今年も最初は足利の山 湯殿山

 
湯殿山
(ユドノサン)
 
標高 398.7m
 
栃木県足利市
 
登山日2017年 1月 5日
 
湯殿山

● 無線で聞いて

 ちょっと前のこと、シャックで無線を聞いていたら何度も交信していただいている足利市にお住いのKさんの変調が聞こえた、足利に有る低山の「湯殿山」に登られているようだ、ロケーションが良いようで強力な電波を発信している。


 足利市の湯殿山というのは聞いた事が無い、それでもnetで調べるといくつか出て来た、石尊山の南側にある標高398.7mの山で地形図に山名の記載は無い、山頂に神社が祀られているようだ。


 江戸時代末期に山形県の出羽三山神社の信仰が広まり信者が参詣する気運が高まったが山形まで行くのは大変なので、彦谷村の有志の働きで湯殿山神社を合祀したらしい。


 ここ二年ほどお正月に栃木県の低山を歩いているが、今年も歩き始めは足利の低山「湯殿山」に行くことにする、Kさんはどんな所から波を出していたのか。


 ヤマレコで検索すると足利の湯殿山の山行記録が載っていた、GPXデータを落として地図ロイドに読み込めるようにして出かける。


 湯殿山の登山口となる彦谷自治会館は広い庭がある、誰もいないが何処に車を停めたら良いものか悩んでしまった、水道の前に車を停めて、支度をする、「彦谷湯殿山ハイキングコース」という案内板がある、工事のために進入禁止とあるが、どこが通れないのかよくわからない、ヤマレコから落としたGPXデータは時計回りに周遊しているので、私も同じように時計回りに行こうと西登山口に向かう、歩いて行くと北側に山並みが見えるがどれが湯殿山なのだろうか。


彦谷湯殿山ハイキングコース 西登山口の案内板、車の鍵が掛けてある

 自治会館の西側の道路を横断すると西登山口の案内板がある、誰かが落としたのか車の鍵が掛けてある。


 舗装された道を登って行くと正面に携帯の基地局アンテナがありフェンスの所に詳しい道標がある、ここはT字路に成っていて北に向かう尾根に道が付けられている、この登山道は送電線鉄塔の巡視路のようで良く踏まれた道が尾根に続いている。


 小鳥が飛んできて近くの木に止まった、こんなとき写真を撮ろうとすると大抵逃げてしまって上手く撮れないが試しに撮ってみたら写ったようだ、鶯みたいだが、良く見ると目が白い、メジロかな。


携帯の基地局アンテナここから北側の尾根に向かう メジロのようだ

 なだらかな登山道を登って行く、この山は松の木の混じった混成林で登山道わきには榊の木が沢山ある。


榊が沢山ある

 登って行くと右に鉄塔への分岐がある黄色い杭に新栃木線136号と書いてある、鉄塔の所の展望はどうかと行ってみた、4本ある柱の基礎のコンクリの上に登ってみたが灌木が邪魔で展望はいまいちだ。


新栃木線136号 展望はいまいちだ

 鉄塔から北に延びる道は一旦下ってから登って行くと岩場が出て来る、巻き道もあるが岩を登ると登山道は急登になりやがて稜線に登るが風が強い、時折飛ばされそうなほど強い風が吹いて来てしかも寒い、でも展望が良くなってきた。


● 稜線に出る

巻き道のある岩場 桐生方面、山並みは石尊山〜深高山に続く

 太田市から桐生市に続く山並みが正面に広がる、なかなか素晴らしい展望だ。


太田金山から桐生の茶臼山まで山並みが続く

 北側の採石場のある山は石尊山から深高山に続く尾根のようだ、なだらかな稜線を行くとピークを三つくらい超える。


石尊山〜深高山 稜線を行く

 「ハイキングコース」と「つつじの峰」と書かれた道標のあるピークを過ぎると石の鳥居と立派な石祠の有る湯殿山山頂に着いた、自治会館に有った「彦谷湯殿山ハイキングコース」の案内板によると、ここが彦谷湯殿山になるようだ。


● 湯殿山山頂

つつじの峰 湯殿山山頂、彦谷湯殿山

 山頂は南側が開け展望が良い、さっそくベンチにストックを縛り付けアンテナを組み立てる、ロケーションが良いようで空いている周波数が少ないが、何とか使っていない周波数を見つけてCQを出すと、東京町田市、千葉富津市、杉並区、文京区と次々に呼ばれる、風が強くてときおり突風が吹くとアンテナが回ってしまうので慌てて方向を修正する、それでも9局も交信することができた。


神社の前のベンチで無線運用 埼玉方面の展望

都心のビル群、スカイツリーも見える

 お昼にはちょっと早いが今日もチキンラーメンを食し下山することにする、雲が多いので富士山は見えないかと目を凝らすと秩父山塊の稜線の上の雲の中にかすかに確認することができた。


● 下山

よく見ると富士山が見える 石祠のある険しい岩場は月山、ここを下る

 下山は登って来た方と反対側の東に向かうと松の生えた岩場の崖に石祠がある、出羽三山になぞらえてここが月山になるらしい、岩場の急斜面は三角点のある峰まで続く、途中東側の展望が良い、南に下っている尾根は行道山のようだ。


東側、行道山方面 湯殿山の三角点

 湯殿山の南には送電線の鉄塔がありこれから下る尾根が見える、三角点から下って行くと道は鉄塔の真下を通っている。


これから下る尾根 鉄塔

● 道を間違える

 さらに下って行くと階段が続き道は右に分岐する階段が下っている、真っすぐ行くと登りが有るようなので右の階段を下ってしまった、この道はハイキングコースに書かれていた尾根を下る道と違い、ショートカットの道で杉林の中を下るとすぐに舗装道路になった表登山口に出てしまった、ここには神楽殿があり彦谷湯殿山や神楽についての説明板がある。


杉林の中の荒れた道を下る 表登山口の神楽殿

 舗装道路を下ると彦谷自治会館の脇の道に戻ることができた。


湯殿山神社の石柱

 ハイキングコースとは違う道を下ってしまったが、展望の良い山頂や変化の有る道を歩け、無線も十分出来て正月休みの最後の一日は楽しいひと時を過ごす事が出来た。


● 記録


 彦谷自治会館 8:35 -(0:31)- 9:06 鉄塔 -(0:52)- 9:58 湯殿山山頂 11:20 -(0:08)- 11:28 三角点 -(0:21)-


 11:49 表登山口 -(0:24)- 12:13 彦谷自治会館


赤登り、青下り カシミール3Dで作る

2017年 1月 foxtrot