十二ヶ岳 標高1200.9m 中ノ岳 標高1188m 小野子山 標高 1208.3m 雨乞山 標高931.4m 渋川市と高山村 登山日3月30日 |
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十二ヶ岳・中ノ岳・小野子山、伊香保町から撮影 |
●なかなか山にいけない
3月に成ってからは家事つごうで山に行けない日が続いていたが月末が近づくにつれ何とか時間が取れそうに成ってきた、最近何度か山に同行していただいているSさんをお誘いすると都合がつくとういう事で出かけることにする。
Sさんは前々から十二ヶ岳・小野子山に行ってみたいと言っていたので、今回はこれに乗ることにする。
小野子山・十二ヶ岳は1996年5月26日 当時の無線仲間でよく交信しいていたYさんと縦走したことがある。
無線を使ったパソコン通信のRBBSに紀行文を寄せていたので小野子山・十二ヶ岳の山行も詳細な記録が残っていた、改めて写真や文章を読み返してみると、当時の状況が思い出される。
その時の行程は十二ヶ岳の登山口にYさんの車を置き、小野子山の登山口に私の車を置いて、雨乞山、小野子山、中ノ岳、十二ヶ岳とそれぞれの山頂で無線を楽しみながら縦走して十二ヶ岳から下山した。
順調に下山していくといきなり林道に出て駐車した車を見つけることが出来ず林道を行きつ戻りつしたあげく林道を延々と歩くはめになってしまった。
●十二ヶ岳に向かう
今回は私の希望で、前回とは逆の十二ヶ岳から登って、中ノ岳、小野子山へ行くコースをとる事にした、山の会のTさんも同行していただく事になり3名での出発だ。
小野上駅の先を右折、鑷沢(ケヌキサワ)に沿って林道を登って行くとカーブしたところに広場が有る、舗装された道はさらに上に続いているが車留めのバリケードがあるのでこの広場に車を停めて十二ヶ岳への登山開始となる。
17年前はもちろん舗装はされてなかったし、鑷沢に沿った河原のような登山道だった様な気がするがはっきりとは覚えていない。
林道を登って行くと「入道坊主」という道標があり道は右に曲がって、今では全面舗装されているあの忌まわしき林道につながった。
入道坊主 | 林道峠山線の東屋と記念碑 |
●林道には東屋が
林道を左に行くと東屋があり「林道峠山線」と書かれた大きな記念碑がある、その先に十二ヶ岳登山道の入口と道標がある。
十二ヶ岳登山道 入口 | 17年前の登山道 入口 |
登山口の反対側には今では使われなくなった登山道があった。
現在は使われてない登山道 | 当時の登山道 |
●忌まわしい林道
17年前いきなり出てしまった広い林道に頭はパニック、当時この林道は工事中で地形図やガイドブックに記載が無く林道工事が登山道を分断、正面を見れば下に降りる登山道は有ったのだが発見出来ず、右に行くと林道はずっと先に続いていて車は無く、戻ってみると林道は先で工事中で道は無くなってしまった。
林道を戻れば下れることは解っていたので覚悟を決めてあとはひたすら歩き小野上温泉駅に夜の8時半くらいに到着、タクシーで登山口まで戻って車を回収し帰宅したのが10時過ぎというありさま、この写真は次の週に原因を究明すべく再度訪れたときに撮ったもので、解ってしまえばわずか15分の距離が、4時間+タクシーといまだに忘れることの出来ない経験だった。
私たちが林道に上るころ、林道峠山線の反対側から一台の車が登って来た、2名の登山者が降りて仕度をしていた、地元の人らしく登山道の手入れをするらしい。
年配の人は鑷沢に沿って登り中ノ岳の鞍部に出ると言う、Sさんが小野子山から林道に下るコースが無いか聞いてみると、それらしいコースが有るらしく危険な所にはロープが付けてあるらしい、出来れば帰りはこのコースで下りたいということで出発することにする。
登山道 入口から登って行くと杉林の急な登りが始まる、当時はここを下ったはずだが全く記憶に無い、今日の天気予報では日中には晴れる予定だが、外したらしく厚い曇が覆っている急な道を効率よく登り小野子山から続く稜線に出る、ここは高山村からの道との十字路になっている。
●展望の良い十二ヶ岳山頂
小野子山から続く稜線に出る | 十二ヶ岳山頂 |
わずかの距離で男坂、女坂の分岐に出て、崖のような男坂を上ると、360度開けた十二ヶ岳の山頂に出た。
山頂の三角点 | 北側の展望 |
谷川岳方面? |
晴れていれば素晴らしい展望がえられそうだが、あいにくの天気、雲は多いものの上越方面の山々が綺麗に見える。
無線は430MHz でCQを出してみたら、足立区の局長さんが応答してくれた。
山頂で展望を楽しんでいると西側の登山道から人が登って来た、ナタを腰に付けているので下にいた登山道の整備に来た人のようだ、Sさんが小野子山からの下山ルートを聞いている。
●中ノ岳に向かう
しばらくして私たちも中ノ岳目指して出発する、下りは女坂でと思っていたが、女坂は山頂から西側に行く道だったらしく、下り始めて気が付いたので時既に遅しそのまま男坂を下ってしまった。
中ノ岳への登りも急峻で、私は健脚の二人に遅れないように必死に付いて行く、以前来たときは木々の新緑が茂っていてあたりは殆ど見えなかったという印象だけがあったが、今は曇っていて殆ど見えない。
中ノ岳山頂 |
中ノ岳山頂で少し休憩して下って行くと、10名くらいの団体さんが登って来る、登山道の端によけてやりすごす「山頂は直ぐそこですよ」と声をかけるが、辛そうに登ってくる人に声をかけるのはなんとなく優越感を感じてしまうのは私だけか。
小野子山との鞍部に下ると、何名かの人が登山道に伸びた木を切り払っていた、鑷沢を登って来た人もここに居た。
●天気はさらに悪くなる
小野子山に向けて登り始めるとガスが辺りを覆って来て天候はさらに悪くなる、登山道は日陰の斜面のようでわずかに雪が残りぬかるんで滑りやすい。
天候が悪くなる |
歩幅を小さく2本のレールなどと心がけながら二人の後を必死についていくと、程なく小野子山の山頂に到着、辺りは360度乳白色全く展望は無く山名方位版と真新しい山頂標識がある。
●小野子山山頂
小野子山山頂 | Sさんと新しい山頂標識 |
ここで昼食となるが風も出てきて寒い、霧が木の枝で水滴になり落ちてくる、ベンチになるような丸太があるので腰掛けるが、良く見ると小さな小さな虫が沢山いてザックや持ち物にたかってくる、無線のログを取るメモ帳は白いので余計にたかってくる。
場所を変えるが虫そこいらじゅうに居るようだ。
ここでも無線を聞いていたら、何度も交信してもらっているKさんが阿能川岳からCQを出していたので、交信してもらった、天候はこちらより良いようだ。
●雨乞山に向かう
天気が悪いので食事もそこそこに小野子山を出発する、林道に下るルートは山頂から右側に尾根が延びているはずなので、注意しながら南に下るが、それらしいテープは見当たらない、後で地形図を見たら、ルートは山頂西側に延びているので、少しでも南に下ってしまうと見つけられないようだ。
雨乞山方面に下る | 雨乞山はただの通過点 |
霧が出ていて、見通しが悪いのでルートのはっきりしない尾根を下って間違った尾根に迷い込むと危険なので、近道は諦めて雨乞山経由で林道に下りて戻る事にする。
林道は間違いなく通じているので、長い歩きになるが天候を考えると仕方がない。
雨乞山に向かって歩いて行くと途中に黒い水が溜まったようなところがあった、何かと思ってストックでつついてみると動いている、山頂にいたのと同じ小さな虫が大量に集まったもので、いったい何匹くらいいるのか小さな虫も大量に集まると水溜りの様に成るので驚いてしまった。
急な道を下って行くと霧の中正面に高まりが見え登るとそこが雨乞山だった、三角点と山頂標識が有るが、ただの通過点のような山頂だ、西側の斜面には倒木を横に置いて登山者が行かないように止めてあるが、なんとなく踏み跡があるので、ここから林道に下る人がいるようだ、天気が良ければその手もあるのだが。
●林道に出る
NHKの中継所 | 階段を下ると林道に出る |
雨乞山からも急な道を下る、途中霧の中林道が見え隠れしている、NHKの中継所を過ぎると階段が付いていてそれを下るとやっと林道に出ることが出来た。
ここから長い林道歩きが始まる、全面舗装された林道は、登山道の入り口のすぐ下と、十二ヶ岳登山道の直ぐ下で車止めがあり、車は入れない。
落石が多く管理しきれないので車を通さないのか、立派に舗装された林道なのに利用できないのはもったい。
●ルートを確認
林道にピンクのテープ | 小野子山山頂から林道へ下るルート(赤色) |
長い林道を一時間以上も歩いたろうか、カーブで乗り面が切れた所にピンクのテープが取り付けられた枝がある、尾根が上に続いているので、ここが林道から小野子山に直登出来るルートの様だ。
でもこのルートは最初は登りに使った方が良さそうだ、また来る機会があったら、ここを登ってみたいと思う。
●記録
駐車場 8:40 -(0:18)- 8:58 林道に出る -(0:04)- 9:02 登山道を登る -(0:48)- 9:50 縦走路に登る -(0:15)- 10:05 十二ヶ岳
山頂 10:41 -(0:11)- 10:52 十字路 -(0:15)- 11:07 中ノ岳山頂 -(0:48)- 11:55 小野子山山頂 12:26 -(0:36)- 13:02 雨乞山
山頂 -(0:32)- 13:34 NHK中継所 -(0:11)- 13:45 林道に出る -(1:23)- 15:08 林道分岐 -(0:15)- 15:23 駐車場