赤薙山 | ||
(アカナギサン) | ||
標高2010m | ||
女峰山 | ||
(ニョホウサン) | ||
標高2483m | ||
栃木県日光市 | ||
登山日2017年10月 1日 | ||
赤薙山山頂 | 女峰山 |
● 天気が良さそうなので
2012年太郎山に登ったとき、次は大真名子山や女峰山に登りたいと思い、帰りに志津乗越の下見に行った、広場には駐車禁止の看板がたくさん立てられていて、それを無視して車が停められていた、こんな状態ではここから登れるのだろうかと思った事が有った。
NHKのグレートトラバース2で田中陽希が女峰山に登るのが放送された、霧降高原から縦走し、天空回廊1445段の階段から登っていた、コースタイムは長いが良さそうなコースなので是非ここから登ってみたいと思っていた。
今週末は天気が良さそうなので、決行する事にする。
日曜日朝4:00に家を出る足尾経由、日足トンネルを超えて日光に入る、東照宮の前を直進し霧降高原道路を登る、6:00ちょっと前にキスゲ平園地の駐車場に入る事が出来た。
支度をしてトイレを借りる、隣にも若い子がいる、女峰山ですかと聞くと、昨日男体山に登ったので今日は女峰山に登ると言う、若い人はタフでうらやましい。
駐車場を回ってレストハウスの前に出ると、天空の回廊の登り口に出る、いよいよここから女峰山に向けて登山開始だ。
● 天空の回廊
天空の回廊 | 残り半分 |
ここは以前はスキー場だったらしくリフトを撤去した後に階段を作ったのだろうか、笹原はゲレンデの痕のようだ。
天空の回廊の階段を登って行く、しばらく登って振り返ると霧降高原の大展望が広がる、遠くに大きく見える山は高原山で日光市方面には、正面眼下に外山が有って、右上に今年4月に登った鳴虫山が見える。
霧降高原の大展望 | 日光市街、正面に「外山」右「鳴虫山」 |
紅葉が少し始まっている、天気は快晴だが残念な事に遠くは霞んでしまっている、階段を登りきり登山道を行くとすぐに小丸山に着く、ここから笹原の中を登るが、踏み跡は幾筋もあってどこでも歩ける、雨が降ると川になるような深くえぐれてしまっている所も有って泥濘になっていて滑りやすい、そんなところは避けて歩き良さそうなところを登る。
小丸山に着く、正面に赤薙山 | 眼下に丸山 |
前に登山者が登っていて、後ろからも団体さんが大きな声で話ながら登ってくる、2000mを級の山なので寒いかと思って冬支度で来たがまだちょっと早かったようだ、登っていくと熱くなり汗が噴き出してくる、ハイドレーションがあるので水分補給はひんぱんに出来るが、ちょっとペースも速く、休みも取らずに歩いてしまった、後にこれがいけなかったと気ずく。
笹原の開けた地面の影のところには霜柱が出来ていて、山は既に冬になっているようだ、樹林帯に入ると一段と急登になる、肩から大きな一眼レフカメラをぶら下げた登山者に追いつく、若い登山者が追い越して行く。
● 赤薙山山頂
地面には霜柱 | 赤薙山山頂 |
もう一人登山者が登って来て先を譲ると、その場で休んでしまった。
でも登って行くとすぐに追いついて来て、どこまで行くのかと聞いてくる、当然行けたら女峰山までと言うと、私は適当な所で引き返すと言って登っていった、ちょっと荒れ気味の急な登山道だが、僅かの時間で赤薙山山頂に着く。
赤薙山山頂は樹林帯の中で三角点と鳥居、石祠などがある、登山の安全を祈願して、南側の樹林の切れた方に行ってみると男体山方面の大展望が広がる。
男体山と女峰山方面 |
写真を撮って先に進むと登山道は大きく下ってまた登り返す、すると先に登って行った登山者がお茶を飲んでいて、今日は此処までで引き返すという、近くの人なのか何度も登っているようだ。
私の方はあまり調子が良くない、しばらく前から右足の太ももが攣りたがっている、この辺りは樹林帯の登り下りの激しいところだが、登山道左側に草つきの休むのに良さそうな所が有るので、休憩する事にする、ここは展望も良く男体山と左の山は半月山らしいその左雲の上に富士山の山頂部がかすかに見える。
ウイダーのエネルギーとバナナを一本食し、休んでいると大きな声で話していた団体の男女のグループや、若い男子3人組はトイレで会った子かな、などが登って行き、一眼レフ氏も登って行く。
まだまだ先は長い | 紅葉が始まっている |
休憩後歩き始めるが、とどうも調子が良くない、10分ほど歩くと右の太ももが攣ってしまい歩く事が出来ずまた休む事になる、しばらく座り込んでいると立っても足は攣らなくなるので、歩き始めるが登山道は段差が激しく、岩場や木の根の張った段差をよじ登るとまた足が攣ってきて歩けなくなってしまう、足が攣った時に飲む漢方の薬を持っていたので試しに飲んでみるが、すぐに効果は出ないようだ。
それよりもエネルギー補給だと思い焼きそばパンと、キャラメルを口に入れる、現在地を見ようとヤマレコから落としたGPXファイルを入れたジオグラフィカをみると山頂まではまだまだ。
でも時間を見ると、当初思っていた時間より先行している、でゆっくり休んでしまえば良いのだが立ってみて歩けそうだと歩きはじめるとまた攣ってしまう、そんな事を何度か繰り返していると、カップルの登山者が登っていく、後に続くとピークに出て此処が奥社跡2203mだった。
エネルギー補給が効いてきたのか、何とか歩けそうなので、休んでいるカップルをよそに先に行くと、ここから急な下りになり10分足らずで鞍部に下る、倒木が2本横たわりベンチになっている、ここからまた登りになるので無理をせずに休むことにする。
● 奥社跡
奥社跡、奥さんが写ってしまった | 尾根に上がる |
倒木のベンチに腰掛けて休んでいるとカップルが下って来て休む事もなく登って行くが疲れているのか途中で止まったりしている、それでもしばらくすると森の中に消えていった。
無理をせずに休んだのが良かったのか、登り始めても足が攣る事もなく歩けるようになった、ピークに出るとここから先は緩やかな登りになり、色ずいた森の中を尾根道を先に進む、例のカップルが休んでいる、かなり疲れているようだ。
● 一里ヶ曽根
色ずいた森の中を先に進む | 一里ヶ曽根に着く、此処でやっと女峰山の山頂が見える |
足をかばいながらゆっくりと登って行くと、一里ヶ曽根という独標に着く、此処は大変展望が良く360度見渡せる、目指す女峰山の山頂も見えるがまだまだ先は長い。
日光市街方面 | この尾根を登って来た |
例の一眼レフ氏が休んでいて他に若い子が一人休んでいる、コースタイムは此処から山頂まで後1:30とある、足の状態を考えると山頂までは持ちそうにないと思いながらとりあえず休むことにする。
北側の展望 |
すぐに山ガールが2名と、例のカップルが登って来る、一眼レフ氏は此処に何度も来ているようで、今日は奇岩の方に行くと言う、道は無いが石仏が有るような事を言っている、カップルは大展望に感激し此処でお昼にして疲れたので山頂は諦めると言う。
独標北側に奇岩があるどう見てもモアイだ | 山頂に向けて出発する |
山ガールは元気そうでパンを出して食べている、若い子と、一眼レフ氏が出発する、帰りも登りがあるので足が心配だが、まだ時間が有るので行ける所まで行ってみようと出発する。
ゴーロ状の斜面を下ると若い登山者が登ってくる、早いですねと言うと、女峰山山頂から此処まで50分で来たと言う、水場の標識がある分岐があり、一眼レフ氏がモアイの方に向かっている、此処からいよいよ急な登りになる、ストックで足をかばいながら登って行くが、足は何とか持ちそうだ。
もうすぐ山頂 | 急にガスが出てきた |
ザレ場の急登を登り、ロープの付けられた岩場を登って行くと山頂から沢山の登山者が下ってくる、森林限界を越えハイマツ帯まで来ると急にガスが出てきてあたりは真っ白になってしまった、ちょっと開けた場所を過ぎると祠があり、その先が女峰山の山頂だった、後で知るがこの広場に三角点が有ったようだ。
● 女峰山の山頂
山頂の祠 | 女峰山の山頂 |
山頂には私より先に独標を出た若い子とあと二人いずれも若い子が休んでいる、今日は私たちが最後なのだろうか、写真を撮って山頂の南側に行くと一瞬男体山の頂上が見えたが、すぐに真っ白になってしまった。
カップめんを作り、アンテナを組み立てる、二人の山ガールが登って来て山頂の方に行く、方向は全く解らないがアンテナを南に向けてチャンネルを廻すと、沢山の変調が聞こえてくる、神奈川県の高畑山の移動局、同じく十三峠の移動の局、八王子と千葉県夷隅郡の局と交信する事が出来た。
ロケーションが良いのでいくらでも交信が出来そうだが、時間が無い、カップ麺とおにぎりを一つ食べてアンテナを撤収、山頂標識の前で山ガールの一人にシャッターを押してもらって下山する、下って行くとまだ登って来る登山者が3名ほど、皆さん単独だ、中には若い山ガールも一人、総じて若い人が多い山だ。
双耳峰の山は燧ケ岳? | ロープの掛けられた岩場 |
下の方はまだガスがかかって無い、北側に見える双耳峰の山は燧ケ岳だろうか、だとすると左の平らなところは平ヶ岳かな、ロープの掛けられた急な斜面は下を見ないようにして下った。
水場の分岐あたりから一里ヶ曽根を望む | モアイ |
水場の分岐を越えて一里ヶ曽根を見上げる、またここを登らないと帰れない、でも心配だった足は攣る事も無く登る事が出来た、色ずいた森の中にモアイが近いが一眼レフ氏はどこまで行ったのだろうか。
一里ヶ曽根で休憩、豆大福が残っていたので食す、山ガールもすぐ後を下っているようで時折声が聞こえていたが一里ヶ曽根から出発するときに、登って来た、ちょっと待って一緒に下れば良かったかなと後悔する。
こんな所を戻る | 巻き道が有れば良いのに |
長い下りはガスが立ち込めてくる、奥社跡を過ぎると一番苦しかった所だが下って行くとこんなに急だったのかと思ってしまう、赤薙山の山頂では、無線交信をしてないので、ホイップのアンテナでCQを出すと、水戸市、我孫子市、塩谷郡の局と交信する事が出来た。
登った時は気がつかなかったが赤薙山からの下りは踏み跡が沢山あってどこでも歩けるが段差が激しくどこが本当のルートなの下って来ると解らない、良さそうな所を探しながら歩くが滑りやすく気が抜けない、樹林帯を抜けると遠望がきき無事戻ってこられた事に安堵する。
● ここまで来れば安心
此処までくればあと少し |
山頂まではとても無理だと思いながら登ったが何とか登頂する事が出来た、曇ってしまったのは残念だったが山の天気は気紛れなのでしかたが無い、山頂の三角点も確認出来なかった。
帰ってからヤマレコで確認するとこの日女峰山に登った人の投稿が3件もあった、一里ヶ曽根の上ですれ違った人たちだろうか、記録を見ると私より3〜4時間も速い健脚たちだ。
山頂からの写真も沢山あって、一時間早ければ見られた、帝釈山、小真名子、大真名子、男体山から日光白根などの素晴らしい展望が載っているのでこれを見て想像しよう。
● 記録
キスゲ平園地 P 6:05 -(0:40)- 6:45 小丸山 -(1:05)- 7:50 赤薙山 -(0:26)- 8:15 休憩 8:23 -(0:10)- 8:33 また休憩 8:42
-(0:49)- 9:31 奥社跡 -(1:04)- 10:35 一里ヶ曽根 10:48 -(1:12)- 12:00 女峰山山頂 12:42 -(0:59)- 13:41 一里ヶ曽根
13:49 -(1:22)- 15:12 赤薙山 15:28 -(1:05)- 16:33 キスゲ平園地 P
カシミール3Dで作る、赤登り、青下り |
2017年10月 foxtrot