表妙義縦走
登山日2009年
10月18日
群馬県安中市
  白雲山から金鶏山を望む

●表妙義縦走ついに本番を迎える

 表妙義縦走ついに本番を迎えた、天気予報は晴れ紅葉は来週あたりがピークと思われるのでまだ登山者も少なく、 登るのには最適と思われる。


 妙義山に向かうのも今回が3度めで6時過ぎに家を出て高速を使って妙義神社の上の駐車場へ、いつもの場所へ駐車し支度をして神社へと向かう。


今回も大の字はパス辻まで行って小休止、ストックをザックに取り付け用意してあった安全帯をベルトに取り付けていよいよ岩場の登りにかかる。


 奥の院で縦走の安全を祈願して、鎖に取りつく。


 見晴に出ると、浅間山を背景に谷急山から烏帽子岩、赤岩、丁須の頭、手前の相馬岳北稜の紅葉がすばらしい、写真を撮って先に進む。


●太ももがつり気味に

 ところが玉石を過ぎたあたりから、太ももがつり気味になってきた、ペースが速すぎたのか、屈伸したりして、何とか大のぞきに着き、休んでいると、ペアと単独の3名の登山者が登って来た。


 この人たちは、妙義山の事をあまり知らないらしく、ルートの厳しさに驚いている。


裏妙義の山なみ

 とはいえ、ペアの旦那さんの方は、大のぞきから下る鎖場の鎖を持たずにフリーで下って行ってしまった。


天狗岳に登山者が幽霊ではないよね 相馬岳北稜と紅葉

 天狗岳の方を見ると頂上から登山者がこちらを見ている、すぐ脇が切れ落ちているので見ているこちらの方が不安になってくるような光景だ。


 3人が下って行って私も後に続くがあまり調子は良くない、今回もタルワキ沢を下るはめに成るのかと不安がよぎるが、天狗岩で休んでいると足の張りも取れてきたので足の負担を少しでも減らそうと、ストックを出して先に進む。


●見上げたら顔面岩

 エアリアマップに載っている顔面岩がどれなのか気になっていたが、タルワキ沢のコルに向かって左に下る辺りから、上を見上げたら、外人の鼻のような立派な鼻が見えて、納得させられた。


 足は何とか持ちそうなので、コルをパスして相馬岳に向かう、山頂につくと、先行していた3名が休んでいた。


 これから向かう金洞山の東岳、西岳、星穴岳が見える、ペアの二人は先に出発して、残った人と話すと、この方は愛知県から来たそうで、昨日、荒船山に登って、今日は妙義山、明日は四阿山をやって帰るとの事。


顔面岩

 かなりの健脚でほとんど先行していったが、愛知県氏が休んでいるところで私が追いつく事が多く、最後は石門の入り口から妙義神社の駐車場へ一緒に戻ることになった。


●茨尾根を下る

 相馬岳で、愛知県氏が写真を撮っていたので、私が先に出発、ガレた急な下りを行くと、一人の登山者が登って来た。


 様子を聞くと、鷹戻しよりも、切れた尾根の方が怖かったと言う、以前に、練習で、堀切まで行って中間道に下った事があって、今回が本番との事、やはり考えることは、同じようである。


 お互いの安全を称えあって、先を急ぐ。


相馬岳から見た 金洞山

 このルートは何所まで下るのか木の根や岩角に捕まったりしながらひたすら下っていく。


 沢を過ぎたあたりで愛知県氏が追いついて来たので先をゆずる。


愛知県氏が追いついて来た 茨尾根の頂上付近ここをくぐる

 ここで疑問が一つエアリアマップではこの沢のあたりがホッキリと書いてあるが、道標では鷹戻し前の中間道に下る分岐に堀切と表示あった、いったいどちらが本当なのか。


 縦走路は下った後登りにかかり、展望が開けてくる、岩の積み重なった穴をくぐり抜けたあたりが茨尾根のピークか、 紅葉の白雲山が素晴らしい。


●ベテラン登山者が

 中間道との分岐の堀切に着くと愛知県氏が休んでいた、帰りの事を考えて先に行こうかここから下ろうか、鷹戻しまで行って、大変だったら戻ろうかなどと言って悩んでいる、私は先で待っていますよと言って先を急ぐ。


 ここから先は斜面北側のあまり感じの良くないルートになる、鎖を登って右手に金洞山の展望が開けてきたあたりで 縦走路脇に蛇がいたので思わず声をあげてしまった。


 すぐ脇のテラスのようなところに登山者がいて声を聞きつけて降りてきた。


 蛇ですヤマカカシでしょうと言うと、そうだねということで、この先の様子などを聞いてみた。


 この登山者は妙義山はずいぶんと慣れているようで金洞山から鷹戻しを下って来て堀切から中間道に下るようだ。


 最近星穴岳の洞窟で白骨の遺体が見つかったという話をすると、今年、星穴岳に行って洞窟にも降りたが遭難者は居なかった、二つある穴のどちらの穴に下ったのか解らないなどと言っていた。


 話している間に愛知県氏が来て登山者は堀切方面へ、愛知県氏は先に鷹戻しへと向かった。


鷹戻しの始まり 放すものか

●いよいよ鷹戻し

 鎖をいくつか登ると階段が現れていよいよ鷹戻しだ、慎重に階段を登ると次々と鎖が現れる、休みながらゆっくりと鎖を登り、途中写真など撮ってしまった。


 登り終わって息を整えていると、幸運にも伊勢崎在住のMさんのCQが聞こえてきた、中之条町の藪山に登っているようでカードも交換していただける事になった。


 思えば私の表妙義縦走のスイッチを入れてくれたのはMさんで、Mさんが山急山に登ってCQを出されていたのに応答したのが始まりだ。


 山急山の情報を送っていただいたうえ私が山急山に登った時もQSOしていただいたし、今回といい本当にお世話になってしまった。


西岳と星穴岳 東岳?の岩峰

●東岳が一番怖かった

 QSOも終わり先をめざすが降りるところがない、下を見ると縦走路が見えるので斜面を下ることにする、幸い手がかり足がかりはあるので降りられたが、どうもルートを外したような気がする。


 その先岩の割れ目の所に垂直の鎖があるが昼食がまだなので降りる前に昼食大休止を取ることにする。


 靴と靴下も脱いで足を休め何時ものようにラーメンとおにぎりだ、レピーターに何時もの安中のローカルさんも出てきた 正面は鷹戻しの反対の斜面が見える。


東岳の紅葉 ナイフリッジにザイルがつけられていた

 昼食後垂直の鎖を下ってまた登り返すと東岳の山頂だ、途中の両側の切れた尾根が高度感がすごくつかまるところが無いので本当に怖かった。


 山頂近くで一人の若者がここはヤバイッスヨと言って登ってきてすぐに下って行った。


 先の岩場に10名くらいの若い男女が座り込んでいる、グループでハイキングなのか良くわからない奴らだ。


 ハッピーバースディのコーラスが聞こえるので大学か何かのサークルのような雰囲気だが、何の装備もなく登って来てしまうのは如何なものか。


学生さん?の集団 石門に出る

●あっけなく終了

 東岳の下りは鎖のないところが怖い、でもこの程度の岩場を登れないようでは先の鷹戻しで詰まってしまうような事もありそうなのであえて鎖を付けないのか。


 急な鎖を下り少し行くと西岳とのコルに出て縦走はあっけなく終ってしまった。


 第四石門に下り車道に出る、石門入口に降りて歩道の縁石に腰かけて休んでいると、上から愛知県氏が降りてきた、石門めぐりをしていたようである。


 お互い無事に降りて来たことを、喜び合いしばらく休んでから一緒に歩道を妙義神社まで戻った。


●記録

 駐車場 6:55 -(0:55)- 7:50 辻 8:00 -(0:30)- 8:30 見晴 -(0:05)- 8:35 ビビリ岩 -(0:25)- 9:00 大のぞき 9:10 -(0:34)- 9:44


 天狗岩 9:52 -(0:16)- 10:08 - タルワキ沢のコル -(0:22)- 10:30 相馬岳 10:43 -(1:10)- 11:53 堀切 -(1:21)- 13:14 -


 鷹戻しの先で昼食 13:39 -(1:29)- 15:08 石門入口 15:20 -(0:51)- 16:11 駐車場