子持山

標高1296m

群馬県渋川市
旧子持村

2012年2月11日
獅子岩から見る子持山

●子持山を再訪

 子持山は、私の記録を調べると1995年5月27日に一度登っている、獅子岩に登ったのが怖かったのと山頂で偶然、無線仲間のYさんに会ったのを覚えている。


 赤城大滝に同行させていただいたSさんとまた何処かに行きましょうと言うことになっていたが、土曜日の都合を伺うと、丁度良いということで、とんとん拍子に話がまとまり、子持山に行くことになった。


 国道17号から鯉沢バイパスを経て、子持入口を左折する、桜並木を通って、子持神社の鳥居を通って、林道を登って行くと、残雪が出てくる、橋を渡って登って行くと、駐車場に車が一台停めてあった。


 まだ先に行けそうなので、登っていくと6号橋と思われる橋を渡った先で、タイヤが空転を始め、ついに動けなくなってしまった。


 すぐ先には雪に覆われた駐車場があるので、何とか入れようと、戻って勢いをつけて登ろうとするが、バックでもタイヤは空転をはじめ動けなくなってしまう。


 車から下りてみると、雪は完全に凍り付いて、つるつるで歩くのも困難な状態だ、スタッドレスタイヤでは全く歯が立たない、杉の枯葉をタイヤの下に入れてみたりしたがだめなので、ジャッキアップしてタイヤチェーンを付けると、嘘のように動き出した、こんなときは一人だと心細いが、二人であれこれ対策を練るのも半分遊び感覚で面白い。


 駐車場に車を入れ、仕度をする、6号橋を戻って、コンクリート舗装された登山道に入る。


●記憶と違う登山道

 沢に沿って付けられた登山道はいきなりの急登で雪がかなり残っている、以前来たときと様子が違うようだが、17年も経てば様子も変わってしまうのだろう思い登っていく。

 少し登って、Sさんの提案でアイゼンを付けると、雪は硬くしまっているので、なかなか快適だ、登山道は杉林の中を通っていて、ピンクのテープがところどころにあるので、それを頼りに登って行くが、二つ目の分岐で、テープも無くなってしまう。


 上に稜線が見えるので、そこまで行けばルートが有るだろうと、杉林の急斜面を直登することにした。


Sさんのアイゼン 快適な稜線を歩く

 稜線に出ると、明瞭な踏み後があり、先には獅子岩も見える、Sさんの持ってきた「群馬の山歩き130選」の概念図とちょっと様子が違うが、明瞭な登山道が先に続いている、休憩後稜線を行くと、電波の反射板のあるピークに出た。


●反射板のあるピークに出る

電波反射板 反射板の間に獅子岩と柳木ヶ峰

 このピークには道標もあり、目指す子持山方面には、切り立った獅子岩と、柳木ヶ峰と思われるピークが見える、眼下には蛇行した利根川と渋川市や前橋市の町並みも一望できて、なかなかの展望だ。


 ”電波反射板にはマイクロウエーブの電波が飛び交っているので、間に入ると電子レンジの中と同じで暖かくなるかね”などと言いながら、先を目指すとまた道標のある三叉路に出る、先には岩脈と言われる薄い岩塊があり、侵食された古い火山は、西上州の岩山とちょっと違う姿で興味深い。


7号橋からの分岐 岩脈を撮るSさん

●獅子岩に登る

 獅子岩の基部に着くと、巻き道もあるが、獅子岩方面の崖を登ることにする、Sさんはつま先にも爪のあるアイゼンなので、岩の急斜面を登るのは大変そうだが、私は4本爪の軽アイゼンなので、つま先が使えて比較的簡単に登る事が出来る。


 獅子岩の基部を左に回りこむと、南側の展望が素晴らしい。


南側の展望

 上に登る鎖ハシゴが立派で安心感があるので、登ってみると、その上にもう一段鎖がある、Sさんはアイゼンをはずして空身で登って行ったので、私も後に続く、獅子岩の岩頭はさえぎる物が無いので、さらに展望が良い。


鎖ハシゴを登るSさん 頂上へ登る鎖

 写真を撮って、しばし展望を楽しむ、昔登ったときは、怖くて展望を楽しむ余裕も無かったような気もする。


赤城山 獅子岩

●子持山に向かう

 獅子岩から急登を下り、子持山方面に登って行き振り返ると下ってきた獅子岩が眼下に見える、何処か見覚えのある景色だと思ったら、Mountain Walk の masa さんのホームページの画面だった。


柳木ヶ峰 もうすぐ山頂

 山頂に石祠のある、柳木ヶ峰を通過して、左側に岩のある急斜面を登って行くと、この日唯一の登山者とすれ違った、獅子岩が遥か下の方に見えるようになり、斜面がなだらかに成ると、待望の、子持山山頂だった。


山頂から西方面

●素晴らしい展望の子持山山頂

 以前に登ったとき山頂は樹林に覆われていて、展望はあまり無かった様な気がするが、この時期は、大変素晴らしい、西方面を見ると、庚申山から、男体山、皇海山、日光白根山、辛かった錫ヶ岳、などなど、雪をかぶった峰峯が見渡せる。


 食事もそこそこに、私は4エレの八木アンテナを組み立ててワッチすると、コンテストで沢山の局が交信している、Sさんは大きなカメラを取り出して辺りの写真を撮っているので、コンテストでCQを出している局を呼んで、一局QSLカードをゲットする。


●下りは違うルートを取る

 帰路は、柳木ヶ峰から急な道を大タルミに下る、見上げると、獅子岩が頭上に見える、さらに下って、沢を渡るところで立派なカモシカがこちらを見ている、どんぐりでも食べているのか写真を撮っても動く気配が無い。


大タルミから見上げる獅子岩 立派なカモシカ

 8号橋に向かう道は両側に侵食された奇岩が沢山ある。


8号橋への道標 凍りついた滝

 凍りついた滝や洞窟、石門など遠くから見る子持山からは想像出来ない荒々しさがある。


こちらも凍りついた滝 洞窟

●なぞが解けた登山口

 8号橋に着くと、駐車場があり下って行くと、立派な案内板のある登山口が見えてきた、上には屏風岩がそびえている、以前子持ち山に登ったのはここからだったようで、今日の登り始めの登山道やルートに見 覚えが無かった事が納得させられた。


子持山登山口 屏風岩

 再び訪れた、子持山、季節が違ったおかげで、展望も素晴らしく、はからずも、違ったコースを歩く事が出来て、大変楽しい山歩きをする事が出来た。


●記録

 駐車場 9:51 -(0:14)- 10:05 アイゼンを付ける -(0:57)- 11:02 電波反射板 -(0:13)- 11:15 峠 -(0:26)- 11:41 獅子岩


 11:51 -(0:41)- 12:32 柳木ヶ峰 -(0:26)- 12:56 子持山山頂 13:46 -(0:32)-14:18 大タルミ-(1:06)- 15:24 駐車場