鍋割山で遊ぶ

 
鍋割山
標高1332m
前橋市
登山日2014年 8月23日
  鍋割山山頂

●不満の募る山歩き

 最近、山に行っても山頂までたどり着けず不満の募る山歩きが続いた、お盆の休みは、簡単に登れて、無線の移動運用を兼ねて、遊べる山に行こうと思っていたが、天候不順でそれも叶わず、一層不満が募った。


 今週こそ行こうと思っていたらまたもや天候不順、大雨で未曾有の災害が発生しているので、山に行けない事ぐらいは、しかたがないのだが。


 土曜日は天気予報によると午前中は何とか持ちそうなので、簡単に登れて無線でも遊べる所へ行きたい。


 こんなときに一番良いのは、赤城 鍋割山だ、平ヶ岳で足が攣ったので、対策としてハイドレーションを試してみることにした、山の用品屋さんに行くと何種類かハイドレーションのチューブと袋がセットに成ったものがある、値段の手ごろな製品にしたら OSPREY というひんしゅくを買いそうな名前がついている、調べてみると OSPREY はザックのメーカーでハイドレーションも作っている。


 ザックといえばミレーが有名だが OSPREY のザックもなかなか良さそうだ、ハイドレーションはRESERVOIR LT1.5Lで値段のわりには良く出来ていて、必要な機能はほとんど備えている。


 鍋割山は気楽に何度も行っているが、最後に行ったのが2009年なので、久しぶりだ、いつものように青年の家のところを登って行く、昨夜の夕立ちはかなり雨が降ったようで、道路には枯れ葉や木の枝などが沢山残っている。


 登山口のある道路の端の駐車余地に車を止めるが、ロードスターが一台停められていた、支度をするが今日は6mの無線機と例のハイドレーションの袋にコンビニで買った500mlのポカリスエットを入れて、水を1L入れて薄めた、入れるときに少しこぼしてしまったので、この手の作業は山に行く前の日に家で済まして冷蔵庫で冷やしておく方が良さそうだ。


●山歩き

 下草が湿っているのでスパッツを付けて登山道を登る、鍋割山の登山道は登山者が多いせいか砂が流れ岩がむき出しになって険しくなっているような気がする、初めて登った時はもっと楽だったような思いがあるが気のせいか、下のゴルフ場から終始機械の音が聞こえるのは朝の芝刈りをしている音だろうか。


 時々ハイドレーションで水を飲んでみるがなかなか良さそうだ、ただ水の残量が気にかかる。


鍋割高原 ツリガネニンジン

 鍋割高原に上がると、下界は雲の中だ、ツリガネニンジンが咲いている。


 樹林帯に入るとガレ場の急登になる、登っているとき何か音がした気がしたら、下から4名の登山者が登ってきた、追い越して行くとき見ると、タイツに短靴、カラフルなウエア、小さなザック、トレイルランの人たちだ。


 思わず「トレイルですか」と声をかけると、ハイと言って登っていく、「駈け上がらなくっちゃ」と言うと「ムリムリ」と言って登っていく。


 しばらくはトレイルの人たちの話し声が聞こえていたが、同じようにタイツにカラフルな登山者が一人、この人たちとは別に、下ってきた。


 見れば最近のウエアの山ガールだ、顔は見なかったが登山口にあったロードスターに乗ってきたのだろう、若い女性が一人でロードスターで山に登る、時代は変わってきている、でもちょっと嬉しい変わりかただ。


 急登の最後の崖のところにはロープが付けられている、樹林帯を出て山頂直下の丸太の階段はなかなか山頂に着かない。


 5年ぶりの鍋割山山頂だがひっそりとして誰もいない、トレイルランの人たちは荒山高原に向かって走って行ったのだろう。


山頂からの雲海 6mのヘンテナを上げる

 下界は1000mくらいまで雲に覆われていてその上は青空だ、秩父の山並みまで雲海になっている、山頂西側のツツジの木に釣りざおを伸ばして付け組み立てた6mのヘンテナを立てて取り付けた、風が無いので倒れる事は無さそうだ、430MHzの4エレヤギアンテナも組み立てて用意は出来た。


 ピコ6のスイッチを入れてワッチすると強力な変調が入ってくる、長らく使ってなかったピコ6だが壊れる事も無く正常に動作しているようだ、単純な機械はトラブルが出ないので助かる、自作ヘンテナも健在だ、変調の主は何度か交信した事のあるMさんで、多摩市に移動しているようだ、交信が終ったので呼んでみるとRS59で取ってもらえた。


 家で6mを聞いていてもEスポ以外は赤城山の移動局でもないと、ほとんど聞こえてこないが、高さが有ると流石に良く飛んでくれる、1w+ヘンテナでも十分遊べる。


 Mさんと交信終了後、周波数を変えてCQを出すと、横浜市、練馬区、町田市、荒川区、船橋市、大田区と次々に呼んでもらえた、初めての局ばかりだ、でも古い機械は話していると周波数がずれてくる、RITで調整すればよいのだが、レトロな感覚も味わえた。


 CQを出せば6mでもまだ呼んでもらえそうだが430MHzに移ってみる、こちらは空いているチャンネルが無い、CQを出している局がいるのでサブチャンネルに移るが、フルスケールでモービル局がかぶって来るので呼ぶ気に成れない、家では静かな430MHzでも標高1300mもあると関東平野で飛び交っている電波が全て入ってくる。


 空いているチャンネルを探してCQを出すと、横浜市の局が呼んでくれて、続いて安中市、千葉県、さいたま市の局が呼んでくれた、6Vのバッテリーなので出力は2.5Wだが話しているとハンディ無線機が暑くなってくる、モービル局の被りも激しくなってきた、天気も下り坂で、青空だった上空もだいぶ雲が出てきた、このあたりが潮時と無線を切り上げてアンテナを撤収する。


終始雲に覆われていた

 近くで休んでいた登山者にお騒がせしましたと声をかけ下山にかかる、丸太の階段を下って樹林帯に入り崖のところまで下ると一人の女性の登山者が登ってくる、訓練のつもりで登ってきたが今日は調子が悪い、疲れてしまったと元気が無い、それでも何とか登っていった。


ホタルブクロ

 鍋割高原から下って行くと登った時には気づかなかった登山道わきにホタルブクロが咲いていた。


 5年ぶりに登った鍋割山はやっぱり良い山だ、距離が無いのでハイドレーションの効果は良く分からないが、夏の長距離の山歩きには有効な気がする、汗をかく量がすこし増えたような気がする、久しぶりの6mも健在で十分に楽しめた。


●記録


登山口 7:30 -(0:23)- 7:53 鍋割高原 -(1:01)- 8:54 鍋割山山頂 11:07 -(0:37)- 11:44 鍋割高原 -(0:25)- 12:09 登山口


 帰りに荒山高原に行く途中の水源地で空いたボトルに水を汲んできた、いつも人がいるのに今日は誰もいない、震災以来初めて来てみたが、この水はどうなんだろう放射能汚染がちょっと心配だ、そのせいで誰もいない?


2014年8月 foxtrot