430MHz のヤギアンテナ  2022年4月


430MHzのヤギアンテナ

 430MHzのヤギアンテナのSWRが高いのが以前から気に成っていた。


 どう測かっても 1.8を超えている、このまま使っていると無線機のファイナルに負担が掛るので、パワーを抑えて使っていたが、温かく成ったらアンテナを下ろして調べようと思っていた。


430MHz用スタックキット、同軸ケーブルを交換した、外側に有る
のは余った同軸ケーブル

 アンテナは2004年10月に買ったのでもう18年も使っているし、スタックキットは2016年に同軸ケーブルを交換している、もしかしたら、交換したときの半田付けのやり方が悪くて SWRが悪く成ってしまったのかが疑われる。


 4月に成って温かい日に、パンザに登って430MHzのヤギアンテナとスタックキットを下ろして、単体で調べてみたところ、アンテナは全く問題無い事が解った、ダイヤモンドの安いアンテナだがなかなか優秀だ。


 スタックキットは、ダミーロードは2個有るが、変換コネクターが1個しか無いので測れない、アンテナが大丈夫なので、スタックキットが悪いのは間違いないだろう。


 スタックキットは新品を買うとなると1万円くらいするので、中古品を探そうとオークションを見ると「自作 430MHz2分配器 プチ・キット」というのが出品されていた、送料込みでも\3220で、N型コネクタだけでも3個で¥2000くらいするので、即落札する。


自作 430MHz2分配器 プチ・キット

 届いた商品を見ると、きちんとした寸法精度で加工されている、アルミパイプや銅パイプを直角に切るだけでも、そこそこの工作機械が無いとできない。


届いた商品、組み立て方の写真も付いていた 穴のバリを取る

 コネクターをアルミパイプに取り付ける部分の穴に、わずかだがバリが出ているのでやすりで削って隙間が出来ないように仕上げる。


マスキングテープがしっくり入るように巻く

 組み立てるうえで一番大事なことは中に入れる銅パイプを、アルミの角パイプの中心に合わせる事だそうなので、銅パイプにマスキングテープを巻いて角パイプにしっくり入るよう、寸法を測りながら巻いた。


 銅パイプをアルミ角パイプに入れて、コネクターを取り付けると、銅パイプの切り欠き部にコネクターの中心コンタクトがぴったり収まった、寸法精度は大変良く出来ていた。


 ワット数の大きい半田コテで半田付けする。


 別途購入したN型-M型のケーブル2本を使って、以前から持っている8エレメントのヤギアンテナ2本を組み立てたスタックキットでつないで測定してみると SWRはほぼ振れない、大成功だ。


完成した 430MHz2分配器 中心導体の端子が開いて、接触不良になっていたようだ

 試しに今まで使っていた同軸ケーブルのスタックキットも計ろうとコネクターを取り付けようとしたら、端子が外に開いて接触不良になっていたみたいだ、4つに割れている端子を内側に少し曲げてコネクターを取り付けて測ったら、 SWRは下がっていた。


 後は角パイプの両側の穴を同梱されていた蓋でふさぎ、タイル目地補修パテを塗って防水する、念のため地上で15エレスタックを組んで SWRを測定してみる、 SWRが1.1くらいで問題ない。


 パンザに上げて測ってみても全く問題無かった、これで安心して50Wのパワーがかけられる。


 解ってしまえば、ただの接触不良だったようだが、430MHzという事でN型コネクターを使った方が良いのに決まっているので、これはこれで良しとしよう。



2022年 4月 foxtrot