駒ヶ岳(越後)(コマガタケ)
標高2003m
新潟県南魚沼市
登山日2023年 8月 3日
 (木)
SOTA JA/NI-012
  八海山をバックに駒ヶ岳山頂で

 越後駒ヶ岳は平ヶ岳に登りたくて国道352号線が通行できるか下見に行ったとき、奥只見シルバーラインの途中から眺めたことが有る、2014年だったようだ。


 その大きくて立派な姿を見ていつかは登りたいと思っていたが、アプローチの長いこと、山頂までの歩行時間の長いことなどから、なかなか実行に移すことが出来ない山だった。


 梅雨が明けてから、猛暑の日が続いていたが、8月 3日(木)はテンクラで見ても登るのに良さそうなので、越後駒ヶ岳に登ることにする、歩行時間が長いので夜行日帰りで前の晩に登山口の枝折峠に入り、仮眠、夜明けと共に歩き出そうと、2日の晩に家を出る。


 今乗っている車は車中泊に向いていないが、後ろのシートを前にずらして、コンパネで作った板を敷いて何とか寝られるようにした、でも全くフラットにはならない。


● 大失敗

 久しぶりの車中泊、枝折峠の駐車場に着いてから、シートをずらしてコンパネを敷いて準備をしたが、ドアを開けて車内灯が点いたまま準備をしてしまったので、蚊が入ってしまい、寝るところではない。


 10匹くらいはつぶした気がするが、ヘッドランプを消して横になるとしばらくして、プーンという音が聞こえる、また明かりをつけて蚊を探すという事で、ほとんど寝ることが出来ないうちに夜が明けてしまった。


 寝る準備はドアは閉めたまま窓を開けないで、車内でする事と、殺虫剤とかゆみ止めの薬を持って行くこと、少しでも寝やすいようにクッションを用意することなど、今度車中泊するときの準備の仕方を心に誓った、出来れば窓に挟めるような網戸も作りたい。


 完全に寝不足だがサンドイッチを食べて、準備をする、天気は良さそうだ。


枝折峠の駐車場から、今日も天気は良さそう  登山口、届はコンパスで出してある 

● 雲海・滝雲

銀山平を埋める雲海、滝雲も

 今日は長丁場、登り始めはゆっくりと登って行くと後から来る若い女性の登山者が軽やかに登って来る、雲海はどうですかと話しかけられるが、写真を撮ってあっという間にいなくなってしまった。


 トレイルの登山者だったらしい、若い登山者も登って来て雲海の写真を撮っていた、登って行くと、雲海の写真を撮るのが目的らしい人が2名、三脚を立てて雲海を狙っている、挨拶をして先に行く、ここの雲海と滝雲は有名らしい。


雲海を見つめる登山者 朝日に照らされる駒ヶ岳、山頂は遥か彼方

コメツツジが多い 明神峠の分岐、左が駒ヶ岳方面

 明神峠までは急な登りの岩場なども有る、一部崩落した危険なところなどもある、寝不足ではあるものの順調に登って行く、分岐の先が広場くなっていて三角点有る、登り始めてまだ早いがここで休憩する。


明神峠の三角点 尾根を下る滝雲が増えた

ノギラン?  池塘が有る、お米のような実がなる草が生えている

● 厳しい登山道

 登山道は木道や木の階段が沢山有って良く整備されているが、登って行くと下りが有って、標高がなかなか上がらない、帰りには当然のことだが登らなくては帰れないので、「勘弁してくれよ」と思ってしまう、道行山への道標があるので左の分岐を行ってみると、すぐに山頂に着く、登山道は先に続いていて、正面に見えるのは荒沢岳のようだ。


フジバカマかな  道行山山頂

 この先がずっと登ったり下ったりで高度が上がらない、少し登るとその先でぐんと下ってしまう、それでも少し登ったところで正面に駒ヶ岳が見えるベンチが有るので休んでいると一人の登山者が登って来る。


 新潟県に住んでおられる方のようで、しばらく話しながら登って行くと、大理石の道標が埋められた小倉山の分岐に着く、ここにもベンチが有りこの方は休むようだ、私は前のベンチで休んだので先に行く事にする。


小倉山分岐 ミヤマママコナ沢山咲いている

● いよいよ登りになる

 小倉山分岐から一旦下るとその先はいよいよ本格的な登りに成る、百草ノ池というのが有るので休もうと思ったが休むのに丁度良さそうな所が無いので、登山道の日陰になったところで休憩する、ここでまた登山者が追い付いてきたが、ここから先は急な道が続きだんだん離されていく。


急な登山道を登ると 百草ノ池が有る

 百草ノ池から先は森林限界を超えたのか展望が良くなって来る、ただ日差しが強く暑くてペースは上がらない。


リンドウ、もうすぐ咲きそう コバイケイソウ

 オトコエシに似ているが ニガナ

 登って行くと遠くの山の上に特徴のある双耳峰が見えてくる、燧ケ岳のようだ、その右に平ヶ岳も見えて来る。


山頂に向かって急な岩場が出てくる シモツケソウ

 駒ヶ岳の山頂も見えてくるが、登山道は岩場の急登に成る、落ちれば只では済みそうにない急な岩場を、岩に付けられたペンキを頼りに足の置く場所を考えながら慎重に登って行く、しばらく一緒に歩いた登山者が先の方で岩場を登って行く、若い健脚の登山者が登って来て追い越していく。


● 素晴らしい展望

まだまだ遠い山頂 駒ヶ岳の左に中ノ岳と兎岳

 雪渓の残る深く切れた谷筋には滝の落ちて流れ落ちる音が聞こえてくる、素晴らしい展望に苦しさも忘れてしまう。


やっと駒ノ小屋に着く 小屋から最後の登り”急登だ”

 急な岩場を登り終えると駒ノ小屋に着く、小屋番が居て、こんな素晴らしい天気は珍しいと言っていた。


登山道南側の展望、至仏山、兎岳、笠ヶ岳、武尊山、越後沢山、中ノ岳

 駒ノ小屋の前で少し休んで最後の登りに掛かる、登って行くと登山口で合ったトレイルの女性が下って来た、中ノ岳まで5Kmなので行ってみたら笹藪が深くて道が解らないくらいなので、戻って来たと言う、最近健脚のトレイルランナーは一日で越後三山を登ってしまうと言うが、そんな人たちは人間では無い、私は人間だからそんなことは出来ないと面白いことを言う、でも中ノ岳は登りたいと言う、十字峡からのコースは知らないらしく、教えてあげたら調べてみますと言って下って行った。


この花はキンコウカ?、沢山咲いていた  沢山花が咲く

雪渓の上が駒ヶ岳山頂 中ノ岳との分岐、右に行く

● やっとの事で山頂へ

一等三角点の有る駒ヶ岳山頂

目の前に八海山

谷川連峰と巻機山

 山頂はあまり広くないが、今日は登山者も少なく、空いているベンチにザックを降ろして、まずはSRH951Sのホイップアンテナで1200MHzでCQを出すと長岡市の局、新潟市東区の局、そして谷川岳でも交信していただいた、新潟市中央区のSさんが声をかけてくれた。


 途切れたところで、おにぎりを食し、今度は同じアンテナで430MHzでCQを出すと新潟市東区の局と交信する事が出来た。


同業者の若い子がいたが 荒沢岳

 無線をしている間に山頂にいた登山者は下ってしまい、山頂西のベンチに若い登山者が無線機で話している、聞けばデジタル簡易無線なので交信はできないが、いろんな話をすることが出来た。


 雲が湧き出して来て、登って来る時に見えていた山々は見えなくなってしまった、天気予報でも午後は悪くなる予報だ。


 もう少し山頂で無線をしたいところだが、下山に長い時間が掛かることを考えるとそうもしていられない、新たに登山者が登って来るのと入れ替えに下山する。


 駒ノ小屋に下ると登るとき一緒に歩いた登山者がベンチにいた、今日は小屋に泊まるらしい、挨拶をして、私は急な岩場の下山に掛かる。


● 下山は暑くて大変

岩場を下る 登って来た尾根が見える

 足を置くところを慎重に選んで無事岩場を下り終えると、これから下る尾根がずっと遠くまで見える。


ダイモンジソウ?  オオカメノキの赤い実 

このベンチで休もうと 帰りの登りがきつい

 登ったときに休んだベンチまで下り腰を下ろしたが、日差しが強く、長い時間は座ってられない、残りの水も少なく成って来た、帰りは登るときに思ったように、疲れた体に登るのが大変だ、でも自分でも不思議なくらい足が動いてくれ足が攣ることも無かった。


オヤマボクチ? 滝雲、雲海のビューポイント

 滝雲、雲海のビューポイントまで来たので残った水を飲みほして、枝折峠の登山口まで下った。


● 記録


 枝折峠P 4:48 -(0:36)- 5:24 明神峠 5:26 -(0:58)- 6:24 道行山 6:29 -(0:45)- 7:00 ベンチで休憩 7:02 -(0:12)-


 7:14 小倉山分岐 -(0:45)- 7:59 百草ノ池 8:11 -(1:05)- 9:16 駒ノ小屋 9:19 -(0:32)- 9:51 駒ヶ岳山頂 10:43


 -(0:18)-11:01 駒ノ小屋 11:03 -(0:47)- 11:50 百草の池 -(0:34)- 12:24 小倉山分岐 -(0:08)- 12:32 ベンチで休憩


 12:40 -(0:29)- 13:09 道行山分岐 -(1:00)- 14:09 明神峠 -(0:29)- 14:38 枝折峠P


登り赤、下り青

2023年 8月 foxtrot