赤倉山(アカクラヤマ) | |
標高1448m | |
備前楯山(ビゼンタテヤマ) | |
標高1272m | |
登山日1998年11月 1日 | |
足尾町 | |
赤倉山山頂付近 |
●今年は「赤倉山」
去年の「中倉山」に続き今年は「赤倉山」登るという話を聞きつけ、私も同行させてもらうことにした。
「赤倉山」1448mは足尾町の足尾ダムの東に有り、登山道は無い、エアリアマップ山と高原地図の「日光」を見てもルートの解説は無い、そんな山なので経験の浅い私が一人で行くなど、とうてい考えられず、ヤマランのベテラン諸氏の山行に同行させていただいた。
11月1日 朝6時半頃大間々町で待ち合わせ、一路足尾町を目指す、メンバーはJA1*** Sさん、7N1*** Nさん、JO1*** Mさん、JQ1*** Oさんと私の5名、日足トンネル手前、神子内と言われる当たりでNさんの4駆に乗り換え、林道に入る。
林道はかなり奥まで入れたが、途中大きな崩落があり、それ以上進めず、手前の広場に車を止めて歩き始める、いつもだと林道歩きは単調でつまらないが、この先登山道など無い薮を歩くのかと思うと、林道歩きも全く苦に成らない。
登るに連れて、紅葉が見えてくる、今年の紅葉は良くないと聞いていたので、期待していなかったが、色ずきは大変良く、素晴らしい。
林道は尾根を一つ巻いて、半月山の方に向かって登っている、話をしながら歩いていると、Nさんが呼び止める、林道左にプレートが有り、笹薮に埋もれているが、沢に下る道が付けられている、話に夢中の私たちと違って冷静なNさんは、大事な所を見逃さない、本当はベテラン登山家の地図の読み方など見せてもらおうと思っていたのにこのていたらくである。
沢に出たところで一休み |
笹薮に埋もれた道が、半月峠から足尾の赤倉まで下る旧道で沢は「深沢」のようだ、ジグザグの道を沢に向かって急降下、沢に出たところでひと休み、いよいよ薮こぎの始まりだ。
●笹原の藪こぎ
笹薮は膝よりも低いくらいで、歩きやすい、だが笹の中に切り株や倒木などが隠れているので、注意しないと足元をすくわれる、Oさんは帰りの目印の為、見やすい木の枝などにトイレットペーパーを巻き付けている。
藪を登る | 紅葉が見事だ |
●紅葉がすばらしい
急な尾根を登ると紅葉が素晴らしい、笹の緑と紅葉の赤のコントラストが際だっている、Oさんは立ち止まっては、「こんな素晴らしい紅葉を5人で一人占め?..5人占め」、「贅沢だ!!」を連発、しきりにシャッターを押している。
樹林帯に入ると何の為かエンビパイプが境界のように、点々と立てられている、索道に使われたさびたワイヤもいくつか有った。
尾根を登る | Oさんの手にトイレットペーパー |
元は樹林帯であったのを人の手によって刈りはらわれた為、笹薮が出来てこのような緑の絨毯が出来たのだろうか、素晴らしい紅葉だ。
背後に「男体山」 | 山頂で無線交信をするSさん |
●「赤倉山」山頂
樹林帯を抜け、緑の絨毯を登りふりむくと、「男体山」が大きく立ちはだかっている、ひと登りで山頂に出た、まわりは樹林帯で展望はあまり良くない、笹の中に三等三角点が隠れていた、山頂を示す物は木の枝に巻かれた赤テープにマジックで「赤倉山」と書かれているだけで、他に何も無い。
先生、山名標識を持って来れば良かったですねと言うと、S先生は本当に悔しそうな顔をした。
山頂は展望も良くないので、北側のピークで休むことにして移動を開始する。
正面に「中倉山」先のピークは「皇海山」 |
北のピークからは樹林越しに「中倉山」が正面に見え、眼下には松木渓谷、遠く「皇海山」の頭が見える、反対側はゴルフ場のフェアウエイのような緑の絨毯の先に「薬師岳」「夕日岳」などの山並みが並ぶ。
無線の方は標高が低いので芳しくない、いつものように1200MHzでCQを出してみたが応答が無い、サブチャンネルでは千葉県の局の交信が聞こえるので、粘ってCQを出せば応答も有りそうだが時間もないので諦めた。
帰りは往路を忠実に戻った、所々に付けられたトイレットペーパーが大変役にたつ、紅葉になごり惜しみつつ車まで戻った。
●備前楯山
登山者でにぎわう「備前楯山」山頂 |
時間が早いので「備前楯山」に登ってみた、山頂に立つと、大きな「男体山」が素晴らしい、東の方正面に「赤倉山」が有る、ついさっきまであそこに居たのかと思うと感慨もひとしおだ、北には「中倉山」だ、ガレた尾根が幾筋も見える。
「赤倉山」は「中倉山」のように危険なところもなく大変楽しい山歩きが出来た。
1998年11月 foxtrot