赤城 黒檜山 駒ヶ岳
黒檜山 標高1828m
群馬県
沼田市 桐生市 前橋市
登山日2014年1月12日
  雪の黒檜山山頂

●雪の沢山ある冬山

 今まで雪の沢山ある冬山らしい冬山に行ったことが無い、冬山用の装備を持って無いというのもあるが、雪の少ない西上州などの冬でも楽しめる山に行っていたせいもある。


 軽アイゼンは持っているがもうちょっとまともなものをとNETでアイゼンを見ていたら送料を入れても\4000弱の激安品が出ていた、安いにもかかわらず見た目は良さそうなので試しに買ってみた。


激安アイゼン、袋のファスナーが粗悪品

 暮れに品物が配達された10本爪だがなかなか良い、最悪なのは袋のファスナーで閉めようと引っ張ったらつまみがもげてしまった。


 さっそくこのアイゼンが使い物になるか試したくて近くで雪が沢山有りそうな黒檜山に登ることにした、赤城山なので6mも出ようと釣り竿とヘンテナも持っていくことにする。


 大胡町経由で赤城山に登って行くと箕輪のあたりから道路に雪が残っている、日蔭の所は凍りついているようだ、一応冬タイヤを履いているが古いタイヤなのでとても上までは行けないだろうと思って車を走らせたが、止まらなければ登りは何とかなるもので大沼の湖畔の赤城神社の先、黒檜山の登山口のあるところまで登ることができてしまった。


●天気の良い雪の山は快適

 封鎖された北面道路に行くあたりに何台かの車が停められている、今日は天気も良さそうで沢山の登山者がいるようだ寒さに備えて普段持っているだけでほとんど使わないゴアのカッパを防寒用に着ることにするスパッツを巻いてアイゼンを付けていざ登山口に向かう。


黒檜山の登山口 十分実用になる激安アイゼン

 黒檜山は今までに何度か登っているが、雪があるときは初めてで登り始めるとスパイク付きのゴム長を履いたベテラン登山者と若い人、カップルが一組前に登っている、雪は沢山あるが良く踏まれていてアイゼンがバッチリ効くので大変歩きやすい、単独の登山者は先に行ってしまい、カップルに先を譲ってもらい快適に登って行く。


 猫岩のあたりまで登ると全面結氷した真っ白な大沼が見えてえくるアンテナの立つ地蔵岳の隣には富士山が少しかすんで見える何とも素晴らしい景色だ。


猫岩のあたりから大沼を俯瞰する アイゼンを付けずに登る人

 登って行くとザックにワカンを付けた登山者に追いついた、この人は訓練のためアイゼンを付けないでキックステップで登 っていて遅いからと先を譲ってくれる。


駒ヶ岳方面との分岐 黒檜山山頂元気な子供が遊んでいる

●黒檜山山頂は素晴らしい展望

 駒ヶ岳方面との分岐から左側に行くとすぐに黒檜山の山頂に着く、天気が良く冷えこんだ大気のせいで周りの山並みはくっきりと見え素晴らしい展望が広がる、数名の登山者がいたなかに小さな子供が子犬のように雪の中を転げまわっている。


展望台に向かう

日光白根、皇海山、男体山などの日光方面の山並み

 まずは山頂北の展望台に行向かうと先に登って行ったゴム長のベテラン登山者や何名かの登山者がが下りてくる、稜線右には日光方面の山並みが素晴らしい。


眼下には反射板のある小黒檜、左から苗場山、谷川連峰、武尊山、至仏山など

 展望台に行くと上越の山並みが開ける、小さな子供はお父さんと二人で登って来たようでここでも雪の中ではしゃいでいる、お父さんは高級カメラで素晴らしい景色を切り取るのによねんが無い。


燧ヶ岳、日光白根、皇海山

 展望台一番奥の岩の上に登ると白根山がひときわ高い。素晴らしい景色に思わずシャッターを押してしまうがこの雄大な 景色は写真などでは全く入りきらない、十分に展望を楽しんだ後、黒檜山の山頂に戻り無線交信をする為山頂の端の方に行くと雪が深く踏まれてない所では膝くらいまでは簡単に踏みこんでしまう。


●寒くて無線運用は大変

 6mのヘンテナを組み立てたいところだが、山頂は少し風があって寒い、まずは手間のかからない1200MHzでCQを出すと いつも応答してくれる久喜市のSさんが応答してくれた、手袋をしていても寒さで指先が冷えてきてメモを取るのも大変だ、続いて志木市のNさん、市川市のMさんはコールサインのサフィックスがAKGだという、初めての交信する局だが赤城山に登って AKG局と交信できるとは奇遇であるしかも名字は私と同じとは、素晴らしい景色とともに嬉しくなってしまう。


山頂に戻って交信する

 せっかく持ち上げてきた6mの機材だが寒くてアンテナを組み立てる気にならず先に行くことにする、分岐から駒ヶ岳方面下り黒桧山大神まで来ると南側が開け地蔵岳の上の稜線には再び富士山が姿を表す。


黒桧山大神の鳥居 黒桧山大神から見る地蔵岳

 駒ヶ岳へ向かう急な階段は雪に埋まっているがアイゼンが効くので快適に下れる、登山者が次々に登って来るが急な登りで 辛そうだがこちらは下りで風もなく日差しがあるので暖かく展望を楽しみながらルンルン気分で下って行く、大ダルミではツェルトを張って休んでいる登山者がいる。


下界は少し霞んでいる 黒檜山を振り返る

●駒ヶ岳で休憩

 駒ヶ岳に着くと例の子供連れの親子も休んでお昼にしているようだ、私もここで展望を楽しみながら休憩することにする。


駒ヶ岳 稜線には雪庇が出ている

 駒ヶ岳から南に下る稜線は東側に雪庇が出ている、下って行くとトレールの人なのかアイゼンも付けず駆けるように下って来る登山者がいる。


大洞に向かって下る 雪の中夏道と違う所にショートカットがある

 先を譲るとどんどん下って行く階段から下には夏道とは違うところに沢山のショートカットがあるが、トレールの人たちはそんな急なショートカットを尻セードで下って行ってあっという間に見えなくなった。


大洞の登山口

 大洞の登山口からは車道を車を停めた黒檜山の登山口まで戻った、深田久弥の日本百名山には「赤城山は暖かく我々を包容してくれる山の代表で、登山というより逍遥いう言葉のあたる遊びに事欠くことのない山」とあるが冬は素晴らしい展望に恵まれ遊ばせてくれる大満足の山だった。


●記録

 8:11 出発 -(:28)- 8:39 猫岩 -(:58)- 9:37 分岐 -(:03)- 9:40 黒檜山頂 -(:06)- 9:46 展望台 -(:16)- 10:02 黒檜山頂


 10:30 -(:43)- 11:13 駒ヶ岳 11:31 -(:27)- 11:58 大洞の登山口 -(:17)- 12:15 車を停めた所