石門めぐりと金洞山(中岳)

 
金洞山(コンドウサン)
標高1080m
松井田町、下仁田町
登山日1997年 2月23日
  金洞山から

●妙義山に登る

 妙義山は小学生のころ団体登山で歩いた記憶がある、有料道路が出来る前で妙義神社から中之岳神社まで歩いたようであるが、記憶は定かでない。


 妙義山は、今では無料道路となってしまった、有料道路が出来てからは車で何度も通った事が有ったが、3年くらい前、石門めぐりをしただけで、今まで歩いたことは無い、以前石門めぐりをしたときは、紅葉の時期で登山者が多く鎖場では渋滞していて、第二石門には行く事すら出来なかった。


 2月23日、今の時期登山者も少なそうだし、表妙義の縦走路とはどんな物か見てみたいと思い出かけてみた。


 土曜日に降った雪が心配であったが、中之岳駐車場から見る限り雪は無さそうである、仕度をして石門の登山口へ向かう、朝早い為かときどき車が通り過ぎるだけで、辺りは静まりかえっている。


 枯れ葉の散っている石畳の登山道を快適に登る、第二石門の裏側の「つるべ落とし」には雪が残っていて緊張させられた。


 妙義山の鎖はステンレス製か銀色に輝いていてたのもしい。


 第四石門の先の鎖を登ると西上州方面の山々の展望が良い、写真を数枚撮ってから、大砲岩に行ってみた。


 大砲岩の基部は丁須岩と同じようにくずれ落ちないようにセメントで固めて有る。


 430MHzでメインチャンネルを聞くと西茨城郡の局がCQを出している局がいたのでお声がけした。


●金洞山に向かう

 大砲岩から第四石門に戻り、金洞山.中之岳神社方面に向かう、中之岳神社と金洞山の分岐には登山カードのボックスが有り、「一般登山者入山禁止」との標示板がある、「一般登山者」とはずいぶん曖昧な表現だと思ってしまった。


 此処から登山道は急登になり、木の根や岩などに掴まりながら登るような所もある、両側が岩稜に挟まれた沢を登ると鎖がある、足をかけるために削られた岩のくぼみには枯葉が積もっている、他に登山者も居ないので、遠慮無く枯葉を掻き落としながら登る、背後の西上州の山々の展望が美しい。


荒船山

●按部に出る

鎖を登る

 鎖を登り詰めると、金洞山の、「西岳」と「東岳」の按部に出た、西岳方面には此処にも「一般登山者入山禁止」の標示板があり金洞山「西岳」が間近に見える。


 銀嶺の浅間山や、裏妙義の岩稜など素晴らしい景色だ、東の方には表妙義の縦走路に続く登山道の先に、ほぼ垂直の鎖が見えている。


 岩峰の裏側から稜線に直登する踏み跡もあるが、稜線上がどう成っているか解らないので、東側の踏み跡に向かって進む、日影に成っているので、僅かであるが残雪もある、木々は有るもののかなりの傾斜で落ちているので、木の根や岩角に掴まりながら慎重に鎖の下に出た。


 此処からは浅間山の展望が素晴らしいので、写真を撮って、430MHzのハンディ機をザックにしまい、鎖に取り付く、足を掛けるようにくぼみが付けて有るので、鎖は登りやすいが、鎖が終わった後の僅かな斜面が捕まるところが無く不安である。


●金洞山、中岳山頂

 慎重に登り先に進むと狭い尾根の先に少し広くなった所があり、ここが中岳山頂のようだ。









正面に東岳 金鶏山を俯瞰する、手前に筆頭岩

 またまた「一般登山者入山禁止」の標示板がある、この先は一旦下りその先のピークが金洞山「東岳」のようである、中間には槍のような岩が有り、一体何処から取り付くのか、見当もつかない。


浅間山 裏妙義の岩稜

●すばらしい展望の山頂

 展望はまことに素晴らしい、西上州、八ヶ岳、浅間山、裏妙義などなど、まさに360度の展望である、大砲岩や石門群が眼下に小さく見える金鶏山や筆頭岩も眼下に見える。


 「標示板」に従い此処から先は諦める事にしてザックを降ろし、数枚の写真を撮り、1200MHzでCQを出した。


 1200MHzでは、蓮田市、足立区、前橋市、熊谷市、越谷市などと交信することが出来た、山頂で交信していると何やら話し声が聞こえる、「西岳」の方を見ると山頂に2名の登山者が居て盛んに手を振っている、鎖を登ったこちら側にも一名居るようだ、しばらくすると、3名でやってきた。


 「此処から縦走するのですか」と聞くと、「鷹戻し」の先に降りる道が有るのでそこから降りると言って先に進んで行った。


 見ていると、一旦下って、槍のような岩の脇を通って直登しピークに立った、ピークの岩場は、3人が立つと一杯くらいの広さのようである。


東岳に登る登山者

 1200MHzに続いて430MHzでも埼玉北葛飾郡と茨城久慈郡の2局ほどお声がけして、降りることにした、鎖場の所に行くとまた話声が聞こえる、どうやら登って来る人が居るようなのでしばらく待っていると、信州から来たと言う2名の登山者が鎖を登ってきた、女性が一名いるようだが、この人は登らないみたいだ。


 慎重に鎖を下り何とか降りることが出来た、中之岳神社方面に向かい「見晴台」から金洞山を見上げると、一番右の岩棚に登山者が確認できた、「鷹戻し」方面に向かった3名の登山者のようだ。


 帰りに「轟岩」に登って、中之岳神社に無事に降りられた事を祈願して駐車場に戻った。


 表妙義縦走は「果たせぬ夢」だと思っていたが、やはりそれが裏付けられた山行でした。


●記録

 中之岳駐車場 8:15 -(0:45)- 9:00 大砲岩 9:26 -(0:33)- 9:59 西岳、東岳のコル -(0:26)- 10:25金洞山(中岳) 12:00


 -(0:30)- 12:30 金洞山.中之岳神社分岐 -(0:30)- 13:00 轟岩 -(0:20)- 13:20 駐車場


1997年 2月 foxtrot