満開のアカヤシオが迎えてくれた、西上州の秘峰 大山、倉門山、天丸山、帳付山  2011年5月15日


帳付山山頂のアカヤシオ
大山 1540m 多野郡上野村
倉門山 1572m 埼玉県秩父市
(群馬県との県境)
天丸山 1506m 多野郡上野村
 帳付山 1619m 埼玉県秩父市
(群馬県との県境)
  大山のアカヤシオ

 2005年のこと、伊勢崎市にお住まいのMさんが、430MHzで、帳付山からCQを出していた、私は自宅で聞いていて、交信してもらったが、その時は帳付山がどこにある山か知らなかった。


 上野村の、諏訪山に登ったとき、途中の尾根から、谷の向こう側に形の良いピラミダルな山がるのに気が付き、エアリアマップで調べると、帳付山らしい事が解った。


 以来、何時か帳付山に行ってみたいと思っていた、震災以来、山に行くのも思うに任せなかったが、天気も良さそうなので、少し気合を入れて、大山、倉門山、天丸山、帳付山と歩いてみる事にした。


 花街道というだけあって沢山の花が咲いている国道462号線から、野栗の集落に入る、集落を過ぎて急な道を登って行き、天丸橋のある道の左側の駐車余地には、すでに一台の車が停まっていて、ベテランらしい登山者が、支度をしていた。


 私も隣に車を停めて、すぐに支度をする、ベテラン氏は、昨日、両神山に登ってきて、今日は天丸山に登ると言う、帳付山には行かないのですかと聞くと、時間が有ったら行ってみようかと言っていた。


 先が長いので、私はすぐに出発する。


●いきなり迷った

 天丸沢に沿った道を登り始めると、右側に大きな看板が有るので、そちらかと思い行ってしまったら、植林地になってすぐに行き詰まってしまった。


天丸橋のたもと天丸山登山口 天丸沢を渡る

 地図を確認していれば、こんな方向へ行くはずも無く、看板ごときに惑わされてはいけない。


 戻ると、登山道は沢を渡って左岸を登っていた、辺りにはハシリドコロが沢山自生していて、諏訪山の登山道と同じような雰囲気である。


●沢に沿って登る

ハシリドコロが沢山自生している 登山道途中にはこんな案内板がある

 沢を何度か渡って急な道を登って行くと、アルミの梯子がある、小さな滝がいくつも続いている。


沢を離れる 背後に天丸山が見えてくる

 登山道はやがて沢を離れ、ジグザグに登って行くと、背後に天丸山の山頂が見えてくる。


●大山へ

大山、天丸山分岐 火事でこげてしまった木がある

 大山、天丸山分岐に出て、左、大山方面に行くと、火事で焦げた木が残っている、登るにつれアカヤシオの花が沢山ある、岩場を慎重に登ると、大山の山頂に立つことが出来た。


●素晴らしい展望とアカヤシオの大山

満開のアカヤシオ 大山山頂

 山頂は東西に長く展望は大変良い、西側に天丸山、帳付山、遠く雪の八ヶ岳、手前には、大陀倉山、御座山が見える。


大山山頂から、帳付山、雪の八ヶ岳も見える 大山山頂から、大ナゲシ、赤岩岳、両神山

 反対の東側は、大ナゲシ、赤岩岳、山頂が何処なのか良く解らない、両神山が展望できる。


 無線は、430MHzでCQを出すと2局交信することが出来た。


 山頂の展望を満喫し、天丸山に向かおうと、支度をすると、山頂の東の方で音がする、駐車場にいたベテラン登山者が登ってきた、私が山頂にしばらく居てもなかなか登って来ないのでどうしたのかと思っていたら、なんと大山東側のコースを登って来た。


 大山東側のコースは、エアリアマップでは点線になっていてかなり厳しいようだ、登りは良いが、下りはザイルが必要らしい、ベテラン氏アカヤシオが満開で、天気も良く、大変喜んでいた。


満開のアカヤシオ 大山の南側はきれ落ちている

●倉門山へ

 大山を降り、天丸山方面に行く、埼玉県との県境稜線に上ると、樹林帯のピークに、倉門山の標識が付けられていた。


 無線機を取り出して、CQを出すと、ここでも2局交信する事が出来た。


 そのうちの一局は私の住む玉村町の人だった、常置場所でも繋がらないのに、山に登っている時に、繋がるなんて、奇遇である。


 無線で話しているうちに、ベテラン登山者と、もう一名が、天丸山方面に、下って行った。

倉門山山頂

●天丸山へ

 無線を済まして、倉門山から天丸山方面に行くと、道は降っていき笹薮になりその中に、天丸山への分岐があった、天丸山へは、さらに下っていき、天丸山の岩壁の基部に着く。



 遠くから見るととても登れそうも無いようにみえるので、何処から取り付くのかと思ったら、道は少し左に回り込んだ所の岩壁に、ロープが付けられていた。

天丸山分岐

ロープを登る アセビの花が咲いていた

 ロープを登りきると、もう一本ロープがある、息を整える為、休んでいて、上を見ると、アセビの花が咲いていた。


天丸山山頂 山頂から下を見ると

 天丸山山頂も、展望が良い、三人で、エアリアマップを広げて山座同定など楽しいひと時を過ごす。


 二名が先に、帳付山に向けて出発したので、私は、無線機を取り出し、ここでも2局交信することが出来た。


丸く見えるのは三宝山? 次に登る帳付山

●帳付山へ向かう

 写真を撮って、帳付山に向かう、県境稜線に戻り、笹の稜線を降ると、馬道のコルに出る、ここから帳付山への登りが始まる。


馬道のコル 稜線上に標識が

●厳しいルートが続く

 天丸山に登ってしまえば、後は、楽チンの尾根歩きかと思っていたら、さにあらず、この稜線も、なかなか厳しい、幾つものピークを越えていくが、ピークにはエスケーフルートが、付けられている所もあって、疲れてくると、自然とエスケーフルートの方へ足が向いてしまう。


ここを越えるのかと取り付いたら左下にテープが エスケーフルートがあった

 正面に岩壁があり、足元がキレット状に成ったところに、出てしまい、ここを登るのかと、岩に取り付き、何気なく左下を見たら、枝にテープが取り付けられていて、ルートは、左下へと、向かっていた。


 何時の間にか、一名の登山者が、前を歩いていた、馬道のコルから一時間ほど歩いたので、そろそろ休もうかと思っていたら、前方に、20名くらいの団体さんが、休んでいた。


 団体さんにちかずくと、すぐに道を開けてくれたが、中には白髪の老婦人が居たのには、驚いた。


 山頂まで一時間と聞いて、がっかりしてしまったが、歩いてみると30分ほどだった。


 団体さんは、岩場では、女性をザイルで下ろしていたという事で、一時間は妥当な線かもしれない。


 少し登った展望の良い所で、休むことにした、南天山に続く稜線が素晴らしい。


南天山へ続く稜線

●素晴らしい山頂

 帳付山山頂は樹林帯だが、先に行くと、露岩に成っていて、展望が良い、正面に諏訪山が見える、遥々登って来た山々が見渡せた。


帳付山山頂 先の岩場から、天丸山、大山、倉門山

 山頂で、食事を摂りながら、430MHzを聞いていたら、大源太山移動のHさんのCQが聞こえたので、交信してもらい、QSLカードを確保する事が出来た。


帳付山山頂北側は、きれ落ちている 満開のアカヤシオ

●林道をひたすら歩く

 帰りは、馬道のコルから、馬道を林道に向かった、素晴らしい新緑の中を、林道目指してひたすら歩くが、天丸山に取り付くルートがあるはずなので、見つけながら歩いたが、確認できなかった。


林道脇のミツバツツジ 馬道から林道に出る、この尾根が昔の天丸山へのルート

 馬道と林道は、天丸山の北に伸びるP1,P2,P3のピークを迂回するように付けられていて、あまり面白くない道だが、久しぶりに、好天と満開のアカヤシオという充実した山歩きが出来たことに満足して、駐車場まで、戻った。


●記録

 P 6:10 -(0:49)- 6:59 沢を離れる -(0:31)- 7:30 大山分岐 -(0:19)- 7:49 大山山頂 8:23 -(0:10)- 8:33 大山分岐


 -(0:21)- 8:54 倉門山 9:05 -(0:11)- 9:16 天丸山分岐 -(0:16)- 9:32 天丸山山頂 10:28 -(0:24)- 10:52 馬道のコル


 -(1:22)- 12:14 帳付山 13:02 -(1:02)- 14:04 馬道のコル -(1:03)- 15:07 林道 -(0:33)- 15:40 P