那須岳縦走 朝日岳・三本槍岳・茶臼岳


 
朝日岳
(アサヒダケ)
標高1896m
栃木県那須郡那須町
三本槍岳
(サンボンヤリダケ)
標高1917m
那須塩原市、
福島県白河郡西郷村
茶臼岳
(チャウスダケ)
標高1915m
栃木県那須郡那須町
登山日2018年 7月21日
  朝日岳と茶臼岳

● ひさしぶりの山歩き

 この処しばらく山に行けなかったが、何とか時間を取って行くことにする、新たな百名山にご無沙汰なので、丁度 NHK の日本百名山で放送していた、那須岳に行くことにする。


 那須岳に登るということは、やはり、茶臼、朝日、三本槍を踏みたい、那須岳の地図を見るとたくさんのコースがあって何処から登ればよいのか良く分からないが、ロープウェイを使って楽々登山と行きたいところだ。


 ところが始発の時間を調べると 8:30 と遅く、縦走するのにはあまり宜しくない。


 そこでロープウェイの駅の上の「峠の茶屋」の駐車場に車を置いてここから、まず朝日岳に登り、三本槍岳に登ってから、戻って、茶臼岳に登り、ロープウェイで下ることにする。


 これが極一般的なコースのようだが、ロープウェイで下ると帰りに駐車場まで登る必要があるので、茶臼岳から登って来たルートを戻る人の方が多そうだ。


 那須岳のロープウェイは、昔々会社の旅行で来た事があるような気がする、あまりに昔の事なのでほとんど覚えてないが、乗ってみると何か思い出すか興味がある、ただの思い違いかもしれないが。


 土曜日、朝4:30家を出る、コンビニでおにぎりを仕入れて、北関東道をひた走る、東北道に入ると三車線になって車がぐんと増えて緊張するが、宇都宮を越えるとまた少なくなり、北関東道のように、安心して走れるようになる。


 那須インターで降りて後はナビ任せで那須岳に向かう、途中 道の駅 那須高原友愛の森に寄って行く、那須湯本温泉に入ると、硫黄の匂いがする。


 高速道路で来ると早いもので、ロープウェイの始発の時間までだいぶ時間がある、予定どうり「峠の茶屋」の駐車場に向かう、駐車場はまだ少し空きがある、ここから見える山は「朝日岳」のようだ。


● まずは朝日岳を目指す

駐車場から朝日岳が見える 那須岳登山口

 下界は暑いが、今日はガスがかかっていて風がありちょっと寒いくらいだ、駐車場の西側にお店があるが、まだ閉まっている、その前から登山道が始まる、樹林帯の中の良く整備された道を登って行くと、アサギマダラがヤマアジサイに止まっている。


アサギマダラがヤマアジサイに止まっている ガレ場の道になる

 登山道は樹林帯を抜けるとガレた道になる、左に荒涼とした茶臼岳、右に谷を挟んでこちらも岩場の朝日岳、正面には赤い屋根の避難小屋が建つ峰の茶屋跡がある、さすがに人気のある山だ、登山者が沢山いる。


峰の茶屋跡避難小屋 避難小屋から朝日岳に向かう

 避難小屋のところで休憩する、まだ歩き始めたくらいの赤ちゃんを抱っこした登山者がいる、赤ちゃんのうちから山につれてこられて将来はアルピニストになるか、はたまた山嫌いになるか、無理強いをすると嫌いになってしまいそうだが。


 休憩後朝日岳に向かう、向かう先の朝日岳はガスの中だ。


剣ヶ峰の岩陵 ヒメシャジン

 ここから登山道は急になってくる、剣ヶ峰の脇を通って登って行くと岩陵がそびえ立ち、荒涼としたガレ場にはヒメシャジンが咲いている、振り返ると茶臼岳が見えていた。


振り返ると茶臼岳が見えて来た

 登山道はますます急な岩場になり稜線に鎖が付けられている、岩場を回り込むと広い稜線に出てここが「朝日の肩」と呼ばれる朝日岳への分岐だ、朝日岳山頂はすぐ目の前に見えている。


岩場を登る 朝日の肩

 朝日岳山頂に登ると、数名の登山者がいる、展望はガスがかかっていて遠くは良く見えないが、わずかに登って来た登山道や、駐車場などが確認できた。


● 朝日岳山頂

朝日岳山頂 朝日岳山頂から茶臼山方面

 早速無線機のスイッチを入れ空いている周波数を探してCQを出すと、千葉市の局、船橋市の局、水戸市の局と交信することができた。


熊見曽根分岐 清水平の湿原

 さい先良く無線も出来たので、近くに居た人にシャッターを押してもらい、登頂記念の写真を撮って、次の三本槍岳に向かう、朝日の肩から登って行くとピークに緊急時の現在地番号が書かれた熊見曽根への分岐を示す道票がある、那須山岳救助隊の電話番号も書かれているが、ここは圏外のような。


 先には標高1900mを示す道標もある、ここから清水平の湿原に向かって下って行く。


 小さな湿原には木道が付けられている。


那須岳の噴火の危険を知らせる看板 正面に三本槍岳

 北温泉分岐のところには那須岳の噴火の危険を知らせる看板がある、登山道はコルに下り先には目指す三本槍岳が見えて最後の登りが始まる。


● 三本槍岳山頂

登山道の傍らにウスユキソウ 三本槍岳山頂

 登山道脇にはウスユキソウが咲いている、尾根に登り上げ先に進むと三本槍岳の山頂に出る、雲が多く周りの山々はあまりよく見えないが北側正面に旭岳だろうか立派な山が見える、こちらに来たのは初めてだし、山と高原地図を車に忘れて来てしまったので、山座同定も出来ない。


三本槍岳の一等三角点 旭岳方面

 それほど広くない山頂には10名位の登山者が思い思いにくつろいでいる、端の方に同業者がいるようだ、周波数は同じ430MHz帯のようで、かぶりが心配だが、山頂ひろば反対側、北側にストックを立ててアンテナを組み立てる、あまり広くない山頂なので周りの登山者の迷惑になりそうで気を使う。


 空いている周波数を探してCQを出すと、東京の中野区、稲城市、足立区、荒川区の局と交信することができた、何処の山に登ってもそうだが、無線局の多い首都圏方面が開けているので、適当にアンテナを向けるが山頂北側なのであまり場所が良くない。


 山頂を踏めたし無線交信もする事が出来たので、おにぎりを一つ食べて帰る準備をすると、同業者が近くにいたので話しかけてみた、海老名市から来た斎藤さんという方でまだ交信したことは無いようだ、奥の手で、こちらは那須塩原市、あちらは福島県西郷村で、カード交換の約束をする、ハイバンドに出られている方で、今日も1200MHzで交信されたようだ。


 最後に写真を撮って山頂を後にする、南の方にこれから向かう茶臼山と、朝日岳の先が見えている。


茶臼岳方面

 那須岳は全体的に急な所は少なく優しい山に思える、百名山ということもあって登山者は大変多い、曇っていて展望はいまいちだが日蔭の無い山なので曇っているおかげで暑さも少なくて助かる。


清水平から登り返す 茶臼岳がまじかに見えて来た

 1900m峰を下って行くと若い女性の単独の登山者が追い越していく、こんな若い子がいるのも、百名山ならではなのだろう、若い子は体力があってイイネと言うと、ハアハアしちゃってと言ってさっさと下って行った。


● 峰の茶屋跡の避難小屋で休憩

朝日の肩の沢山の登山者 峰の茶屋跡の避難小屋

 朝日の肩まで戻ると沢山の登山者が休んでいる、さらに峰の茶屋跡の避難小屋まで戻るともっと沢山の登山者がいる、ここで一休みカップめんを作る、多少暑くても温かいものは美味しい。


 誰かがドローンを飛ばしていて、上空の高い所に浮かんでいる、風があるのに良く飛ばされないものだ。


 休憩後最後の茶臼山目指して歩き始める、中学生くらいの体操着の団体さんが下ってくる、途中振り返ると、朝日岳の岸壁が目線の高さだ。


荒々しい朝日岳

 登山道は岩が沢山ある荒涼とした道だが装備を持たない観光客も下ってくる。


ガレ場の道を登る 旧噴火口、対岸が茶臼岳山頂のようだ

 山頂、旧火口のお鉢を回って行くと、今まで歩いてきた朝日岳、三本槍岳の絶景が広がる、避難小屋の赤い屋根がアクセントだ。


三本槍岳方面

● 茶臼岳山頂で無線運用

 半周ほど回ると少し高くなった所に大きな岩があり茶臼岳山頂の那須岳神社が祭られている、少し下った登山道脇のロープの支柱にストックを立てて取り付けアンテナを組み立てる、首都圏の方向と思われる向きにアンテナを向けて空きチャンネルを探すが土曜日ということもあって空いている周波数が無い、首都圏の方向は遮るものが無くほぼ見通しになっているようだ。


 ロケーションの良い山に登るのは違法局の少ない日曜日にするべきだ、それでも周波数を行ったり来たりして何とかチャンネルを探してCQを出すと、朝日岳で呼んでくれた局がまた呼んでくれた。


 さらにCQを出すと多くの局が呼んでくれて潰し合いになりコールサインが聞き取れない、まさにパイルアップの状態だ、普段は呼ぶ側でパイルなんて経験が無いが、それでも、横浜市、二本松市、船橋市、常陸大宮市、板橋区、越谷市の局と交信し、雲も厚くなってきたので、待っている局が沢山いそうだったが無線運用を終了する、ここはロケーションが良くて続けていればいくらでも呼んでもらえそうだ。


茶臼岳山頂の那須岳神社 茶臼岳の三角点

 アンテナを撤収して登山道を下って行くと茶臼岳の三角点がある、山屋さんにとっては大事な三角点だが登山道脇にポツンとあると寂しさを感じてしまう、茶臼岳は一般の観光地なのか、小さな子供を連れた若い家族ずれなどが登ってくるが、登山道は岩がごろごろした滑りやすい荒れた道なので、大変そうだ。


(大穴)噴気が上がる 那須ロープウェイ山頂駅

 下って行くと硫黄で白くなった噴気口がある、さらに下って行くとガレた歩きにくい道を沢山の登山者が下っている、登山道は砂地が深く歩きにくく観光地らしからぬ歩きにくさだ。


 ロープウェイの駅は蒸し暑く、それでもわずかな時間で山麓駅につき、舗装道路を駐車場まで歩いた。



● 記録


 峠の茶屋駐車場 7:10 -(0:41)- 7:51 峰の茶屋跡 7:55 -(0:26)- 8:21 朝日の肩 -(0:09)- 8:30 朝日岳山頂 8:55


 -(0:29)- 9:24 清水平 -(0:35)- 9:59 三本槍岳山頂 10:58 -(1:21)- 12:19 峰の茶屋跡 12:39 -(0:38)- 13:17


 茶臼岳山頂 14:11 -(0:20)- 14:31 ロープーウェイ駅 -(0:31)- 15:02 峠の茶屋駐車場


カシミール3Dで作りました

2018年 7月 foxtrot