昨年山頂に立てなかった浅松山

 
浅松山
(アサマツヤマ)
標高1291m
利根郡川場村
登山日2015年 5月17日
  雨乞山山頂から浅松山

●たどり着けなかった山へ

 昨年山頂を踏めなかった浅松山、今度こそ山頂にたどり着こうと出かける事にする、昨年は帰るときに林道を歩きながら山頂に向けて取り付けそうな場所の目星は付けておいたし、地図で確認もしてあるので、今度は簡単に山頂に着ける予定だ。


 ついでに近くに行けそうな山がないか調べてみる、やんちゃオヤジさんのブログを見ると、田代山に登られているが、ここは藪の中を彷徨った先にある猛烈な藪の山なので除外する、浅松山の南の方に雨乞山(1068m)がある、アプローチも近く簡単に行けて良さそうだ、もうひとつ愛宕山(605m)というのもある、神社が祭られた山で10分くらいで登れそうだ。


 昨年と同じ川場村の、中野ビレッジ裏の炭焼き窯の駐車場に車を止める、昨年と違って炭の原料の間伐材が大量に積み上げられ、炭焼きが始められていて車を止めるのにちょっと気が引けるが、大きな案内板には駐車場のマークがあるのだから大丈夫だろう。


●去年と同じ場所へ

炭焼き窯の駐車場 友好の森を登る

 新緑の眩しい友好の森のコンクリート舗装された道を登って行く、道標は沢山あり、道も沢山あるが、ほとんど踏まれてないようだ、トイレを過ぎると正面に浅松山への道標があり右に曲がるとちょっとした広場がある、ここが展望の広場らしいが、木が生長する前は展望が良かったのだろうか。


トイレを過ぎる 展望の広場らしい、ここから植林地に入る

 ここから鬱蒼としたヒノキの植林地に入るが、道は雨が降れば沢に成るような荒れた道でほとんど人が歩いた形跡が無い、この道の右にも木にテープが付けられていてもしかしたらそちらの方が登山道だったような気がしなくも無い。


登山道右にも赤テープが付けられた踏み跡がある 深く侵食された荒れた道

●間違えた場所を探す

 去年は帰りに道をまちがえて千年の森の方へ下ってしまった、そのまちがえた場所はどうしても確認したかった、登って行くとその場所は簡単に確認出来た、植林地から出た所に正面からかつて道だったような地形が来ている、大きな木に赤のペンキが塗られているが、登って来たのはこの木の左側で、その先からすぐに植林地に入るがかつての道だったような地形は右に下って行くのでそれに導かれて、右の方にまちがえて下ってしまったようだ。


道が有るように見えないが木の左側が帰り道 この藪を登る

 ここから林道に上がるまでは笹の茂る藪で少し歩くと脇に1113.4mの標石があった。


1113.4mの標石 林道に上がる

 林道に出ると、木に黄色のテープが巻かれている、上州武尊山トレイルと読めるので、この林道は上州武尊山トレイルランのコースに成っているようだ、去年はこんなテープは無かった、帰ってから調べたところ 上州武尊SkyView Ultra-Trailに詳細が載っていた。


 秩父七峰でもコースに七峰のコースを示す道標が付けられていたが、それと同じ事か。


上州武尊山トレイルのテープ ここから尾根に直登する

●尾根へ直登する

 林道から浅松山に登る所を探しながら歩くが、林道南側に錆びた鉄の棒が落ちていて、木に赤テープが巻かれている所がある、様子をうかがうにここが「群馬の山歩き130選」に書かれている「頂上近道」のような気がするので、意を決してここから藪に突っ込む、踏み跡は全くないが5分も歩くと笹が切れて広場がある、かつて道だったような地形が尾根を東西に走りこれが地形図にある点線のようだ、東の方に高まりが有るので、行ってみるとシカの糞が大量にある。


尾根上に広場がある ここを登る

 糞を避けて笹の藪を行くと斜面が急になり先にピークがある、登って行くと一番高い所の木に「浅松山」のブリキのプレートが取り付けられていてここが山頂だった、2年越しで来られた山頂は北側の樹林越しに残雪のある武尊山がわずかに見える、藪の中だが感慨深いものがある。


●浅松山山頂

浅松山山頂 朽ちて倒れてしまった山頂標識

 登って来た道のような地形は東に下り、先に行けば東屋に行け、さらに進めば去年彷徨った藪に続いていると思われる。


東屋の方向 いつもは変換コネクターを付けておくのに

 さっそく記念交信をしようとヤギアンテナを組み立てようとして、BNC-SMAの変換コネクターを持ってくるのを忘れてしまった事に気が付いた、変換コネクターは小さく単独で持っていると無くしそうなので何時もケーブルに取り付けておいたのに、シャックのアンテナにハンディー機をつなぐのに使ってケーブルに付けておくのを忘れてしまった。


 仕方が無いので、付属のホイップアンテナのまま無線機のスイッチを入れる、今日はラッキーな事に、オール群馬コンテストが開催されていて沢山の移動局が出ている、何度も交信していただいている、7K2O** Hさんが十二ヶ岳から出ているので交信していただく、その後CQを出すと、片品村の局と交信し、嬉しい事に何度も交信して頂いているJF1U** Kさんが川場村の道の駅にい来ていて声をかけてくれた。


 浅松山は展望は無いし、標高も高くないので無線は難しいかと思っていたが、3局も交信出来て、大満足で山頂を後にする。


●林道へ戻ってしまう

 帰りは浅松山から西に続く稜線の途中から南西に下ろうと下降点を探しながら歩くが、下るのに良さそうな所が見つけられないまま、歩くと下に林道がある、うまいこと南西の林道に続く道に下れたのかと思ったらそうではなく登って来た林道に戻ってしまったようだ。


下降点を探しながら歩く ここから林道に出た

 130選に出ている概念図のルートを地形図に写すとき、すでに間違えているのかもしれない、浅松山から南の林道までかなりの距離があるので、ルートを見つけられなかったら相当な藪こぎをしなければならず、登って来た林道に出たのはある意味ラッキーだったのかもしれない。


往路を忠実にたどる 千年の森への道標

 林道から登って来た道を中野ビレッジ方面に下り、友好の森に戻る、途中の道標に千年の森へ行くルートが書かれていたので、去年千年の森から下ってしまわないで登れば、延々と遠回りをせずにここに戻れたのかもしれない。


●記録

 炭焼き窯の駐車場 7:28 -(0:21)- 7:49 浅松山への道標 -(0:47)- 8:36 林道に出る -(0:45)- 9:21 尾根に直登する -(0:12)- 9:33


 浅松山山頂 10:09 -(0:23)- 10:32 林道にでてしまう -(0:19)- 10:51 林道を離れる -(0:04)- 10:55 間違えた所を通過 -(0:19)-


 11:14 浅松山への道標 -(0:15)- 11:29 駐車場


カシミールで作成、赤往路、青復路


●愛宕山へ急ぐ

 
愛宕山
(アタゴヤマ)
標高605m
川場村
  愛宕山

 車に戻ってすぐに今度は愛宕山に向かう、去年疲れた体でトボトボ歩いた道を車で下って、谷地地区に行く、やんちゃオヤジさんが裏から登っているので、私もこれにならって愛宕山の裏に車を止め歩きだす。


裏から見る愛宕山 途中の案内板

 急な崖を登るとトラロープがあり山頂に出る、大きな岩が幾つもあり、上に石祠が祭られている、狭い山頂?にはベンチが有るので、ザックを置いて、まずは愛宕神社にお参りする、鎮守の森だが展望は良い。


大きな岩の上に石祠 急な階段を見下ろす

 急いできたのには訳がある、オール群馬コンテストは12:00までで、12:00を過ぎると無線局がいなくなってしまうので何とか間に合わせたかったのだ、無線機のチャンネルを回すと長野原町の管峰から、コンテストに参加するため東京から来たJR1G** Mさんの声が聞こえたので呼んでみると、応答してもらえ交信する事が出来た、コンテストが無ければ無線交信などなかなか難しい。


●記録

 歩き始め 11:35 -(0:10)- 11:45 愛宕山山頂 11:58 -(0:04)- 12:02


カシミールで作成、赤往路、青復路

●最後に雨乞山へ

 
雨乞山
(アマゴイヤマ)
標高1068m
川場村
  雨乞山 田園プラザから

 愛宕山から今度は雨乞山に向かう、田園プラザ道の駅の十字路を通って望郷ラインを東に向かうと、雨乞山散策道の案内板がある、ゴルフ場に向かう道に下りて登って行くと、雨乞山の登山口と登山者駐車場の案内があるので、駐車場に車を入れて、雨乞山に向けて歩き始める。


雨乞山登山口 良く整備された登山道

●林道のような登山道

 ゴルフ場へ向かう舗装道路から、登山道に入るが、林道のような整備された緩い登りの道が続く、右から中野ビレッジ方面の道と合流するところにトイレがあり、ここからちょっと登山道らしくなる。


中野ビレッジ方面からの道と合流する 雨乞山山頂

●雨乞山山頂は展望抜群

 4名の登山者が下ってきた、ヤマツツジの咲く道を登ると、すぐに雨乞山山頂に着く、山頂には二等三角点、石祠、東屋、ベンチ、山名板が有って、低山にも関わらず展望の良さは圧巻だ。


山頂の様子 山頂より武尊山

 東屋の北方向には残雪の武尊山がまじかに見えて右に浅松山と思われるピークが見える。


谷川方面

 少し霞んで谷川連峰の山々がずらっと並び、川場村を俯瞰する先には三峰山があり、左に小持山、十二ヶ岳が並ぶ。


三峰山、手前戸神山、川場村を俯瞰する

 赤城山から下る河岸台地が良く解る。


小持山、十二ヶ岳、河岸台地が良く解る

赤城山

 誰もいない山頂東屋で、遅い昼食を摂って、無線でCQを出すと、榛東村モービルのJF1F** Wさんが応答してくれた、コンテストに参加するために東京から来ていてこれから帰るところのようだ。


 ここは低い山にも関わらず素晴らしい展望で、簡単に登れるので、川場村に遊びに来るならぜひついでに登られる事をお勧めする。


●記録

 駐車場 12:30 -(0:26)- 12:56 稜線に出る -(0:06)- 13:02 雨乞山山頂 13:49 -(0:30)- 14:19 駐車場


カシミールで作成、赤往路、青復路

●真実はいかに

 群馬の山歩き130選によると世田谷区民健康村中野ビレッジが建設されたのが1981年との事だ、そのころに浅松山のハイキングコースも整備されたらしい、展望が無く行く人の少ない浅松山は藪に埋もれ、展望の良い雨乞山は、今も登山道は健在で、浅松山にある道のような地形は、整備された当時は快適な道だったのかもしれない。


 上州武尊 SkyView Ultra-Trail のホームページを見ると今年が2回目らしい、コースを見ると浅松山の裏の林道を通り田代山のまわりを周回して雨乞山を通過している。


 去年私が迷った道は浅松山の東の東屋の先を行ったところで、道は途中で無く成っていたが、トレイルのコースを作っている途中で、あの後コースが完成して夏に1回目のトレイルの大会が行われたのではないか、どうもそんな気がしてならない。


 真相は行ってみないと解らないが、トレイルのコースから田代山は近いので簡単に行けそうだ、近くには鉱石山に後山というのもある。


2015年5月 foxtrot