安中アルプスを辿る

 安中市と旧榛名町の境界線上に丘陵地帯が北西に伸びている、地形図ではここに6座ほど山名が書かれている、この丘陵地帯を安中アルプスと称し県民登山のコースとして「群馬山岳移動通信」の鎮爺さんたちの山岳会の人たちが藪を切り開いてコースを作った、1998年の事だ。


 鎮爺さんの案内で「上州鉄道写真館」のSさんと私の3人でこの安中アルプスを歩いた事がある、西毛総合運動公園に車を置いて茶臼山まで歩き、帰りは鎮爺さんに公園まで送ってもらうという、至れり尽せりの山歩きを楽しませてもらった、1999年5月16日だった。


 安中アルプスのコースは残念ながら今では藪に埋もれて歩くことはできないが地形図に書かれたピークにはそれぞれルートが有るので、久しぶりに登ってみる事にした。


 
天神山
(テンジンヤマ)
 
標高 318m
 
安中市、高崎市
 
登山日2017年 2月26日 
 
天神山山頂

● 高崎クリスマスローズガーデン

 国道18号で板鼻から天神山の登山口に行く、ここには以前からログハウスがあったが、車が数台停められていて道路北側にも広い駐車場がある、ログハウスの上の斜面に「高崎クリスマスローズガーデン」というお花畑が作られていて、ここに花見に来ているらしい。


駐車場正面には赤城山 ログハウスカフェ

 天神山は以前にも息子とカブトムシを取りに来たことがあるが、その時には「クリスマスローズガーデン」は無かったような、夏だったので有っても気が付かなかったかもしれない。


 私が車を停めると隣にベンツが停まりカメラを持った人が下りていく、私は靴を履き替えてログハウスを横目にコンクリート舗装された道を天神山に登る、クリスマスという言葉で稲垣潤一の歌を連想してしまったがこちらはローズではなくてキャロルだ、わずかな時間で山頂の広場に出る、山頂には石祠と東屋があり、裏には標石もある。


天神山山頂、前橋から高崎方面の展望が良い

山頂の標石 縦走したときは此方から登って来た

 アンテナを組み立てて、CQを出すと前橋市と太田金山移動の局が声をかけてくれた、関東平野が一望なので、長く声を出せばまだまだ交信してくれる局はいると思うが、この先まだ登る山があるので早々に山頂を後にする、クリスマスローズガーデンにも寄ってみる、登るときより人が増えて、道路反対の駐車場にも車が停まっている。


 ログハウスで入場料500円を払うとパンフレットとコーヒーの引換券をくれる。


   

 カメラ片手に一回り、赤い色のクリスマスローズはオキナグサに似ていると思ったが、写真で比べてみるとちょっと違うようだ。


  コウム、スミレに似ている

 ログハウスでコーヒーをいただいて次の浅間山に向かう。


   

● 記録

 10:07 -(0:15)- 10:22 天神山山頂 10:48 -(0:11)- 10:59




● 浅間山

 
浅間山
(アサマサン、
センゲンヤマ)
標高350m
安中市、高崎市
  浅間神社に向かってこの階段を登る

 下里見から秋間に抜ける道に出て右折すぐに左折して林道を行くと左に浅間神社へ行く道がある、ここを行くと鳥居のある広場がある、車を停めて鳥居をくぐって急な階段を登ると、山頂に浅間神社がある。


 ここは浅間山桜公園とあるように桜の木がたくさんある。昔ここで無線の仲間10名ほどで花見をしたことがあった、あいにく桜は散ってしまっていたが楽しく宴会をしたのは20年も前になる。


 眼下に下秋間カントリークラブを眺める展望の良い場所だ、神社にお参りして車に戻った。



● 記録

 11:34 -(0:04)- 11:38 山頂 -(0:04)- 11:42



● 御岳山

 
御岳山
(オンタケサン)
標高409m
安中市、高崎市
  御岳山山頂

 浅間山から林道を進むと雉子ヶ尾峠(きじごとうげ)に出る、安中方面に行くと小里公園東登山口、小里神社と書かれた道が道路右側に急角度で登っている、舗装されていて車でも登れるが少しは歩こうとカーブのところに車を停めて歩き出す。


小里公園東登山口 梅が咲き始めた、良い香りがする

 舗装路だが急で息が弾む、梅が咲き始め春が近いことを思わせる、稜線に出ると東屋があり高崎方面の展望が良い、山頂には歌碑やたくさんの石像がある。


高崎方面の展望が良い 紅梅が咲いている

● 記録

 11:54 -(0:14)- 12:08 御岳山山頂 -(0:12)- 12:20


カシミール3Dで作る


● 石尊山

 
石尊山
(セキソンサン)
標高571m 
安中市、高崎市
  石尊山山頂

 雉子ヶ尾峠を安中方面に下り新幹線の安中・榛名駅に向かう、駅前の住宅地「秋間みのりが丘」の道路は紅梅が咲いてとても奇麗だ、駅前を通って北に向かい上長岩の集落の先の石尊山の登山口の道端に車を停める。


 道路の南側に「戸谷山」への道標がある、急な階段を上ると、妙義山方面の展望がよい、竹藪の中急な階段が続き、途中にベンチがある、古いお釜が一つ掛けてある、鐘の代わりに叩けというのか、ストックで叩いてみる。


妙義山方面の展望がよい

 休みながら階段を登りきると石尊山山頂だ、杉林の中に沢山の石祠がある、昔来た時より何本か木が切られたようで、南側の展望がよい。


急な階段は山頂まで続く 石尊山山頂

 以前来た時、50MHzの釣り竿アンテナを立てるのに枝にエレメントが引っかかって苦労した事がある。


山頂の三角点 縦走したときは此方から登って来た

 ベンチが二つあるので日当たりの良い方に座り、アンテナを組み立てる、CQを出すと高崎を走っているモービル局が応答してくれた、さらに三鷹市の局がCQを出していたので呼んでみた。


南側の展望がよい

 無線をしている間にも2組の登山者が登って来た、裏の藪から出てきた若い男子二人組がいたのでちょっと驚いて何処から来たのか聞いたところ安中・榛名駅からとの事だった、どんなルートをとったのだろう。



● 記録

 12:41 -(0:12)- 12:53 石尊山山頂 13:43 -(0:08)- 13:51



● 戸谷山

 
戸谷山
(トヤサン)
標高605m
安中市、高崎市
  戸谷山山頂の道標

 石尊山の登り口に戸谷山への道標があるので行ってみる事にする、風戸峠に向かうと、戸谷山への道標がある、道端に車を駐車してここから歩き始める。


登山道への入り口 歩きやすい道が山頂へ続く

 杉の植林地を抜けるとなだらかな道が葉の落ちた雑木林の中に続いている、電波塔が2機見えて登っていくとそこが山頂だった、ちょうど作業員が車で登って来ていて建物を開けて点検していた、このアンテナは倉渕デジタルテレビ中継所で日本放送協会、群馬テレビ、東京民放5社と書いてある、UHFの中継所のようだ、この建物の南側に三角点があった。


倉渕デジタルテレビ中継所 山頂標識と三角点

 ちょっと下にもう1機電波塔があり、こちらは県の防災行政無線、安中中継所と書かれていた。


 
防災行政無線、安中中継所

 ここでは無線をしてないので、アンテナを組み立ててCQを出す、なかなか応答がなかったが何とか一局、本庄市の局と交信する事が出来た。



● 記録

13:56 -(0:20)- 14:16 戸谷山山頂 14:41 -(0:15)- 14:56



● 山頂に行けなかった

 車に戻って今度は茶臼山に登ろうと戸谷山の南にある林道の方に行ってみた、戸谷山から下ってくる道のところに東屋があり、林道の少し先にトイレがある、茶臼山はもっと西の方なので林道を行ってみるが、茶臼山に行く道標など無い、茶臼山は596mで林道の方が高いくらいで樹林帯に遮られそれらしいピークも解らない、地図ロイドに地形図のデーターを読み込んでおけばよかったのだが、準備不足だ。


 闇雲に藪に入って戻る道が解らなくなっても大変なので、諦めて戻ることにする。


戸谷山から下る道にある東屋 藪の中に立派なカモシカがいた

 Uターンして戻ると立派なカモシカが2頭こちらを見ている、写真を撮ろうと窓を開けると逃げ出したが、ちょっと先で木の間からこちらを見ている。


 トイレのところまで戻ると階段が南に下っている、戸谷山から見えたピークの方に行っているのでもしかしてと思い行ってみる事にする、下っていくと道はピークの西を南に下ってしまうので適当なところから高みを目指して藪の中を登ってみた。


トイレの所から南に下る階段 ピークには標石らしきものが

 一番高そうなところには標石みたいな石がある、あたりを探したが標識のようなものは見当たらなかった、GPSのLOGを楽しみに林道に戻った。


カシミール3Dで作る

 GPSのLOGを見ると、トイレから下る階段は「関東ふれあいの道」だったようです、ピークは地形図にある490mのピークかと思ったらさらに手前の580mほどのピークでした。


 茶臼山に行くには林道の新幹線のトンネルがある辺りから藪に入ればよさそうです、今度は地図ロイドにデーターを読み込んで行ってみたいと思います。


2017年 2月 foxtrot