梅雨の合間に物見山

 
物見山
(モノミヤマ)
標高1375m
下仁田町、佐久市
登山日2015年 6月28日
  内山無線中継所展望台から物見山

●梅雨の晴れ間に

 梅雨真っ盛りの今週は週末も雨の天気予報だったが、土曜日になったら天気予報が晴れに変わった。


 梅雨の中休みは最高の山歩きが期待できる、最近は特に予定を立てて無かったので、赤城山に登って無線の移動運用でもしようかと思ったが、以前から世界遺産の荒船風穴に行ってみたいと思っていたので、神津牧場から物見山に登って、無線運用して、帰りに荒船風穴を見て来ようと出かける事にした。


 神津牧場の駐車場に入ると5名の登山者らしき人たちが準備している、トイレに行って戻ってくると、先に出発したようだ、今日は山歩きというより無線を楽しむつもりで、そちらの機材がけっこう重たい、山に登るのにザックに釣竿を付けて駐車場脇の急な階段を登る、ハルゼミの鳴く樹林帯の道を登っていく、天気が良く日差しが強いが、樹林帯の登山道は強い日差しを遮ってくれ、風もあって、なかなか快適な山歩きだ。


 沢を2ケ所渡渉する、かつては橋が有ったような礎石みたいなものがある、大水で流されてしまってそのままに成ってしまったようだ。


●樹林帯を歩く

沢を渡渉する 切り株が一瞬クマに見えた

 急な道を登って行くと道端に黒い切株があって一瞬クマかと思ってしまった、長い事山歩きをしているが、クマに会った事は一度も無いが。


 しばらく歩くと話声が聞こえ、先に男性2名があるいていた、駐車場で支度をしていて人たちのようだが、男性が二名しかいない、前を行く人は高齢のようで歩くのが遅く、先に行かせてもらって、舗装路に出ると、女性3名が待っていた、やはり女性の方がパワーがある。


 待っている女性陣を後に、道路を横切り、物見岩に向かう、登って行くとT字路に出る、道票があるが朽ちていて読めない、とりあえず左側が登っているのでそちらに向かうと刈り払いされた快適な道が続いている。


刈り払いされた快適な道 左に向かう分岐がある

 歩いて行くと左に向う分岐が有るので行ってみると、三角点のある岩山だ、登ると正面に妙義山が眼下には緑の牧草地が広がる。


●物見岩?

標石のある岩山 正面に妙義山

 何も書いてないがここが物見岩のようだ、登って来た道は先に行くと荒船山の方に行ってしまうみたいで物見山は反対側なので、戻る事にする、下って行くと男どもを待てないのか女性3人が登ってきた。


ふり返ると物見山 内山無線中継所展望台

●絶景

 下って行くと内山無線中継所という電波塔があり展望台に成っている、階段を上って展望台に上がると、澄んだ空気の中に絶景が広がる。


山荘あらふねと内山牧場

 眼下には山荘あらふねと内山牧場が広がり、八ヶ岳連峰が広がる、山名盤によると北岳らしい山がが意外な近さに見える。


意外な近さに北岳と間ノ岳 内山無線中継所の鉄塔

 展望を楽しんだ後道路に下ると道路反対側に物見山への道標が立つ登山道がある、良く踏まれた快適な道を歩いて行くとまた車道に出てしまう、ここから車道を少し歩くと今度は道路左側に物見山へ向かう登山道があった。


●物見山に向かう

物見山に向かう 道路左側牧場の脇を物見山に登る

 牧場の柵に沿って登ると、物見山の山頂に出る、ここは95年に一度来ている、その時は下の荒船林道まで車で来たので下に車を置いて牧場の中を歩いて山頂に登った、山頂で8エレのヤギアンテナを立てて無線運用をしたが、軽井沢から下仁田に抜けるという登山者がいてベンチでコンロに火を点けて料理を始めたらコンロ音がうるさくて無線の声が良く聞こえなかったのをいまだに覚えている、ログを見ると新潟の燕市や他5局と交信していた。


●物見山山頂で移動運用

物見山山頂 50MHzのアンテナを上げる

 物見山山頂はベンチは無くなり、木が茂って西側は全く見えない、東側には正面に妙義山が見えて展望は最高だ。


物見山山頂から妙義山 物見山山頂から浅間山

 ちょっと虫がうるさいが、久しぶりに1200MHzでCQを出すと以前に2度交信していただいた事のある足利市の局が応答してくれたが、話しているうちに、変調に雑音が入るように成って交信が途絶えてしまった、足利局の無線機が壊れてしまったようだ。


 その後1200MHzでCQを出すが応答が無い、そんな事をしていると、途中で追い越してきた5名の登山者が登って来た。


 1200MHzがダメなので釣竿を立てて50MHzヘンテナを上げて無線機のスイッチを入れると移動局の強力な電波が入って来てこちらは賑やかだ、空いている周波数を見つけてCQを出すと、前橋市の局に続いて富山県高岡市の局が呼んでくれた。


 50MHzで5局ほど交信する事が出来た。


 5名の登山者はすぐに下ってしまい、無線交信をしていると一人の男性が登って来た、「うるさくしてすみません」と言うと、もっとうるさいのが来るよと言って後から20名くらいの団体さんが登って来た、7割くらいが女性だ、高崎から来たという団体さんだが、記念写真を撮ってしばらく散策していたが北側の登山道に下って行った。


 最後は430MHzの4エレヤギを組み立ててCQを出すと、栃木市、土浦市、前橋市、最後は藤岡市のYさんが応答してくれた。


 昼食を摂って登って来た道を下ると、途中荒船山が正面に見える、梅雨の中休みの晴れ間は本当に素晴らしい山歩きが楽しめる。


荒船山、経塚山、両神山も見える 神津牧場でソフトクリームを買う

 神津牧場の駐車場に下ると、先に下った20名くらいの団体さんが駐車場に座り込んでくつろいでいた、私は荷物を車に置いて、売店に急ぐ、ここのソフトクリームは甘すぎず最高に上手い。


●記録

 駐車場 8:30 -(0:39)- 9:09 物見岩 -(0:31)- 9:40 物見山山頂 12:03 -(0:33)- 12:36


カシミール3Dで作りました、赤往路、青復路


●荒船風穴


 ソフトクリームを食べて今度は世界遺産の荒船風穴に向かう、売店で聞くと、風穴に行くのには、神津牧場の先に駐車場があり、行き徒歩15分帰り20分との事だ、駐車場から荒船風穴の案内に従って行くと、道は牧場の中を通って下って行く、牧場から道路を歩いている人もいるが、かなり距離があるので、車で行った方が良いでしょう。


 駐車場に車を止めてコンクリート舗装された道を下る、距離は800m覚悟して行きましょうの看板、行きはよいよい帰りは・・、途中カーブの所に2か所冷風の出る穴がある。


風穴の石積み 一番奥の冷風体験スペース

 500円なりを払って中に入ると説明してくれる人がいる、冷蔵庫の無い当時、高価な蚕の卵を貯蔵するため全国からここに持ってきて貯蔵し、その為に交通網を整備し、専用の電話まで引いたと言う話に驚く。


 一番奥の冷風体験スペースに行くと鍾乳洞に入ったような涼しさだ。


 見学後駐車場に向けて舗装された坂を登る、傍らにホタルブクロが咲いている、登って行くと件の20名くらいの団体さんが下って来た。


ホタルブクロ


●登頂出来ず


 帰りの駄賃に凧の峰(1293m)に登ろうと下仁田浅科線に車を進める、凧の峰から尾根が続くカーブの所に行ってみるが藪が深く行く気に成れない、さらに先の別荘地のところから登れるところがないか行ってみたが、道路は行き止まりに成ってしまい、登れそうな所は無かった。


 ルートの無い藪山は冬枯れの時期で無いと難しそうだ、それに思いつきでは無く最近ではほとんど情報が有るので事前にルートを調べておかないと難しい、この辺りには別荘地が広がるが人影も無く、昨今の不景気を思い起こさせる。


内山牧場から荒船山

2015年 6月 foxtrot