立岩
甘楽郡南牧村
標高1265m
登山日2012年11月11日
  大上集落から見る立岩

●20年ぶりの山

 立岩は1992年11月2日に登っているから実に20年ぶりである、それまで山歩きらしい山歩きはしたことが無かったが、立岩に登ってから山の魅力にとりつかれ以来今日までずっと登り続けている。


 当時たまたま紅葉狩りに行ったとき登山口にあった荒船山への道標を見つけ、ここから歩けば荒船山の艫岩(ともいわ)の上に行けるのかと思って気軽に出かけたハイキングであった。


 荒船山へは行けず立岩に登ってしまい山歩きに関して何の知識も装備も持たずに初めて登った山が立岩で、急峻で鎖場がありこんな所を登っても大丈夫だろうかと、大いに不安であったが、何とか登ってしまった思い出深い山だ。


 20年山歩きを続けて初めて登った山に行くとどんな思いがするのか興味深く思って出かける事にした。


 10日の土曜日は好天であったが所用があって出かけられなかった、日曜日はどうかと天気予報を見ていると、午前中は晴れで午後から曇り夕方から雨の予報だ。


 日曜日の朝起きて外を見ると雲は厚い、少し悩んだが予報は昨日と同じなので晴れてくることを期待して出かけることにする、土曜の晩南牧村のホームページを見ると11日はなんと県民登山の予定が入っている、狭い急峻な山に団体さんが入るとそれだけで時間がかかるし、山頂で鉢合わせしたら無線もままならない、団体山が入る前に山頂を踏んでしまおうと、高速を使って登山口をめざす。


 線ヶ滝を過ぎて立岩登山口の広場に駐車して、支度もそこそこに登山道を上り始めるとすぐに南登山口があった、以前登ったときは時計回りに登ったので今度は反時計回りに登ることにする、杉林を過ぎると紅葉した落葉樹が岩峰に映える。


南登山口から登る 岩峰に紅葉が映える

●ガレ場を登る

 やがて両側が岩峰に挟まれたガレ場に出る、長い鎖が取り付けられているガレ場を詰めるとルートは右に折れて急登のバンドがある、幅は1m位か、なかなか高度感がある。登り切ると左に向かい東立岩との分岐に出た。


ガレ場を登る 急登のバンド

●東立岩へ

 笹藪の中に東立岩に向かう踏み跡がある、ここは以前来たときは登らなかった、ストックで笹をよけながら進みふり向くと立岩の岩峰が切り立っている、眼下には赤や黄色の紅葉に針葉樹の緑のコントラストが美しい。


笹の中を東立岩へ 紅葉の立岩

紅葉が美しい

 踏み後をたどって東立岩に登るが遠くの山々は厚い雲に覆われている、眼下には大上から羽根沢の集落が見下ろせる。


遠くの山々は厚い雲に覆われている 大上から羽根沢の集落

 写真を撮ってすぐに登って来た所を戻り立岩本峰に向かう、落ち葉を踏みながら一人歩くのもなかなか楽しい惜しむらくは、天気予報が外れて太陽が出てこないとことだ、晴れていれば西上州の山々が見渡せるのに残念だ。


ベンチを過ぎる 紅葉が鮮やか

●立岩山頂

 頂上までの道は歩きやすく、ベンチを過ぎてちょっと歩くと立岩山頂だった。


 20年前に来たときはベンチの所に犬を連れた登山者が休んでいたが、今日はだれもいなく山頂を独り占めする。


立岩山頂

 写真を撮って、まずは無線運用4エレの八木アンテナを組み立ててCQを出すと、伊勢崎、東京国分寺、太田の局長さんが応答してくれた、標高の低い西上州の山では、空振りに成るかと思っていたのに、3局も応答してもらえて大満足だ。


 登って来るときは暑くて汗をかいてしまったが無線をしている間に体が冷えて来てしまった、時間はまだ早いがラーメンを作ることにする、寒いときに暖かいものが何よりである。


山頂の紅葉 鎖場を下る

●無事無線も終了

 無線も終わったので団体さんが来ても大丈夫、アンテナをたたんで先に行く霧の中話声が聞こえるような気がするが登山者は姿を見せない、紅葉を楽しみながら下ってき、鎖がさがった両側切れた岩領を登ると正面から県民ハイクの団体さんが登って来る30名いるそうだ。


尾根の鎖を登る 北立岩方面の紅葉

 丁度両側が切れた狭い尾根で、この辺りまで下ると霧が晴れて見渡す峰々の紅葉がすばらしい。


 狭い尾根の途中で団体さんをやり過ごす、先の鎖場で時間がかかっているようだ。


団体さんが登って行く 切れた尾根を登る

 昔来たときは両側の切れた狭い登山道に大いに不安に成ったものだ、先に進むと快適な尾根に出る、ここの紅葉もすばらしい、そして荒船山方面の分岐に出た、時間が早いので少し寄り道する事にした。


紅葉が綺麗で快適な尾根 荒船山分岐

●よけいな事をしてしまった

 分岐を荒船山方面に登ってみる、急な登山道を登って行くと正面に岩稜が見えて来た、どちらに巻くのかと思いながら登って行くと右に踏み跡があるのでとりあえず右に行ってみる。


岩稜の右へ 沢状の崩落地を登る

 登って行くと先に稜線が見える、毛無岩から荒船山に向かう稜線かと思いそこまで登りあげることにする、いつの間にか踏み跡は消えてしまって岩稜の右側は枯れ葉が溜まった沢になっていている。


 急な斜面だが何とか登れそうなのでそのまま登って行くと上の方は崩落地になっていて、ずるずると落ちてしまう、ストックで枯れ葉を除けると少し湿っている。


 大きな石を見つけて足をかけるが、砂地が柔らかく石ごとずるずる落ちてしまうそれでも這いずるようにして悪戦苦闘の末何とか稜線に登りあげると、明瞭な踏み跡があった。


稜線の踏み跡

 踏み跡を左に下るとT字路があるが先には行けないようだ、ふたたび左に下ると、伐採した木が道をふさいでいたが、すぐに岩稜の下に出てしまった。


 何の事はない岩稜を一回りしただけでつまらないことに時間を取られてしまった、岩稜の左を巻いて登って行けば先に毛無岩から荒船山に向かうT字路に出るものと思われる、その辺まで確認しておきたかったが左を巻けば良いのが解ったのでよしとしよう、天候が悪く遠くが見とうせないときは余計な冒険はしない方が良い。


 荒船山分岐から下るとすぐに威怒牟幾不動に出る、以前と変わらず岸壁から水が落ちていた。


威怒牟幾不動 紅葉の登山道を下る

●線ヶ滝を見る

 20年ぶりの立岩は不安を感じることは無かった、無線も出来
 て天気が悪かった以外は紅葉も期待どうりで大満足で登山口に
 戻った、ついでに線ヶ滝を見てくる。

  線ヶ滝

●記録

 登山口 7:19 -(0:08)- 7:27 南登山口 -(0:31)- 7:58 ガレ場下 -(0:13)- 8:11 東立岩分岐 -(0:12)- 8:23 東立岩 -(0:10)-


 8:33 東立岩分岐 -(0:17)- 8:50 立岩 9:35 -(0:20)- 9:53 県民登山隊とすれ違う -(0:14)- 10:07 荒船山分岐 -(0:27)-


 10:34 稜線に出る -(0:11)- 10:45 荒船山分岐に戻る -(0:10)- 10:55 威怒牟幾不動 -(0:29)- 11:24 登山口



●時間が早いので、下仁田を通るたびに気になっていた、ほたる山公園に寄ってみる。

 
兄倉山
下仁田 御嶽山
(おんたけさん)
甘楽郡下仁田町
標高576m
  兄倉山

●御嶽山に登る

 公園の駐車場に車を駐めて、エリアマップとカメラ無線機を持って公園に登って行くと御嶽山登山口の看板が二つもある、下仁田の町の南に見える山は”大山”だと思っていたので御嶽山なら何分もかからないで登れると思ったら約50分と書いてある、大山には御嶽山なる山があるのかと興味津々で登ることにする。


御嶽山登山口 鳥居をくぐって

 でも50分もがかかるのならザックをしょってくるのだった、せめて水だけでも持ってくれば良かった。


 赤い鳥居をくぐって登って行くと良く踏まれた登山道が山頂に向かって直登している、信仰の山らしく所々に石祠が置かれている、倒木をくぐって急な登山道を上り右に大きく迂回すると山頂だった。


御嶽山山頂 下仁田の町を俯瞰する

 エリアマップには石祠とウリ子の石像と書かれている、ウリ子とはウリボウ、イノシシの子供の様だ、今まで大山だとばかり思っていた山は御嶽山だった大山は南の方角にちょっと高くそびえていた。


 山頂でCQを出すと足利市の局長さんが応答してくれた、この局長さん10年ほど前まで玉村町に住んでいたという。


●記録

 ホタル山公園の登山口 12:23 -(0:03)- 12:26 鳥居をくぐる -(0:23)- 12:49 御嶽山山頂 13:04 -(0:13)- 13:17 登山口




 蛍山 (354m)


 急な坂道を転げるように下る、ホタル山公園というのだから、どこかにホタル山があるはずだ、エリアマップを見ても要領を得ない、管理棟の辺りかとも思われるがよく分からない。


 駐車上に戻ろうと道路に出ると正面の杉林にお堂が見える、行ってみると杉林の中に”御神木お菊の杉跡”なる標石もある、お菊といえば天狗山を思い出してしまった。


 踏み跡が西に続いているので、先に行くと南側に高まりが有りそこが蛍山だった。


杉林の中にお堂がある 蛍山山頂(354m)
杉林の中にお堂がある 蛍山山頂(354m)

●記録

 道路から入る 13:17 -(0:15)- 13:32 蛍山山頂 -(0:07)- 13:39 公園駐車場


 駐車上に戻ってコーヒーを入れて紅葉の御嶽山を見ながら休憩し、家路についた。