掃除を始めた、この施設は地元のボランティアの人で支えられているようだ。
帰りに「道の駅あぐりーむ昭和」でりんごと野菜を買って帰った。
● 記録
駐車場 7:06 -(0:32)- 7:38 動物たちへの合図の鐘 -(0:27)- 8:05 休憩する 8:12 -(0:16)- 8:28 大楢の木 -(0:33)- 9:01
鐘の有る牛石コース分岐 -(0:05)- 9:06 船ヶ鼻山山頂 10:06 -(0:48)- 10:54 合図の鐘 -(0:10)- 11:04 林道に出る
-(0:33)- 11:37 カーブミラー -(0:13)- 11:50 引き返す -(0:10)- 12:00 休憩 12:04 -(0:39)- 12:43 元の林道に戻る
-(0:07)- 12:50 合図の鐘 -(0:26)- 13:16 駐車場
カシミール3Dで作る、赤往路、青復路 |
● 昔行ったときの写真
昔撮った大峯山山頂の三角点 | 颯爽と山頂から下る先生 |
GPS のログを見ると大峯山の山頂に行っている事が解った、カーブミラーの所から藪に入った所で Geographica が止まってしまっていたようだ、山頂の三角点は藪に埋もれていたようだ。
大峯山山頂あたりは、電波状態があまり良くなく G3 が少し点く程度で、そのあたりが GPS が止まった原因かもしれない、機械に頼らないで地図と磁石で山頂が見つけられないと藪山は難しい。
それとも「みちびき」対応の新しいスマホに変えようか。
2019年10月 foxtrot