「物見山」「鬼怒沼山」 1999年 7月25日

物見山(2113m)
(モノミヤマ)
鬼怒沼山(2141m)
(キヌヌマヤマ)
利根郡片品村
  鬼怒沼山山頂

●大清水から

 夏に行く山は標高がないと厳しい、7月25日、2千メートルを超える山で静かな所で、花も楽しめそうな、「物見山」(昆沙門山)2113m、「鬼怒沼山」2141m、に行って来ました。


 メンバーはJQ1*** 伊勢崎のNさん、7N1*** 同じく新田町のNさんと私の三名。


 私の車で、伊勢崎のNさんと関越利用で先に大清水を目指す、新田町のNさんは根利経由で後から追いかけてきた。


 大清水の駐車場に着くと、何に利用するのか、学生風の女性がアンケートに答えてくれと近寄って来た。


 大清水には何回めかとか、何処に行くのかとか聞かれるので、山登りで、「鬼怒沼山」だと答えると、アンケート嬢は一瞬目が点になり、状況が解らない様子である。


 大清水から「鬼怒沼山」というのは殆ど考えつかないコースのようである、そんなことをしながら準備をしていると、程なく新田町のNさんが現れた、このコース解りにくそうな場所があるようなので、95年にBBSでおなじみのOさんが登られ、書かれたTABIファイルを持って歩き始める。


 大清水橋を渡って林道に入る、名も知れない大きな植物が道ばたに生えている、先端には大きな蕾が沢山付いているが、どんな花が咲くのだろうか?


 やがて物見橋という橋を渡ると、広場があり、鉱山跡らしき柵などがあった。


 その先から、丸太の階段の狭い道になり、登山道らしくなった。


 不思議なことに、その先で再び広い林道が現れた、砂防ダムの工事の為の道なのかもしれないが、途中の道はどうなってしまったのか、狭い登山道の脇はすぐに沢で道が有りそうな余地はない。


●急登を登る

 先に進むと、道は沢に降りて、いよいよ急登が始まる、鬱蒼とした樹林帯の中の道で暗く、単独行で心細くなりそうな道だ、人はあまり入っていないようだが、踏み後はしっかりしていて、所々に朽ち始めた丸太の階段が付けられていた。


 それにしても何という急登なのか、すこし緩く成ったと思ったら、また延々と急登が続き、段差も激しい、こんな急登は始めてである、そしてそれは「物見山」の山頂まで続いた。


 途中振り返ると、「笠ヶ岳」や、「四郎岳」などが見える、「燧ヶ岳」は雲の中のようだ。


●物見山

 「物見山」の山頂は樹林帯の中で展望は無い、ブリキの山頂標識と木製の標識が二つ有り、ペンチマンにやられたのか丸い円板の標識は見あたらなかった。


 先に山頂に着いていた、新田町のNさんは、430MHzでQSLを確保したようだ。


 湿原に下ると、丁度ワタスゲが見ごろである、ちょっと湿原を見て、「鬼怒沼山」に向かうことにする。


 一つめのピークの右側を巻いて下ると、正面に目指す三角点の有るピークが見えてきた、道はピークを通らないので、適当に登り上げなければいけないが、何処から薮に入ろうかと思って歩いていると、右側の木の枝にJA1*** Tさんの作ったKUMOが取り付けて有り、近くには、山頂まで後10分という標識まで取り付けられていた。


 山頂でもないのにKUMOが取り付けられているのはおかしいと話しながら、山頂を目指した、辺りはかなりの人が入っているらしく、幾筋もの踏み後が付けられていて、歩きやすい、程なく山頂に飛び出した。


●鬼怒沼山

三等三角点と宮内庁?の標石 山頂からの展望

 山頂は4,5人もいれば一杯の広さで、三等三角点の他に古い宮内庁?の標石が横に並んでいた。


 南側が開けていて、「錫ヶ岳」、「日光白根山」、「温泉岳」、「根名草山」、などが良く見えた。


 ただ陽射しが強く、熱いのにはまいったが、他に良さそうな場所もないので、我慢して腰を落ちつけることにした。


 無線の方は予想どうり、思わしくなく、1200MHzは全くダメで、430MHzは最近作った4エレで、何とか一局交信する事が出来た。


 誰も来ないと思っていた山頂だったが、しばらくすると、男女2人組が登って来た、どうでも良いのだが、女性の方が年上に見え、夫婦には見えない、尾瀬の方から回って来たらしく、三角点を求めて登っているようで、いろんな人がいるもんだ。


 我々も山に登って無線をするのを楽しみにしているのだから、いろんな人の一人かもしれないが。


●鬼怒沼

鬼怒沼で過ごす 燧ヶ岳?

 「鬼怒沼山」を下ってから湿原に出てみた、ワタスゲ、キンコウカ、タテヤマリンドウ、その他沢山の花が咲いていた、何より人が少ないのが良い、ベンチのある沼の前でしばらくのんびり過ごした。


 

 下りも、たっぷり汗を流しながら急登を下る、登るときは太陽は東側の山に隠れて登山道は薄暗く湿っていたが、下りでは高く登った太陽に照らされて、すっかり乾燥した明るい道になり、同じ道かと疑うような変わりようで有る、湯沢の手前に来たとき、雷鳴が聞こえてきたのには、肝を冷やした、沢を渡るまで降りませんようにと祈りながら疲れた足にむち打って必死に下った。


 幸い夕立は来ないで、濡れることもなく無事に大清水に下ることが出来た。


●記録

 大清水 6:25 -(0:57)- 7:22 尾根上小休止 7:30 -(2:00)- 9:30 物見山山頂 9:45 -(0:52)- 10:37 鬼怒沼山 11:26


 -(0:20) -11:46 鬼怒沼 12:30 -(0:20)- 12:50 物見山 -(2:10)- 15:00 大清水


1999年 7月 foxtrot