山王帽子山 (2077m) 太郎山 (2367.5m) 栃木県日光市 登山日2012年 9月15日 |
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山王帽子山 | 太郎山山頂 |
●久しぶりに130選
9月に入って今度は何処へ登ろうかと、久しぶりに「群馬の山歩き130選」を見てみる。登った山にはマークを付けていたが、いつのまにかマークがたくさん付いて未踏の山が少なく成ってしまった。
それでもページをめくって見ていくと、太郎山にマークが無い。
あれ、太郎山って「栃木県の山」ではなかったかな「群馬の山歩き」なのに、でも「福島県」の燧ヶ岳も出てるんだからまあいいか燧ヶ岳は群馬県の側から登るからよいか、太郎山は完全に栃木県なのでおかしいなと余計な事を考えてしまった。
ということで、未踏となっている太郎山に登る事にした、ネットで最近のレポートを調べるとハガタテのコースが崩落が進んで登山禁止になっているようだ、ハガタテのコースが使えれば林道歩きが長いけれど帰りに新薙を下って周遊するのも良いかなと思ったが、山王峠から山王帽子山を超えていくとすると光徳園地に車を置いたのでは、いかんせん林道歩きが長すぎるので山王峠からピストンする事にした。
天気予報は曇りだったが9月の後半はいろいろ予定があるので予報が外れることを期待して出かけることにする。
関越道を沼田で下りて国道120号で一路日光を目指す、巷は3連休という事で紅葉にはまだ早いが車が多いような気がする尾瀬を目指す人たちが多いのかと思ったが、半分くらいは金精の方に向かうようだ。
金精峠を下りはじめると男体山が見えてくる山頂は雲で覆われているが、他は青空天気予報ははずれ?太郎山はどうかと思うが運転が忙しく見るまもなく戦場ヶ原へ下る、光徳牧場方面は初めて来るので地図を見ながらゆっくりと走り山王峠に向かう。
太郎山の登山口はすぐに見つけられた路肩に車は1台のみ、反転して良さそうなところに停めて仕度をする、笹が濡れているようなのでスパッツもつけることにする。
●いざ山王帽子山へ
登山口 | 白根山は雲の中 |
良く踏まれた笹の中に付けられた道を登って行く昨夜来雨が降ったのか、登山道は濡れていてぬかるんだところもある、朝日が樹林越しに射し込み幻想的で何か嬉しくなって来る。
急峻な登山道で効率よく登って行くと、樹林が切れて平になったところに出ると白根方面の展望が開けた、あいにく白根山は完全に雲の中だ菅沼の登山口には沢山の車が止まっていたが、今日は山頂からの展望は難しそうだ、写真を撮ってちょっと休憩するが歩き始めたら直ぐに山王帽子山の山頂だった、こんなことなら休むこともなかった。
山王帽子山山頂 | 戦場ヶ原と中禅寺湖 | 男体山 |
山王帽子山とはどんな由来でこんな名前が付いたのか、山王はこの辺りの地名かな三角形の綺麗なかたちの山なので帽子には見えないが、山頂からは樹林越しに戦場ヶ原と中禅寺湖が見える、先の山は社山と左は半月山みたいだ。
男体山も山頂は雲に覆われていて見えない。
早速無線機を取り出して1200MHzでCQを出したところ清瀬市の局長さんと交信することが出来た。
話好きの局長さんと話していると、1名の登山者が登って来た私は交信がなかなか終わらないので、会釈をして樹林越しの展望のある場所を離れた、この登山者、かりに「健脚さん」と呼ぼう、健脚さんは写真を撮って直ぐに出発していった。
●太郎山へ向かう
無線の交信をすることが出来たので本命の太郎山を目指して歩き始めると、登山道はぐんぐん下って行く、樹林越しに太郎山と思われる山塊が見えるが、山頂は雲で覆われてしまっている。
風があるので雲が吹き飛んでしまえば良いのにと思いながら下って行く、太郎山まで行って解ったのだが、正面に見える山塊は小太郎山で、太郎山は左に見える尾根を詰めたところだった、左の尾根に登山道は無いので小太郎山を経由していくしかないが。
登山道を下って行くと鞍部にでる、もう下らなくて良いのだと思ったら本当の鞍部はもっと先でさらに下ることになる。
山頂は雲で覆われている | 本当の鞍部 |
鞍部を過ぎるといよいよ本命の登りが始まる、少し登ると山王帽子山で先に出発した健脚さんが休んでいた、私は休む必要も無いので”きついですね”と声をかけて先を急いだ振り返ると下って来た山王帽子山が見えるそしてハガタテの分岐に着いた。
山王帽子山 | ハガタテの分岐 |
ハガタテの分岐は分岐といっても道標があって登山道にはロープが掛けられ入れないようになっている。
登山道を登って行くと紅葉の走りか赤くなった葉も見られる。
急登を登ってだいぶ疲れが溜まってきたので休もうと思うが、適当なところが無い、辺りはすでにガスの中に入ってしまった、たまりかねて何処でもいいやと休んでいると途中で追い越した健脚さんが登って来た、この方とは太郎山の山頂でも一緒に成ったがその後でも以外な所で会うことになる。
●小太郎山頂
紅葉の走り | 小太郎山頂 |
休憩して少し元気になったので出発する登山道は相変わらず急峻で湿っていて辺りはガスっていて遠くは見えない、左側が切れ落ちている所を通過するとその先が小太郎の山頂だった。
霧の中一名の雨具を着た登山者が下って行った、山王峠に停めてあった車の持ち主かもしれない。
トリカブトだろうか花が一輪咲いている、残念な事に展望は乳白色の世界、此処にいても仕方がないので太郎山に向けて出発する。
ちょっと下ると剣ヶ峰と書かれたプレートが岩に付けられた岩場がある、晴れていればかなりの高度感がありそうな所を慎重に通過する。
トリカブト? | 岩場を慎重に通過する |
太郎山の山頂と思われる高まりが霧の中にかすかに見える、急な斜面を登ると新薙への分岐を示す道標がある。
新薙へ下る道は太郎山の山頂から先へ行くものとの先入観があったのでなんでこんな所に分岐があるのか不思議に思ってしまった。
太郎山山頂は霧の中 | 新薙へ下る分岐 |
●太郎山山頂
そこから樹林帯をちょっと下って登り返すと、待望の太郎山山頂だった。
太郎山山頂と健脚さん | 山頂の三角点と栃木百名山の看板 |
山頂には健脚さんがいてスマホで写真を撮ったりメールか記録でも書いているのか、しきりとスマホをいじっている。
辺りは霧の中で遠くは全く見えない、私はアンテナを立てるため木のある端の方にザックを降ろして、ストックを木に止めてアンテナを組み立てた。
何時ものようにラーメンを作りまずは1200MHzでCQ出すと、嬉しいことに今まで何度も交信してくれた事のある久喜市のSさんが応答してくれた。
ラーメンを食べながら430MHzを聞いているとCQを出している局がいて、ポータブル日光市と応答すると、他の局をおいて最初に取ってくれて2局も交信することが出来た。
横須賀の局は160Kmくらい離れているが良く飛んでくると喜んでいた。
●晴れてくる
そうこうしているうちになんと雲が切れて青空が出てきた中禅寺湖や小太郎が見えてくる。
青空が出て来た |
小太郎の山頂には団体さんがいるようで、話声も聞こえてくる。
中禅寺湖と小太郎 |
健脚さんはいつの間にか下って行き、新たに2名の登山者が登って来た、私も荷物をまとめて下ることにする、ちょっと下るとちょうど団体さんが登って来た、登山道端に避けていると20名くらいもいたろうかこれだけの人数だとマイクロバスでもチャーターしているのかもしれない。
下に見えるのが火口原のお花畑 | 小太郎へ続く稜線 |
団体さんを見送って下って行くと登ってくるときには見えなかった眼下に火口原が見える、お花畑のはずだが、花はあるのだろうか、小太郎に続く稜線は岩場があって高度感がある、慎重に岩場を通って小太郎に行くと、展望がすばらしい。
展望をしばし楽しんで山王帽子山に向けて出発する。
●下山
小太郎からの展望、男体山はガスの中 | 遠く山王帽子山 |
登山道を下って行くと二組の登山者とすれ違った、山王帽子山との鞍部までは快調に下れたが、此処からいよいよ登り返すことになる日差しがあって暑い、何度も休みながら歯を食いしばって登り、山王帽子山の山頂では430MHzを聞きながら大休止する。
福島市と世田谷の局と交信することが出来た。
●記録
登山口 7:40 -(0:49)- 8:29 山王帽子山山頂 8:57 -(0:14)- 9:11 鞍部 -(0:17)- 9:28 ハガタテ分岐 -(0:23)- 9:51 休憩
10:01 -(0:24)- 10:25 小太郎山山頂 -(0:26)- 10:51 太郎山山頂 11:30 -(0:33)- 12:03- 小太郎山山頂-(0:27)- 12:30
ハガタテ分岐 -(0:38)- 13:08 山王帽子山山頂 13:39 -(0:23)- 14:02 登山口
●付録
今後何時かは大真名子山、小真名子山、女峰山などにも登ってみたいので登山口を確認に行くことにする。
三本松から奥男体林道に車を進めると唐松の林が美しい、走って行くと一名の登山者が歩いて来る、見れば健脚さんではないか、車を止めて話を聞くと光徳牧場の駐車場に車を停めていると言う。
太郎山からは新薙を下って林道を歩いて来たようで、私は簡単に諦めてしまったが健脚さんは周遊して来た様なので驚いてしまった。
林道を進むと湯殿沢橋の駐車場にはマイクロバスが止まっていて、運転手が暇そうにしていた団体さんは此処から登ったようだ。
さらに林道を進むと下ってくる登山者がいる、志津乗越まで行くと広場があるが駐車禁止の看板が沢山立てられている、でも車はそれを無視して沢山停められている、登山口が確認できたのは良いのだが駐車禁止はどう理解したら良いのか。
志津乗越 |
此処は大真名子山、小真名子山、女峰山などより男体山に登る人の方が圧倒的に多いみたいだ、まさか二荒山神社が絡んでいたりして。