ID-31  430MHz帯 ハンディ無線機 2015年 11月


 今年4月に久しぶりに430MHz帯のハンディ無線機を買ってみた、430MHz帯に出られるハンディ機は3台有る、まだ使えるがいずれもとても古いものだ、最近の機械がどうなっているか興味があったし、GPSレシーバー内臓というのが購入のポイントになった。


変換コネクターと一緒に買う、電池はおまけ

 基本の性能は昔のとほとんど変わらない、アマチュアの世界もだいぶ前からデジタル化されていたが、音声の通信がデジタル化されて何か意味が有るのか疑問に思っていた。


 でも今時の機械はデジタル化により成るほどという機能が備わっていた。

 デジタル化の恩恵の一つはD-STARでインターネットを使う事で、ちっぽけなハンディ機で世界中と交信できる可能性を広げたのは凄い事だ。


 散歩するとき、このハンデイー機を D-STAR 対応のレピーターにチャンネルを合わせて聞いていたら何度かD-STARの交信を聞く事が出来た。


 相性にも依ると思うが榛東村のレピーターから入って、福島県のレピーターと交信しているのを聞くと変調も良くわずかに遅れは感じるが上手く交信出来る、でも京都のレピーターから呼ばれていた変調は、非常にくぐもった様な変調で意味が良く取れない、距離はあまり関係無いと思うのでレピーター同志の相性なのかも知れない。


iCOM ID-31

 4月に機械が来てすぐに変更、増設の申請をした、電子申請で増設の申請をしたが、再免許申請の時と違ってやり方が良く解らなかった、要は増設した送信機の「技術基準適合」の認証番号を登録するという事のようで、4月30日審査完了となった。


 再免許申請の時は、審査完了の後”申請手数料 電子納付手続のお知らせ”が来たが今回は何も来ない。


 増設の申請をしても無線局免許状の内容は何も変わるところが無いので、これで良いのかと思っていたが何かしっくりしない、いろいろ調べたところ、審査完了で、新しい無線局免許状が出来ているはずなので、半年も経ってから返信用の封筒を送ってみたら、無線局免許状と無線局免許証票の赤いシールが送られて来て、晴れてID-31が免許に成った。


無線局免許証票のシールを張る 新しい無線局免許状 日付け以外何も変わらない

 ID-31 という無線機だが、値段の安さにも関わらず機能は満載でメモリーに至っては552チャンネルも搭載している、受信感度は古い機械と比べてみたが、やはり少し良いようだ。


 最大32GB のmicroSDHCが内臓出来て、メモリーデータ、レピーターリスト、交信内容の録音、GPSのログ情報が保存でき、本体の表示は漢字が表示出来るが、これもmicroSDを介して、パソコンで入力したデーターを本体に取り込める、少ないボタンで漢字入力は無理があるが、上手く出来ている。


本体横にmicroSDが入る GPSの位置情報、緯度、経度、高度、進行方向、速度

 一番欲しかったGPSの機能は、GPSロガーのみのモードが有り、バッテリーを節約できる、GPSの感度も良く現在10秒に一度のロギングの設定にしているが、少し細か過ぎるかもしれない、高度は10mくらい高く表示されてしまう、表示を修正する機能は無いようだ。


GPSロガーのみの表示、部屋の中でも衛星6個受信出来た。

 山頂に着いて交信するときは、ロギングを止めないと、有らぬ方向のノイズが沢山記録されてしまう。


 気になるバッテリーの持ちはモノバンドのせいかだいぶ良い、山頂で2.5Wで20局くらい交信しても、帰りのロギングも全く問題無くこなせる。


 地図の機能が無いのでGPSロガーとしてはかなり高価あるが、無線機の性能は D-STAR 搭載で大変良いので、総じてお買い得の無線機と言えるのではないだろうか。


 心配な点はリチュームイオンのバッテリーパックで、ニッケル水素のバッテリーなら、劣化したバッテリーセルを市販の物と交換して使用できるが、リチュームイオンはセルが市販されて無いし、取り扱いも難しいので、バッテリーパックが製造中止になったら本体も使えなくなってしまう。


 という事でそのうち予備のバッテリーパックと、電池ケースも購入しておく必要が有りそうだ。


 まだまだ機能を使いこなせていないので、CDに入っていたより詳しいPDFを読み説いて D-STAR も試してみたいものである。


2015年11月 foxtrot