三ッ岩岳 | ||
標高1032m | ||
甘楽郡南牧村 | ||
大津 | ||
標高1053m | ||
登山日2014年5月2日 | ||
大津から見た三ッ岩岳 | 大津の北峰から見た大津本峰 |
●連休に
南牧村の三ッ岩岳に登ったのは1996年5月6日連休最後の日だった、掲示板に上げた記録があったので読みかえしてみるとなかなか面白い、前の晩に作った6mのワイヤダイポールを登山口でテストしてから登っている、山頂では6mで新潟県白根市の局と交信出来たようだ。
大仁田ダム |
●三ッ岩岳
18年ぶりに来てみるとあたりは一変、正面にダムができている、駐車場には5台くらいの車が停められてた支度をして里宮のわきの砂防堰堤が何段もある登山道に入る、いきなりの急登、昨日の雨で登山道が湿っていて大変滑りやすい、滑った跡が登山道にずっと続いている。
そんな道を滑らないよう一歩一歩踏みしめながらゆっくりと登って行く、すぐに道標のある竜王大権現コースと尾根コーストの分岐に出る。
前に来た時は尾根コースを登ったようだか全く記憶にない、とりあえず竜王コースに入る、杉の植林地のようだがずいぶんと太い木が多い何か訳有って伐採しないのか、林業がダメなので伐採しないのかそんな事を思いながら登って行く。
竜王大権現奥宮 |
竜王大権現のところまで来ると鈴を鳴らして登山者が下りてきた、アカヤシオはやはりちょっと遅いと言う、早いですねと言うと、この後烏帽子岳に行くと言って下って行った。
三ッ岩岳のアカヤシオ |
稜線に登るとピンクのアカヤシオが見えてくる、昨日の雨で沢山の花びらが登山道に散っている、花びらを踏んで登って行く展望の良さそうな小さなピークがあるので登ると、山頂の岩壁がピンクに染まっている。
三ッ岩岳山頂 | 岩峰の石像 |
西上州の山々が良く見える、今日は天気も良くしかもあまり霞んでいないので展望は抜群だ、登って行くと尾根コースとの分岐に出てすぐに山頂に着く。
大津方面 | 鹿岳と妙義山 |
立岩と経塚山 | 大岩方面 |
先の岩峰に石像が見える、西の方のこの後行く予定の大津を確認し、写真を撮って展望を楽しんでいると一人の登山者が登って来た、東京方面から来ているようだ。
山頂からちょっと戻った所に行って無線機を取り出してCQを出してみたが、残念ながら応答は無い、前に来た時は10局くらい交信出来たが、最近は無線局も激減しているのでしかたが無い。
山頂に戻って登山者としばらく話していると、何名かの登山者が登って来て山頂が賑やかになって来たので先に山頂を辞して大津に向かう事にする。
●大津に向かう
ヒカゲツツジ | この分岐を直進する(第二鞍部) |
大津に行くのには、大仁田ダムの先を登るのが一般的なようだが、せっかく登ってきたのだから尾根づたいに縦走できれば申し分ない。
山と高原地図には三ッ岩岳から大津への縦走路は書かれて無いが、「私が登った群馬300山」には大津から三ッ岩岳へ縦走するコースが紹介 されている、ここに有った概念図を適当に地形図に書き込んで持ってきたが、本文は詳細に読まなかった、この事は良い点と悪い点があった。
良い点は、本文を良く読まなかったので、三ッ岩岳に先に登ったことで両方登る事が出来た事だ、悪かった点は第二鞍部を直進してしまったので三ッ岩岳の南西の980m峰に登ってしまい時間を無駄にしてしまった事ととんでもない崖を登る羽目に成ってしまった事である。
ピークの図根点 |
●道をまちがう
分岐を直進すると急な登りの薄い踏み跡があり正に大津に行けそうな雰囲気があった、木の枝などに捕まって何とか登るとピークには図根点があって、踏み跡があやしくなってくる。
大津は左方向なので行ってみるが急な斜面に詰まってしまった、戻って右にもある踏み跡を行くとこちらも詰まってしまい下には林道が見える。
どちらにも行けないのでピークに戻って休むことにする、サンドイッチを食べながら、コピーしてきた地形図と山と高原地図を出して考える、山と高原地図には縦走路が書かれて無いので最悪三ッ岩岳の登山口まで下って大仁田ダムから登ればよいかと、下る事にした。
第一鞍部ここを直進する |
分岐まで戻って登山道を下って行くと、一名の登山者とすれ違い植林地に入るとまた鞍部があるではないか、何と二つも鞍部があるとは、山と高原地図を良くみれば出ていたのにいいかげんに見ているからこんな目にあう。
途中の図根点 | 眼下には大仁田ダムが |
植林地の広い尾根は林業の作業道なのか明瞭な踏み跡があり伐採された木が道をふさぐところもあるが快適に高度を稼ぐことが出来る、植林地を抜け木の根が張り巡らされた斜面を登ると図根点がある、尾根がだんだん痩せてきて正面に大津の岩峰が迫ってくる。
振り返ると三ッ岩岳が目線の高さに見え、眼下には緑色の水を湛えた大仁田ダムが見える。
●崖に出る
登って行くと正面に岩峰があるここは左に巻けそうだ。
崖に突き当たる | ヒカゲツツジの咲く崖をよじ登る |
左に巻くが斜面は急でたいして変わらなく、落ちたらただでは済みそうにない、ここを登ると後戻りも出来無くなりそうだ。
手をかける岩角はあるが足を置くところがなかなか見つからないそれでも何とかよじ登る、先にストックが落ちている落としてしまって取りに来れないので置いて行ったのか、邪魔なので置いて行ったのか、縮められない古いスキーのストックなのでそのまま置いていく。
何とか崖をよじ登ったが、しばらく体の震えが止まらなかった。
ここから3分ほどで待望の大津の山頂に立つ事が出来た。
●大津山頂
大津山頂にて | 烏帽子岳 マル |
稲含山、小沢岳 | 大屋山、とんがった山は毛無岩 |
ここも独立峰なので展望は良い、無線機を取り出してCQを出すと前橋のモービル局が応答してくれた、その後太田の局が呼んでくれて2局も交信することが出来た。
無線で交信していると何と2名の登山者が登って来るではないか、マイナーな山なので来る人はいないと思っていたので驚いてしまった。
伊勢崎から来たという2名の登山者は、若者と私よりすこし上そうなコンビで、食事をしながらいろいろと話がはずんでしまった。
ここに立てられている山頂標識だが1053mは間違いで、年長の登山者がガーミンを取り出して測ると1040mくらいを示すようだ。
昼食後この人たちはハーネスを付けてザイルを出して私が登って来た崖を下るらしい、私は崖を下ることはとても出来ないので尾根づたいに西に下り沢沿いの道を大仁田ダムに下るつもりなのでゆっくりと支度をして西へ向かう道を探すが良く分からない。
登って来た方に行ってみると崖の所で二人がザイルをほどいて下る準備をしてる、気をつけてと声をかけて山頂の方に戻ると下る道が見つけられた。
山頂直下索道の太いワイヤが岩に巻き付けられている |
急な崖にはロープや索道に使うワイヤロープが掛けられていてこちらは安心して下れる、北峰から見ると大津の岩峰は大きくハングしている。
かなり下の方までワイヤが続いていた。 |
ミツバツツジノ咲く尾根には西の方にずっと続き、途中に一箇所沢に下る道があるはずだが急らしいので遠く成るが尾根の先の下降点を目指して歩くことにする、下降点はどこかと思いながら下って行くと踏み跡は左の植林地に下って行く。
植林地の中は作業道らしい道があるが、右に行っても左に行っても下って行かないので、真ん中あたりを適当に下に向かって下りて行くと沢音が聞こえてくる。
植林地の中の道は下に行かないで登ってしまう | ここを降る |
ハシリドコロが生える荒れたところを下って行くと沢に出た、対岸にテープがある、この沢に沿って下れば、ダムが有るはずで、ひとまず一安心、石を伝って川の右岸にわたり休憩する。
●沢に沿って降る
沢に出たところ、ここで一休み | ニリンソウに見えるが花は一輪しかない |
ニリンソウらしい花が沢山咲いているが花は一輪しかない、休憩後沢を下っていくと、枯葉や枝などで覆われているが残雪がある。
ふと左岸を見ると登山道があるではないか、左岸に飛び移り登山道に乗る、河原を歩くより歩きやすい。
対岸に登山道 | 川を塞ぐ残雪 |
下って行くと川を全面覆うほど残雪が残っている、ヒトリシズカも咲いている。
ヒトリシズカが咲いている | 角の欠けた馬頭観音 |
馬頭観音を過ぎると岩のえぐれた下を道が通っているこれは自然に出来たのか、小滝があり清流というのにふさわしい、イワナでもいるかとしばらく見てみたが魚は確認できなかった。
岩の下をくぐる道 | 小滝がある |
下って行くと尾根に登る枯れた沢のようなところがある、テープが付けられていて、ここを登れば近道だが倒木などがありかなり荒れていて登るのは大変そうだ。
尾根に登る場所、テープがあるがかなり荒れている | 崩れそうな丸太の橋を渡る |
かなり痛んだ丸太の橋を二つほど渡り右岸に移る、名前の解らない小さな花が咲いている。
道路終点の倒木、大雪で倒れたのでしょうか | ダムに出た |
下って行くとガードレールが見えてきて道路の終点に着いた、大雪で倒れたのか倒木が2本道を塞いでいる。
左岸の岩壁にはヒカゲツツジが咲いている、えぼしはしを渡ってダムの左岸に行き事務所の裏から階段を降る。
事務所の裏から駐車場に降る |
駐車場には私の車と熊谷ナンバーの2台だけ停まっていた。
結果はオーライで十分に楽しめたが、道に迷ったり、危険な崖を登ったりとちょっと反省すべき山歩きだった。
今回は写真を撮るのを失敗してしまった、いつのまにかISO感度が最大に成っていたせっかくの展望が台無しだった、良い写真を撮るのは難しい。
●記録
車場 7:40 -(0:37)- 8:17 竜王大権現 -(0:29)- 8:46 三ッ岩岳山頂 9:17 -(0:26)- 9:43 第二鞍部 -(0:51)- 10:34 第一鞍部
-(0:20)- 10:54 崖に出る -(0:17)- 11:11 大津山頂 12:39 -(0:36)- 13:15 杉林を下る -(0:21)- 13:36 沢に出る 13:44
-(0:32)- 14:16 尾根への分岐 -(0:15)- 14:31 休憩 14:41 -(0:12)- 14:53 駐車場