時計を買い変える。 2016年11月


左 新しい時計、右 古い時計 表示が一部出なくなってしまった

 時計を買うなんて別に何という事もないことですが、私が長い間使っていた時計は、目覚ましの機能の付いた時計で、右の黒い方です。


 1996年に CASIO から発売された DQD-10 という機種で当時はまだ珍しかった電波時計でした、結果として20年も使ったことになります。



 電波法では


 第五章 運用 第六十条(時計、業務書類等の備付け)


 第六十条 無線局には、正確な時計及び無線検査簿、無線業務日誌その他郵政省令で定める書類を備え付けておかなければならない。


 無線局運用規則 第一章 総則 第二節 無線設備の機能の維持等 「時計」第三条


 法第六十条の時計は、その時刻を毎日一回以上中央標準時又は協定世界時に照合しておかなければならない。


 とあります。



 無線業務を行い業務日誌を付けるとき時計が必要になります、法律にはきちんと書かれていますが、普段交信したときの時間を業務日誌につけるので時間が判る時計さえあればよいのですが、お店で電波時計を売っているのを見たとき、”お これだ ”というので思わず買ってしまいました。


 当時の電波時計は茨城県三和町の送信所から「JG2AS」というコールサインで40KHzの標準電波が送信されていたのを受信して正確な時を刻んでました、時計の上部に丸い膨らみがありこの中に標準電波を受信するアンテナが入ってました。


上の丸い部分にアンテナが内臓されてます

 この時計は一時間に一回自動で修正しますが、修正する様子を見ていても失敗することが多かったですが、電波受信良好の表示がいつも点いていたので夜などの条件の良いときにはうまく受信していたようです。


 アナログ時代のテレビでは当たり前ですが時報とピッタリ合ってました。


 いつのころからか表示が欠けてしまい「秒」は合ってますが肝心の「分」が解りません。


 だいぶ前から時計は何かの記念品などでもらう事が多く家のあちこちに転がっていたりするのでたまに思いついて電池を入れて壁に取り付けたりしていましたが、いつの間にか電池が切れて止まっているという事がしばしばです。


 最近、子供がもらってきた目覚まし時計が電波時計だった、知らない間に電波時計が広く普及しているらしい、愛着はあるものの表示が欠けてしまった古い時計ではしょうがないので新しい時計に買い変ることにしました。


 ホームセンターに行って時計のコーナーを見ると、何と電波時計が半分以上で値段も大変安くなっていました。


 沢山の種類がありましたが卓上で使うので表示がシンプルなものを選んでみました、今の標準電波は福島県の「おおたかどや山標準電波送信所」から出ているようで、地デジになってテレビの時報が正確で無くなったので、正確な時間が知りたいときは電波時計が一番頼りになりそうです。


 昔使っていた電波時計は時間だけでしたが今の時計はカレンダーまで入っていて、電波の受信に成功すると、日付と曜日まで自動で表示されました、おまけに温度と湿度まで表示されるようになっています。


 昔々、HFの無線機を買ったとき、無線機の取り扱い説明書にJJYの受信の仕方が書いてあり、受信して聞いたことがありましたが、最近の無線機(と言っても相当古いが)にはJJYのことが書いてありません。


 40KHzの標準電波はHFの無線機で受信できる範囲なので試しに受信してみましたが、現在はデジタル信号になってしまい音声でのIDは出してないので変調は何も聞こえませんでした。


 代わりに10MHzを受信すると1秒間に1回ピッという変調がかかり、時が刻まれているのが判るが、これは中華人民共和国の標準周波数らしく、しばらく聞いているとモールス符号で BPM BPM BPM という ID と女性の声で中国語で何か言ってました。


 今度の時計も20年使えるかな、そうなると私の方がそれまで生きていられるか?


2016年11月 foxtrot