今年最後の山南天山

 
南天山
(ナンテンサン)
 
標高 1483m
 
埼玉県秩父市
 
登山日2016年12月25日 
 
南天山山頂で記念撮影

● 前からの計画

 山の会のKさんは近年埼玉県の山の制覇を進めている、夏の頃だったと思うが南天山に登ろうという提案があった、以前Tさんからも南天山に行こうという話があったので涼しくなったら皆さんでという事になった。


 ところが紅葉シーズンは都合が合わなく、「涼しい」から「寒い」季節になってしまったが、秩父方面は雪も少なく、寒い時期でも良いのではと、メンバー5名が集まり、南天山を目指すこととなった。


 私は2週間ほど前から喉が痛く体調は良くない、何時ものことだが喉が痛くなると長引いてなかなか治らない、でも熱は無いので暖かくして参加することにした。


 Tさんの車に乗せてもらい、皆野町から秩父市の北部を通り、国道140号から中津川方面に行く、年の瀬という事で走っている車も少なく順調に進む、途中秩父槍ケ岳の話が出たので登山口に立ち寄る、見上げると尖がった秩父槍ヶ岳が見える、登山者が2名支度をしているところだった。


秩父槍ケ岳を見上げる

 中津川林道のこまどり荘は冬季の休業に入ったようで人影はない、未舗装の林道に入ると落石がある、Tさんが慎重に車を進め、南天山の登山口のある鎌倉橋の駐車余地に車を停めた。


 天気は良いが途中に有った温度計は1度と表示されていた、かなり冷え込んでいる、支度をしてOさんを先頭に登山口を登る、登山道はすぐに鎌倉沢に沿って付けられた枯れ葉の積もった道になる、すっかり葉が落ちた見通しの良い鎌倉沢は滑床になっていてなかなか素晴らしい。


● 南天山登山口

南天山の登山口 鎌倉沢は滑床になっている

 道は何度も沢を横断するが、丸太で作られた橋が架けられていて良く整備されている、ここは新緑の頃、花の頃、紅葉の時期といつ来ても楽しめそうだ、沢の両岸は岩場になっていて土が少なそうだ、そんなところでも木は力強く育つものだ、でも根が浅いので倒れてしまう木もある。


法印ノ滝 岩の上を一直線に滑り落ちる

 落ち葉をかき分けながら沢沿いの道を登って行くと正面に2段の滝が有る、法印ノ滝というらしい、落差はそれほどでもないが、岩盤の上を水が流れ落ちていてなかなか良い滝だ、写真を撮り先を目指す、道は左岸を高巻いて行く。


沢を渡る 檜の植林地になる

 登山道は相変わらず何度か沢を横断するが、すべて橋が架けられている、登って行くと植林地が出てくる、この道を登っていても南天山は全く見ることは出来ない、もともとが山仕事の道なのだろう、索道に使うワイヤロープの錆びた切れっぱしが幾つかあった。


 植林地の日当たりの良いところで休憩することにする、休憩後登って行くとすぐに尾根コースとの分岐に出る、登りは直進の沢コースをたどる、すぐに沢は枯れて鬱蒼とした植林地に入り九十九折れの急登になる。


● 登りは沢コース

尾根コースの分岐、右奥に尾根コースのテープが見える 枯れ沢になる

 先頭を行くOさんは軽快に登って行くが、体調のすぐれない私は付いて行くのが大変だ、植林地の上の方はカラマツが有るようで、登山道はカラマツの落葉が敷き詰められふかふかして足に優しい。


急な植林地を登る 山梨方面の展望

 登って行くと南側の展望が開けた所に出る、高度が上がったので山梨県との県境の山が見えてくる、そのまま急な樹林地帯を登って行くと1374mの南天山から西に延びる稜線のピークに上がる、この尾根は西側はロープで通せんぼしてあるが三国峠から北へ続く長野埼玉との県境稜線に続いていて以前に南天山に登っているTさんはこの尾根の様子も確認したかった事のようだ。


 南天山へは尾根を東にたどる、一旦下ってから登って行くと登山道の北側にピークが有るのでちょっと寄り道、ピークに登ってみると、赤い字で「広河原沢⇒」と書かれた道標がある、ここが南天山を北から登るときの稜線に上がる場所のようだ。


南天山を北から登るとき稜線に出る場所

 ただピークから下を見ても崖のように急な斜面が有るだけで踏み跡のようなものは確認できない、かなり切れ落ちているので北側の展望は素晴らしい。


 尾根に戻って登り岩場を越えると目指す南天山の山頂に着く、真ん中に山頂を示す標識があり展望は素晴らしい、この山もむかし火事があったとの事で黒く焦げた切り株や骨のような枯れ木が有る。


● 素晴らしい展望

南天山山頂 雲取山方面

 北側の群馬県との県境尾根は、昔歩いた大山、天丸山、帳付山、右には大ナゲシ、赤岩岳、赤岩尾根から両神山まで良く見通せる、むかし帳付山に登ったとき、南天山がこちらの方に有るのは知っていたが、似たような山が沢山あってどれが南天山なのか分からないままやみ雲にシャッターを押したことがある。


赤岩岳から両神山 宗四郎山、六助ノ頭、大ナゲシ、赤岩岳〜赤岩尾根

 南側山梨方面は山頂が丸い埼玉県の最高峰三宝山2483mから左に木賊山(トクサヤマ)笹平を経て破風山のような気がする、アカヤシオが素晴らしかった帳付山の隣には雪をかぶった浅間山が綺麗だ。


山梨方面 帳付山、浅間山

 今日のお昼はチキンラーメンだカップにお湯を入れて、アンテナを組み立てる、CQを出すと、以前2度交信していただいている船橋市の局と交信することができた。


● 下りは尾根コース

尾根コースへ下る

 下りは尾根コースを取る、こちらも植林地の中をジグザグに下る、こちらも急斜面だ、鎌倉沢に合流し法印ノ滝で休憩わずかな時間で登山口までたどり着く。


登山口の体験の森案内図

 2016年最後の山は天候に恵まれ楽しいひとときを会の皆さんと過ごすことができた。


 来年もよろしくお願いいたします。


● 記録

 登山口 8:52 -(0:26)- 9:18 法印の滝 -(0:25)- 9:43 休憩 9:51 -(0:04)- 9:55 尾根コース分岐 -(0:46)- 10:41


 鞍部で休憩 10:47 -(0:07)- 10:54 北尾根分岐 11:01 -(0:14)- 11:15 南天山山頂 11:59 -(0:32)- 12:31 沢コース


 合流 -(0:19)- 12:50 法印の滝で休憩 13:01 -(0:17)- 13:18 登山口


赤登り、青下り、カシミール3Dで作りました。

2016年12月 foxtrot