甲武信ヶ岳
(こぶしがたけ)
登山日2010年
9月19日
標高 2475m
山梨県山梨市
  甲武信ヶ岳と三宝山

●モウキ平の駐車場へ

 今年になって、川上村に入るのも今度で4度めでだいぶ慣れてきた、出発が遅くなってあせる気持ちに、好都合な事に、信濃川上の駅を過ぎたあたりで、大型トラックが前を走っている、それも結構なスピードで、まるで露払いのようだ。


 モウキ平の駐車場に入ると、すでに満車状態、土曜日から入っている、小屋泊まりの人たちがいるせいか、百名山の人気のせいか。


 東屋の前に、やっと一台車が入れるところが有ったので、駐車してすぐに仕度をする、急いでいると、東屋でのんびり食事をている人を見ても、何なんだろうと、思ってしまう。


●快適な道

 駐車場のゲートの脇を通って林道に出るとすぐに十文字峠への分岐がある、どこから入って来たのか、林道脇に車が3台ほど停めてあった。


 10名くらいの団体が集まっているカーブの所に、小さな小屋のような、神社があった、のんびりしている暇はないので、先に行かせてもらう。


苔が美しい登山道 ナメ滝に沿って登る

 沢に沿った道は、歩きやすく快適だ、コケが美しい、でも歩くにつれ、展望が無いのはだんだん辛くなる、ナメ滝のあたりで、荷物を背負ったボッカさんに追いつく、重さを聞いたら25K程ということで、以外に思ってしまった、道程は丁度半分くらいとの事だった。


 単調な道はだんだんペースが速くなるような気がする、沢の幅が狭くなってきたら「信濃川・千曲川水源地標」の碑とベンチのある広場に着いた。


 水源地は、下の枯れ沢のようで、水の溜まりはあまり無さそうなので、降りることも無く休んでいると、同じくらいの年代のご夫婦と思われる、登山者が、ベンチで話している。


 やはり百名山を目標にしているようで、40幾つか登ったと言っていた。


信濃川・千曲川水源地標

 千曲川は、信濃川の支流で、信濃川といえば、”日本で一番長い川”だったような、簡単に来られてしまう、ちょっと意外な日本一の川の源流である。


●甲武信ヶ岳山頂へ

 ここから登山道は沢を離れて、急登で稜線に向かう、樹林帯から尾根に出ると、南側は切れ落ちて展望が開けるが、あいにく天気が悪く、稜線に出ても曇っていて、期待した展望は得られなかった。


 稜線を登って行くと、岩場に出て、あっけなく山頂に飛び出した。


 狭い山頂には沢山の登山者がいた。


 写真を撮って、1200MHzでCQを出すと一局応答があった。


 どら焼きをほうばりながら、430MHzを聞いていたら、おなじみの局Hさんが赤城山からCQを出していたので、お声がけ、2局もQSO出来たので早々に荷物をまとめて、甲武信小屋の方へ下る。


 小屋まで降りて、木賊山(とくさやま)への道を確かめて、木賊山の山頂を目指して登ることにする。

甲武信ヶ岳山頂

●木賊山の山頂へ

 少し登ると、樹林帯が切れて、振り返ると、甲武信ヶ岳と三宝山がよく見える、足が攣り気味なので、ゆっくりと登りベンチのある木賊山の山頂に着いた、展望は無い。


 430MHzでCQを出すと、以前に何度かつながった事のある局長さんが呼んでくれた。


 記念写真を撮って、甲武信小屋方面に戻る、三宝山へは甲武信ヶ岳を通らない巻き道が有るはずなので、小屋の前を通ると、水源地標のところで話していた登山者が、暇そうにしていた、今夜は小屋に泊まるようである。


木賊山山頂

 甲武信小屋の裏には、荒川の源流の碑があり、その先に、扉のついた柵があった。


 扉を通って、柵の外に出ると、三宝山への道が北へ伸びている。


●三宝山の山頂へ

 甲武信ヶ岳からの道と合流すると、少し上りになり、やがて三宝山の山頂に着いた。


 山頂には、大きなザックを持った登山者が休んでいた、愛想の無い登山者であったが、以降、十文字小屋までのルートで、この人と前後して歩くこととなる。


 無線運用をする為、少し離れた、三角点の近くに、ザックを降ろし、ラーメンを作り昼食となる、ポータブル7の移動局がCQを出していたので、QSLをゲット、休んでいた登山者は、会釈をして、先に出発していった。


三宝山山頂

 その後、もう一局QSO、樹林の間から、甲武信ヶ岳の方を見ると、雲が出てきて山容が隠れていく、手前に岩峰が見えるが、そこへ行く道があるのだろうか、写真を撮って、三宝山の山頂を後にする。


 三宝山から下って行くと、女性2名の登山者が、道に腰を下ろして休んでいた、親子かとも思われるこの人たち、展望が無く、人の少ない長い登山道に、ここは本当に百名山なのかと、不満の様子、モウキ平からこちらのルートを登ってくるので、かなりの健脚みたいだ、もう少しで、三宝山で、甲武信ヶ岳には、登山者が沢山居たことなど話して、二人は、三宝山方面に登っていった。


 展望は無いものの、快適に下って行くと、尻岩に出た、ところがこの先は、かなりの登りで、先に出発した登山者が休んでいた。


●武信白岩へ登る

武信白岩 白岩の上から

 きつい登りや岩山を登って行くと、武信白岩と思われる岩峰が現れた、岩峰の上は展望が良さそうであるが、取り付く場所があるのか。


 岩峰の基部に着くとロープが張ってあるが、登れそうなので、緊張したが登ってみる。


 残念ながらガスが出てきて、北側に、切立った峰と、川上村の集落がすこし見えるだけで、あとは何も見えない、写真を撮って、430MHzで無線を一局交信、慎重に下る。


 岩峰に登っている間に、例の登山者が先に行っていたが、途中でまた追い越した。


 大山に着いて、無線運用をしていると、登山者も登ってきた。


 この登山者、かなりのベテランで、藪山派のようだ、西沢渓谷から山に入り、夕べは、鶏冠山でテント泊、鶏冠尾根から、木賊山に出て、この後、十文字峠から、三国山、ショナミの頭、東沢の頭から、扇平山に下って、帰るという。


 東京都は避難小屋が充実しているが、埼玉県は、営業小屋ばかりで、テント泊を禁止している、と不満を漏らしていた。


 話しているうちに、三名の登山者が下ってきて、先におりて行った、ガスが出てきて、薄暗く感じる登山道を、連なって下ることになる。


●下山へ

 十文字小屋に着くと皆さんは休むようだ、私は十文字山にも行きたかったが、時間が押しているし天候も良くないので、そのまま下ることにする。


 道標を確かめて、梓山方面にに向かう、梓山なんていう山があったのかと不審に思ったが、道標の下に(モウキ平)と書いてあったので、そちらに向かったが、その書込みがなかったら、大いに迷ってしまったと思う、地図で調べたら「梓山」は、山ではなく川上郷の地名であった。


白泰山、栃本分岐 ベテラン登山者が前に

●記録

 モウキ平 7:05 -(0:34)- 7:39 慰霊の碑 -(0:41)- 8:20 休憩 8:26 -(1:17)- 9:43 信濃川・千曲川水源地標 9:53 -(0:16)-


 10:09 稜線 -(0:22)- 10:31 甲武信ヶ岳山頂 10:57 -(0:12)- 11:09 甲武信小屋 -(0:18)- 11:27 木賊山 11:50 -(0:08)- 11:58


 小屋 -(0:39)- 12:37 三宝山 13:15 -(0:28)- 13:43 尻岩 -(0:43)- 14:26 武信白岩 14:35 -(0:37)- 15:12 大山 5:33 -(0:24)-


 15:57 白泰山・栃本分岐 -(0:2)- 15:59 十文字小屋 -(0:30)- 16:29 八丁坂 16:33 -(0:38)- 17:11 - モウキ平駐車場