四郎岳
しろうだけ
標高2156m
利根郡片品村

燕巣山
つばくろすやま
標高2222m
片品村と日光市
登山日2011年9月8日
  四朗岳と燕巣山

●長年あこがれていた

 昔、大清水から鬼怒沼山に登ったとき、登山道の南側に三角定規を伏せたような端整な形の山が見えた、地図で調べると四郎岳(2156m)だと解った、以来何時かは登ってみたいと思っていたが、その当時は四郎岳に関する資料が少なく熟達者のみが登れる山だった。


丸沼高原ロックガーデンから

 丸沼高原スキー場のゴンドラが出来て、山頂駅のロックガーデンからも四郎岳が良く見えて、登ってみたいという思いは、ますます強くなった、四郎岳へのコースは近年ヤマケイでも取り上げられ、群馬100名山にも選ばれたということで、登る人も多くなり、NETの登山情報も沢山出るようになったので、最近こちらの方面に行ってないので、出かけてみることにした。


はとバスが沢山停まっている

●環湖荘の駐車場

 丸沼湖畔の環湖荘の駐車場に入ると、はとバスが沢山と停められていた、沢に沿った奥の駐車余地に車を停めて、支度をする、沢を登るという事なので、スパッツを付けて、普段はあまり使わない、熊よけの鈴も用意し、長年の夢を叶えるべく、いざ出発となる。


●沢を渡って

 駐車場北側に「四郎山登山道」の道標がある、登山道は四郎沢の左岸を登るので、まずは飛び石ずたいに沢を渡渉する、台風のせいで増水しているのか、普段からこの位の水量があるのかは解らないが、落ちないよう注意深く渡る。


この石を渡る 登山道を示す道標

 沢を渡って歩き始めると、すぐに、「四郎峠⇔丸沼」の案内板が木に付けられていて、ここが登山道に間違いないことが確認できて、まずは一安心、堰堤が幾つも作られていて、間の河原のようなところを行く、登山道を示すピンクのテープがあるので、これさえ確認していけば道を失うことは無い。


沢を渡る 倒木が行く手を塞ぐ

 堰堤を幾つか越えると、沢に沿っての登りが始まる、概ね沢の左岸を歩くことになる、解りにくい所では、テープを探すと、ほとんど見えるところに付けられている。


沢の左岸を登る ナメ状の沢が現れる

 やがてナメ状の沢が現れる、ナメ沢に沿って登ると、沢が合流する所に出る、ここから沢に挟まれた尾根に登る、ロープが付けられている。


沢に挟まれた尾根に登る 再び沢が合流する

●尾根に登る

 木の根の張った狭い尾根を登ると、再び沢に下り、しばらく登ると、再び沢が合流する、倒木の下をくぐって左の沢から、尾根に登ると、登山道はここから沢を離れる。


崩落地の下を通過 キオン?

 歩き始めて一時間ほど経つので、あまり良い場所ではないが休むことにする、休憩後歩き始めると、樹林の間から、燕巣山が見える。


燕巣山 四郎峠に着いた

●四郎峠に着く

 篠藪の急登を登ると、傾斜が緩やかになり待望の四郎峠に着く事が出来た。


 まずは四郎岳の方に向かう、ザックがデポされている、こんな藪山に、しかも平日に来る人がいるのだとちょっと驚いてしまった。


ザックがデポされている キノコは沢山生えていた

 ここからは解りやすい尾根道で、しかも急登、樹林帯で展望の無い道をひたすら登る、人の声が聞こえるのでザックを置いていった人が前を歩いているようだ、途中一休み、斜面を横から見るとこんなもの、傾斜が緩くなってきたら、展望が開け、金精山、白根山が見えてきた。


傾斜はこんなもの 白根山と金精山バックは男体山

●素晴らしい展望の四郎岳山頂

 そしてすぐに山頂に着いた、前に登っていたのは、男女4名で、好天の為展望の良さにおおはしゃぎだ。


四郎岳山頂の三角点 富士山が見えた、右下は赤城山

 雲海の上に富士山が見えたのには驚いた、右下には赤城山の黒檜とアンテナの有る地蔵が見える。


白根山、錫ヶ岳、笠ヶ岳

 丸沼とスキー場、その上に、笠が岳、錫ヶ岳、白根山、金精山と、素晴らしい展望が広がる。


 4名の登山者は、展望を楽しんだあと、燕巣山に行くと言って下って行った。


●無線の方はちょっと

 私は写真を撮った後、1200MHzでCQを出したが不発、430MHzのアンテナを組み立てて、CQを出したら、いつも応答してくれる、久喜市のSさんが今回も応答してくれた、前方に高い山があるので、電波の飛びは悪いだろうと思っていたが、その後伊勢崎市の局長さんと交信して、山頂を後にする。


 四郎峠に向かって下ると、正面に燕巣山が見える、そして斜面北側の樹林越しには燧ヶ岳が見える、下って行くと一名の登山者が登ってきた。


 25分ほどで、四郎峠に着いた、やはりザックが4つ置いてある、時間を記録するため、写真を撮って、燕巣山を目指す。


1891m峰 ヤマハハコ

●燕巣山をめざす

 しばらく歩いて振り返ると、樹林越しに四郎岳がすごい高さに見える、1891m峰を過ぎて、日当たりの良い所にヤマハハコが咲いていた。


 急登を何度か休みながら登っていくと、件の4名が降って来た、荷物を持たないので、山頂にいる時間が少なくて私にとっては好都合だ、そしてすぐに、燕巣山の山頂に着いた。


燕巣山の山頂 鬼怒沼

 燕巣山も大変展望が良い、笹の中を東の方に行ってみると、鬼怒沼山と湿原が見えた。


景鶴山、平ヶ岳 燧ヶ岳

 山頂北側の樹林越しに尾瀬の山々が見える。


男体山、金精山 白根山

 南側は、四郎岳と同じように、男体山から、富士山、八ヶ岳まで見える。


八ヶ岳 小至仏山、至仏山

笠ヶ岳、小笠

 無線は食事をしながら、430MHzで、黒班山の移動局、伊那市の棋頭山の移動局、秩父御岳山の移動局と交信することが出来た。


 山頂から降って行くと、四郎岳ですれ違った登山者が登って来た、1891m峰の辺りまで来たら、疲れのせいか、足がつり気味に成る、十分休みを取って、四郎沢を注意深く下った。


丸沼

●記録

 駐車場 6:40 -(1:00)- 7:40 休憩 7:50 -(0:19)- 8:09 四郎峠 -(0:46)- 8:55 休み 9:00 -(0:07)- 9:07 四郎岳山頂 10:02


 -(0:25)- 10:26 四郎峠 -(0:02)- 10:28 休憩 10:36 -(0:10)- 10:46 1891m峰 -(0:45)- 11:31 休憩 11:38 -(0:24)- 12:02


 燕巣山山頂 13:17 -(0:39)- 13:56 休憩 14:03 -(0:12)- 14:15 四郎峠 -(1:00)- 15:15 駐車場


●付録

 帰ってから、「私が登った群馬300山」の四郎岳のところを読んでみたら、四郎峠の付近にザックを置き、空身で燕巣山を往復するのくだりがあった、これに習って四郎峠にザックをデポしたものと思うが、素晴らしい山頂で食事をするのも山の楽しみの一つだし、空身で一時間以上も歩くのも、どうかと思ってしまった。


 私としては、誰もいない山頂で、心置きなく無線が出来て、良かったが。


 NETで四郎岳、燕巣山の記事を見たら、やはり台風のせいで、四郎沢は増水していたようだ。