●11月の山行
11月に入って何処の山に行こうかと思っていたころ、山の会のOさんから上野村の大ナゲシに行くので一緒にどうかとの誘いを受けた、大ナゲシ(標高1532m)は1997年3月9日に私のホームページにリンクを張らせていただいている「群馬山岳移動通信」の"鎮爺"さんに連れていっていただいて 赤岩岳(標高1570m)と共に登っている。
山の会の月例山行には何度か参加表明をしていたが天候不順で中止に成る事が多く私が行くと雨に成るのではと不安もあって山に行く日まで天気予報をチェックしていたが今回は好天に成りそうなので久しぶりに登ってみようと同行させていただくことにした。
大ナゲシ、赤岩岳の登山口は「群馬の山歩き130選」には上野村の野栗沢から登るコースが紹介されているが、 NETで調べるとほとんどが南側、旧日窒鉱業の社宅跡から登られている、今年5月中津川林道に抜ける為に通った時もこのカーブの所に車が何台か駐車されていたが、私たちもここに駐車して登ることになる。
支度をして鎖の脇を通って旧社宅跡に入って行く以前来た時は住んでいる人がいたので許可をもらって社宅前の 駐車場に車を停めさせてもらったが、今では全くの無人となってしまった。
かつての日窒鉱山の暮らしが書かれた ホームページがこちらに出ている。
http://members2.jcom.home.ne.jp/kuroo3/yamazato.html "鎮爺"さんのブログからURLを転載
旧社宅跡に入るカーブ | 登山口はすぐに見つけられた |
●山歩き
社宅跡から赤岩峠に向かう道の入り口は登山の注意を促す警察署の建てた看板が有るのですぐに見つけられた、以前来た時鎮爺さんが地形図を見ながらここで間違いない、登山口を探すのがなかなか大変なんですと言っていたのを今でも覚えている、山歩きは地図を調べるところから既に始まっていてそれも山歩きの楽しみの一つだと暗に教えていただいた気がした。
登山の注意を促す警察署の建てた看板 | 朝日に照らされた赤岩 |
Tさんを先頭に登山口から急な植林地の中の道を赤岩峠に向けて登る、以前来た時は植林されたばかりで明るい開けた斜面を登った気がするが、成長して鬱蒼とした樹木に時の経過を感じさせる。
植林地を抜け枯れ葉の積もった斜面 | 石祠のある赤岩峠 |
植林地を抜けると道は尾根に登り赤岩の岸壁が見えてくる、斜面は落ち葉の積もったザレた道に成り石祠のある赤岩峠に着いた、十字路に成っている赤岩峠は風の通り道で北からの風が来てちょっと寒い、休憩後まずは大ナゲシを目指し西に延びる尾根に向かう1493mのピークに登り頂上から北へ下り大ナゲシの基部に着く、以前来たときは鎖ロープ等何も無かったがいまでは正面の岩壁には ロープがあり左に回り込むコースには鎖がつけられている。
登りは左の鎖を登るこちらの方が巻きながら登るので上りに向いているような気がする。
左に巻きながら登る岩壁 | 赤岩峠から続く稜線真ん中の尖った山は宗四朗山(1510m) |
●大ナゲシ山頂
登るにつれ西側の展望が開けてくる天気が良く岩場には手掛かり足掛りが豊富にあるし鎖もあるのでさほど危険は感じられない、前に登る人の写真など撮りながら楽しく登り正面から登るコースと合流すると一登りで三等三角点のある大ナゲシの山頂に出た、ここからの展望は正に圧巻で360度さえぎる物のない大展望が広がる。
大ナゲシ山頂の三等三角点 | いかにも危険そうな赤岩尾根 |
山頂では思い思いに写真を撮ったり地図を出して山座同定したりして楽しい時を過ごす、ペンチマンにやられたのか昔あった山名板が無くなってしまったのがちょっと寂しい、山頂には一つくらい山名板があっても良いと思うが。
以前は山名板がありました | 正面の崖をを下るYさんとOさん |
山頂にいると声が聞こえ私たちと同じような10名くらいのグループが登って来た、あまり広くない山頂なので場所を譲り軽く食事を摂って下山次の赤岩岳に向かう事にする、帰りは正面の垂直に近い崖を下るロープが有るので皆さん難無く下り終え、赤岩峠に向かう。
●赤岩岳
赤岩峠で休憩後道標に従い十字路を東に行く、正面には岩壁がそびえとても登る事は出来ない道は左に巻いて両側が岩壁 に挟まれた落石の多い沢状の急斜面を登ると右に岩尾根のあるT字路に出る、ここで一休みしてから急な岩尾根に取り付く。
赤岩岳に向かう | 急な岩尾根をよじ登る |
岩尾根の上は大ナゲシの展望台でここからみる大ナゲシの姿は本当に素晴らしい、道はシラビソの樹林帯に入り踏み跡があやしくなる、本当は右に曲がるようだが、山頂がすぐそこに見えているので樹林帯をそのまま登り山頂に出る、この山域も今ではかなりの人が入っているがそれでもポピュラーな山とは言えず、油断すると道を外しやすい、間違える事は誰しも同じですぐに踏み跡が出来て次に来る人も間違え踏み跡はますます濃くなって間違いやすくなる。
先に踏み跡が無くなったら無理せず戻り、踏み跡やテープの類を探すと人の入っている山ではほとんどルートは見つかる、登りではさほど気にならないが、下り特に帰りの下りは道が怪しくなったらすぐに戻り正しいルートを探すのが鉄則である。
赤岩岳山頂 | 岩場の下り |
赤岩岳の山頂は樹林に覆われていて西側の展望のみ開けている、ここで2度めの食事となる持参した無線機のスイッチを入れると、太田金山の移動局のCQが聞こえたが、呼ぶ局が多く交信には至らなかった。
Tさんのザイル教室 |
●懸垂降下を習う
十分に休憩した後下山にかかる、岩尾根を下ったT字路の所でベテランクライマーTさんの持参したザイルで懸垂降下の練習をする、私は大ナゲシの正面を下った時以来2度目の懸垂降下だ全員が懸垂降下の練習をして赤岩峠に下った。
西上州の山々は規模は小さいものの急峻で危険な所もたくさんある、春の花の季節や秋の紅葉の時期など素晴らしい山が沢山ある、岩登りは慣れると癖に成って怖い気もするがザイルを一本持つと大変安心感がある。
何時も一人で歩くことが多かったが今回はみなさんと一緒に歩け楽しい山歩きを満喫することが出来た。
●記録
車を停めた場所 8:21 -(0:06)- 8:27 登山道に入る -(0:54)- 9:21 植林地を出る -(0:11)- 9:32 赤岩峠9:41 -(0:53)-
10:34 大ナゲシ山頂 11:00 -(0:42)- 11:42 赤岩峠 11:51 -(0:14)- 12:05 T字路の稜線に上がる -(0:16)- 12:21 赤岩岳山頂
12:50 -(0:33)- 13:23 赤岩峠 -(0:51)- 14:14 車を停めた場所